雲ノ平(祖母岳・祖父岳)

くものだいら  ばあだけ(約2560m)・じいだけ(2825m)
平成24年8月1日〜4日

雲ノ平は2001年に新穂高温泉からピストンで行き、素晴らしい雲上の楽園でした。
北アルプス最深部なので、夜行で入山しても途中1泊は必要になります。
簡単には行けないので、今日はゆったり心ゆくまで美しい景色を堪能したいと思います。


2012.8.2
(木)
 薬師沢
 小屋
急登
休憩
木道
末端
アラスカ
庭園
アルプス庭園
(祖母岳)
雲ノ平
山荘
キャンプ場
水場分岐
スイス
庭園
祖父岳岩苔
乗越
水晶小屋
快晴
のち晴れ
 05:40発06:30
06:40
07:20
07:40
08:0509:00
09:35
10:00
10:05
10:20
11:05
11:10
11:35
12:40
12:50
13:3014:30着



5時からの朝食を頂いて、出発。小屋前の吊り橋を渡って、垂直の鉄梯子で左へ降り、
少し沢沿いに進むと、水場の先に「薬師沢出合」の道標があり、右上に雲ノ平への道が上がってました。


薬師沢出合吊り橋
【薬師沢出合吊り橋を振り返る】

黒部源流の川
【きれいな黒部源流の川】

大きな岩や大木の根などが張り出し、苔むしたしっとり樹林帯の急登です。
燧ヶ岳のナデッ窪直登と似ていますが、森の雰囲気はいい感じです。
しかし、いかんせん足が短い。大岩に手を着きながら、登って行きました。
朝はまだ日陰なので、助かります。途中の大岩に腰掛けて、しばし休憩。


樹林帯の急登
【大岩・大木】

雲ノ平へ
【雲ノ平へ 岩ゴロゴロ急登】

「木道末端」
【「木道末端」?】

傾斜が緩み、朝の光が木々に差し込むようになると木道が現れ、少し進むと地図上の「木道末端」と思われる所に出ました。

ここからは木陰のない道になるので、日焼け止めを塗ったり、団扇をしまってひんやりスカーフを巻いたり、エネルギー補給したりと、前後した女性たちと休憩しつつ身支度。

すぐ先で短い樹林帯を抜けると、一気に展望が開けました。やがてアラスカ庭園で、振り向けば黒部五郎岳が大きい。

ベンチがあるけれど、私はアルプス庭園でゆっくりしたいので、通過。

アラスカ庭園
【アラスカ庭園】
奥日本庭園
【立山が望める奥日本庭園】

次が奥日本庭園。ハイマツ帯の向こうに薬師岳や立山が見えています。ここもベンチがあるけれど通過。


ふふふっ・・・ 見えて来ました!アルプス庭園。  自然と笑みがこぼれます。
くねくねトレイルの右上が祖母岳で、この先の緩やかに下った所に分岐があります。

左が祖父岳  右が祖母岳
【左が祖父岳  右が祖母岳】

分岐から緩やかに登り返し、振り返り見るこの景色が大好き。
別名、黒岳。男性的と言われるけど、私には美しくエレガントな水晶岳。
水晶岳はこの雲ノ平からの姿が一番素晴らしいと思います。
ハイマツと岩が点在する、ゆったりした草原。 ぽつんと建つ山小屋。
青く大きな空の下、緑のなかに伸びる静かな細い小道が、絵本のよう。

雲ノ平
【雲ノ平   水晶岳と雲ノ平山荘】

前回は雲ノ平山荘に泊まり、夕食後もここへ来て薄暗くなるまで眺めていました。
夕日に赤く燃える水晶岳。やがて昇ってきた月に照らされ、白く浮き上がる木道。
ここはまたいつか来て、夕暮れの景色をゆっくり眺めたいと思います。

雲ノ平
【祖母岳 アルプス庭園】

祖母岳山頂から少し下った所からは、笠ヶ岳の端正な姿も一望。
三俣蓮華岳と黒部五郎岳の鞍部に建つ黒部五郎小舎も見えています。
写真で分かるでしょうか、笠ヶ岳の真下あたりの白い小さな点です。

三俣蓮華岳〜笠ヶ岳〜黒部五郎岳
【三俣蓮華岳〜笠ヶ岳〜黒部五郎岳】

雲ノ平山荘へ
【雲ノ平山荘へ】

さて、そろそろ次へ向かいます。雲ノ平山荘は建て替えられたようですが、どんな感じになったかな〜

周辺はチングルマ、ハクサンイチゲが主体ですが、今年は花の種類が少ないように感じます。

新しい雲ノ平山荘の、屋根の形は以前と似ていますが、入口が南側に変わって、ウッディで明るい雰囲気になっていました。またいつか泊りに来たいです。

雲ノ平山荘
【雲ノ平山荘】

何度も空を見上げてしまうほど、今日はいい天気。時々人と行き交いますが、とっても静か。
雲ノ平を独り占めしているようで、もったいないやら、申し訳ないやら、私も風になったよう。
今年は葉しか見なかったコバイケイソウが一本だけ咲いていました。
この時期、北アルプスではあちこちで見られる花なのに、今年は貴重な一輪です。


スイス庭園へ
【スイス庭園へ】

コバイケイソウ
【唯一咲いていたコバイケイソウ】

キャンプ場分岐に来ました。朝、薬師沢の美味しい水を満たしてきたばかりだけど、水場があるので小さなペットボトル1本だけ持って下って行きました。

すると下から上がって来た人たちから「冷たくて美味しいですよ〜」の声。迷いながらも水場直下まで行ってしまったけれど、『やっぱり全部入れ替えよう!』

引き返してナップザックに山専ボトルなど3本入れて再度水場へ下って行きました。雪融け水なので本当に冷たくて、ひんやりスカーフも浸して、トイレもお借りして分岐に戻って休んだら45分も経っていました。


