読売新道(奥黒部~黒部ダム)


平成24年8月1日~4日

今日は読売新道の一番の難所、黒部ダムへの水平道を歩きます。
地図では標高差のない「水平道」に見えますが、実態は・・・


2012.8.4
(土)
 奥黒部
 ヒュッテ
平ノ渡場平ノ小屋中の谷休憩御山谷ロッジ
くろよん
かんぱ谷橋黒部ダム扇沢
晴れ  07:10発09:25
10:20
10:40
10:55
11:2011:50
12:00
13:40
13:55
14:35
14:45
15:0015:25
15:35
15:55着
16:30発



朝になりました。渡し船の時間は10:20なので、6時からの朝食を頂いて、ゆっくり身支度。7時過ぎに出発しました。広いテント場で爽やかな空を見上げれば、今日も真っ青。晴天です。


スタート
【いよいよスタート!】

東沢を長い桟橋で渡り、ホタルブクロやクガイソウなど咲く林を過ぎると、最初の梯子段。

いよいよ読売新道ハシゴ道スタート! 
TAKAさんも、楽しそう~
最初は二人とも元気で、ルンルン。

ソバナやオミナエシも咲いています。桟道だけでなくガレ場もありますが、この辺はまだまだ。

ガレ場
【ガレ場】

やがて桟橋、桟道が続くようになってきました。下って登り返します。
まだ未修復の所もありますが、気をつけて通れば大丈夫。
始めの1時間はアスレチックみたいで楽しい気分です。


梯子段
【梯子段】

未修復崩壊
【崩壊 未修復】

大きく崩落して、ザーッと切れ落ちている所もあります。奥の方は新しい丸太材だったので、
ここを修復前に高巻くのは、私には無理。この先も桟道は幾つも続き、下って上って・・・


崩落
【崩落】

連続梯子
【下って 上がって】

崖
【崖】

苔むした岩から滴る岩清水もあって、美味しい~

その先は、崩落というよりほとんど崖。
この桟道がなければ通れない場所です。設置工事をして下さった方に本当に感謝。こんな危険な場所で、どうやって設置するのでしょう、凄いし、見てみたい。


樹林帯の平坦な道になりました。ママコナが咲いています。大木もあって、いい雰囲気。
左下にちらほら見えていた黒部川の川幅が広がって来ました。エメラルドグリーンの水面。
残雪の山は一ノ越や雄山でしょうか。   あとはもう散歩道かな~と思うと・・・


黒部川
【黒部川】

樹林帯
【樹林帯】

大きな落石
【大岩 ゴロン】

まだ続きます。小さな涸沢の上から、大きな岩が落ちてきたようで、これは地震の影響でしょうか、凄い地響きだったでしょうね。

初めは面白かった桟道・桟橋・ガレザレも、1時間半以上過ぎて、だんだん『えっ~まだ続くの・・・』の気分になってきました。

ジグザグ梯子
【ジグザグ梯子】 photo:TAKAさん
緑の道
【緑の道】

そろそろ2時間。平ノ渡場はまだかな~
道もだいぶ落ち着いてきて、緑の道が穏やか。
気も半分抜けて来ました。

地図の上では高低差のない水平道なので、大きなアップダウンはない。体力より集中力が要求される道でした。

が・・・

『えっー! まだあるの~! いい加減にしてくれ~』もう笑っちゃうしかない!

ここは確かに修復前ならザイルも必要だったでしょうね。ザイルをどう使えばいいのかも分からないけど、ただただ感謝して通ります。

崩落
【崩落】
平ノ渡場へ
【すぐ下が平ノ渡場】

コースタイムの2時間以上かかって、ようやく平ノ渡場に着きました。やれやれ、長かったですね~

梯子段で下りると狭い船着場で、奥黒部ヒュッテを先に出発されていた二人連れが待機されていました。

従来の船着場はもうちょっと右にあったようですが、崩落してここが今の船着場。狭くて座る場所もないので、梯子を回り込んで岩の上に腰掛け、船を待つことにしました。

TAKAさんのザックにはガスだけでなく、小さなお菓子がいろいろ詰まった箱や、コーヒー・ティーバック・スープなどが詰まった箱も入っているのです。
嬉しいなあ~!  

早速コーヒータイム。 またまた、ごちそうさま~♪
凄い道でしたけど無事到着して、ご迷惑をかけずにすみました。

渡し船
【やがて渡し船が来ました】

桟橋などないので、短い足で甲板によじ登って船に乗ります。
黒部湖の上を、風を受けて進んで行くのは、気持ちいい~
青い空、穏やかな湖面、碧の風。 10分ほどの、短いけれど楽しい船旅気分。


平ノ渡場
【平ノ渡場】

渡し船
  【短い船旅】

平ノ小屋の船着場に着きました。TAKAさんお気に入りの平ノ小屋へ寄って行きます。歩きながら、船を操縦されていた小屋のご主人とお話しさせていただきました。「無料でなく料金払って、ダムまで乗せて頂くことは出来るんですか?」と伺うと、「ダムが出来て、以前の道が沈んで通れなくなったので、関西電力の委託で運行している。管轄は環境省だけれど、料金制にして運行するには運輸省の許可が必要。遊覧船も、ここで乗り降りできるようにするにはダムへの道路整備が必要になる。今は観光客がうっかり下船して登山道に紛れ込まないよう、接岸せず周回することになっている。」とのことでした。

なるほど。それに、この静かな奥黒部は観光客で溢れて欲しくないですね。ご主人も寡黙な感じの方で、水遣りされている小さな花畑の横には、「魚霊碑」と観音様が安置されていました。丸太造りのとても素敵な山小屋だったので、いつか泊まりに来たいな~


平ノ小屋
【平ノ小屋】

ふくろうの温度計
  【ふくろうの温度計 涼しい~】

ここからは黒部湖西岸の水平道です。こちらも歩き難い道だけど、東岸とは比べ物にならない。
山肌に沿って回り込んで行くと開けた河原の中ノ谷で、橋を渡ります。 強烈な日差しで暑い!
ザレっぽいところがあったり、梯子を下ったり上がったり、木の根の下をくぐったり。


中ノ谷
【中ノ谷】

黒部湖 東岸
【下って 上がって】

でも樹林帯は大木も多く、素敵な木陰の森です。見上げる緑もきれい。
「トシ取って山歩きが出来なくなったら、紅葉の頃に平ノ小屋までピストンするのもいいかも。」
と言ったらTAKAさんに笑われてしまったけど、この道なら歩けるんじゃないかしら。


樹林帯
【樹林帯】

大木
【大木見上げつつ】

岩壁を流れ落ちる水を飲んだり、風の通りそうな木陰でエネルギー補給したり。

西岸は山肌が入り組んでいて、行けども行けども似たような道が続きます。
右に見上げる山はスバリ岳~針ノ木岳でしょうか、今日の稜線も気持ちいいでしょうね~

そろそろロッジくろよんが見えて来てもよさそうなんだけどと思いつつ、まだまだ樹林帯の道は続きます。


スバリ岳~針ノ木岳
【スバリ岳~針ノ木岳】
ロッジくろよん
【ロッジくろよん】

ようやくロッジくろよんの青い屋根が見えてきました。大きな橋が架かっていればすぐ行けそうですが、ここから西へ大きく迂回しなければいけないのです。

回り込めば水場マークのある御山谷なので、そこで休憩でしょうか。頑張って、緑の木陰道を進みます。

御山谷へ
【御山谷へ】
御山谷橋
【御山谷橋】 photo:TAKAさん

やっと御山谷の橋に着きました。
水場がどこか分からないけど、お昼の時間が過ぎているのでエネルギーも補給します。

目の前はザーザーと勢いよく流れる沢。
水に入りたくなったので裸足になってしばし水遊び。
冷たくて、気持ちいい~!

さて、あともう少し。
橋を渡って行くと、苔むした小さな岩陰から水が流れていました。冷たくて美味しい~! ボトルに入れて持ち帰りましょ。

更に進むと白い大きな河原に出ました。サングラスをしていても、ギラギラ太陽が強烈。対岸の針ノ木岳もそろそろ見納めでしょうか。

タンボ沢
【タンボ沢から見る針ノ木岳】

ようやくロッジくろよんに到着。ケーブル黒部平駅からの道を観光客が下りて来ました。
ここからは簡易舗装道。とたんに歩きやすくなって、目を瞑っても歩けそうな気分です。
進むにつれ人がどんどん増えてきて、大きなかんぱ谷橋を渡れば、そこはもう観光地。


ロッジくろよん
【ロッジくろよん   左に黒部平駅からの道】

黒部ダム かんぱ谷橋
【黒部ダム かんぱ谷橋】

黒部ダムの上から振り返れば、奥に山が見えています。あの山の稜線から、この黒部ダムを眺めていたんですね~

この後、トロリーバスで扇沢に出て、着替えをしたり昼食代わりにいろいろ買って、高速バスで一路新宿へ向かいました。

車窓から見える青々と広がる稲、山の上の後光のような夕日も、とても美しく素敵でした。


黒部ダムから見る赤牛岳
【黒部ダムから見る赤牛岳】


雲ノ平も読売新道も素晴らしい青空に恵まれました。雲ノ平はもちろんまた行きたいけれど、二度と行けないであろう赤牛岳ではゆっくり眺望を満喫させていただけて、本当に嬉しかったです。修復直後の読売新道。一人だったら今年は諦めていたと思うので、こんな素晴らしい青空の日に歩けたのは、何といってもTAKAさんのお陰で感謝です。 思い出に残る素敵な夏山、本当にありがとうございました。


● TAKAさんの読売新道レポはこちら




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