キャンプ場・水場
【下にキャンプ場・水場】
スイス庭園は左へ
【スイス庭園は左へ】

キャンプ場分岐から少し進むと道が分かれます。道標には右の「岩苔乗越・三俣蓮華」しか記されていませんが、左へ進めば「スイス庭園」です。


スイス庭園からは北側の展望が素晴らしく、高天原や水晶池、右手の赤牛岳がよく見えています。
写真ほぼ中央の草原に高天原山荘の赤い屋根も見えていました。(マウスを置くと山荘ズーム)
水晶岳がすぐ横に迫っていて、花畑に囲まれたベンチもあるのでここで簡単なお昼。


高天原と赤牛岳
【高天原 右に赤牛岳】 マウスを置くと山荘

スイス庭園
【スイス庭園から見る水晶岳】


ムシトリスミレ

ベニバナイチゴ

イワギキョウ

ハクサンフウロ

祖父岳分岐
【祖父岳・黒部源流 分岐】

植生保護になっているので、キャンプ場をぐるっと回りこむように稜線伝いに進んで、祖父岳分岐に来ました。右へ下って行くと黒部源流。祖父岳へは、左へほぼ直登。残雪を通って登って行きました。


祖父岳の山頂は溶岩広場でケルンが点在。前方は青空で鷲羽岳や槍ヶ岳が見えていましたが、
後方の黒部五郎岳方面はモクモクの暗い雲が迫り、ちょっと怪しい雰囲気。雷雲になりませんように。


祖父岳 山頂
【祖父岳 山頂】

黒部五郎岳方面
【雲が迫る黒部五郎岳】

祖父岳から少し下って行くと右手に槍ヶ岳や三俣蓮華岳が見え、鞍部に建つ三俣山荘の赤い屋根が見えています。

現在TV放映中のサマーレスキューの山小屋を見たとき、『あっ!三俣山荘に似てる〜!』と思いました。外階段があり、2階喫茶室には美味しいケーキセットがあります。(♪)


槍ヶ岳と三俣山荘
【槍ヶ岳と三俣山荘】
黒部源流の水源?
【黒部源流の上方地帯】

細かなアップダウンで進んで行くと、小さな残雪が点在していました。この斜面下に水場があり、やがて黒部源流となって延々と回り込みながら黒部湖へ流れて行くのでしょうね。

下りきった所が岩苔乗越。
すっかり散策モードになっていたので、ここからの登り返しは短いけれど、気合いが必要でした。

岩苔乗越
【岩苔乗越】


イワウメ

シコタンソウ

イブキジャコウソウ

タカネツメクサ

水晶小屋へ
【水晶小屋へ】

「ワリモ北分岐」道標を過ぎるとトラバース道。
後方の黒部五郎岳あたりからゴロゴロと雷鳴が聞こえて来ましたが、ここの上は明るい青空なので、あまり危機感がありません。
でも、雷がこちらへ来たらマズイなあ〜・・・


小屋はすぐ先と思っていましたが意外と登り返しがあり、やれやれと登って行くと、上の方に一人立って、こちらを見ている方がいます。「読売新道、通れるようになったそうです。雷が鳴っているのに、sanpoさんがまだ到着しないので・・・・」と、心配して様子を見に来て下さったのはTAKAさん


実は、3年前の塩見岳を案内して下さったTAKAさんも、この夏は読売新道を計画。今回、新穂高温泉から入山されていて、水晶岳から先をご一緒する予定でした。しかし、1週間前に奥黒部ヒュッテへ問い合わせしたとき、「去年の地震やこの前の台風でコースは崩壊。崩れたガレ場を高巻くので、ガイド級の登攀技術のある人が、ザイル持参で行かないと通れない。現在修復工事中で8月上旬頃終わる予定。」との返事。TAKAさんも富山県警へ問い合わせたら「行かないでくれ。」と言われたとのこと。なので、とりあえず水晶小屋で合流し、まだ通行不可なら、それぞれまた別コースで下山しましょうという計画でした。

「通れるようになりました? よかった、よかった。」とTAKAさんの後について小屋へ向かいました。

後方の黒部五郎岳は、もうすっかり雲に覆われていましたが、前方の野口五郎岳は、まだ明るい青空。白く大きな稜線が輝いていました。


野口五郎岳
【水晶小屋と野口五郎岳】
水晶小屋
【水晶小屋】

水晶小屋は2007年に建て替えられ、2階建てになり少し広くなりました。食堂兼談話室が出来たので、食事の時に受付や外で待機する必要もなくなりました。今夜は2枚に3人とのこと。水場がないので、雨水利用は同じです。

TAKAさんはテント装備なので、ガス持参。
美味しいコーヒーを頂きながら夕食を待ちました。


右から雲が迫っているものの、槍ヶ岳はずっときれいに見えています。
大天井岳から伸びる東鎌尾根の向こうには常念岳も見えていました。
小屋下は花畑になっていて、チシマギキョウ、イワオウギ、ミヤマキンバイなど咲いています。

大天井岳・常念岳〜東鎌尾根〜槍ヶ岳
【大天井岳・常念岳〜東鎌尾根〜槍ヶ岳】

そして、日没。
上空の雲をほんのり茜色に染めて、昨日歩いた太郎兵衛平あたりに沈んでいきました。

今日はゆったり、心ゆくまで雲ノ平の素晴らしさを堪能したので、とっても満足。



明日はいよいよ憧れの読売新道!
稜線歩きは絶対晴れて欲しいので、どうかきれいな青空になりますように!!


夕日
【夕日】

 雲ノ平の花々




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