奥秩父縦走   雲取山・鷹ノ巣山

くもとりやま(2017m)・たかのすやま(1736m)
2009年9月19日~23日   初日の金峰山


2009.9.23
(祝)
 雲取
 山荘
雲取山ヨモギノ頭ブナ坂七ツ石山千本
ツツジ
日陰
名栗峰
鷹ノ巣山
避難小屋
鷹ノ巣山六ツ石山奥多摩駅
曇り
一時晴れ
 06:30発07:00
07:15
07:5008:1508:30
08:45
09:1309:50
10:05
10:20
10:25
10:50
11:40
13:00
13:10
15:00着
16:43発



今日も朝から曇り空。奥秩父縦走というなら、最後は三峰方面の秩父へ抜けるのが妥当なのかも知れませんが、天気はイマイチだし、帰路の乗り継ぎが面倒。奥多摩駅ならバスの時間を気にしなくていいし、近くに温泉もあるので、慣れた石尾根を下りることにします。


雲取山
【雲取山】

6時からの朝食を済ませて、出発。
30分ほどで雲取山の山頂です。
ひょっとしての期待も空しく、やはり真っ白。富士山は勿論、何も見えません。

それでも山頂の空気はやはり気持ちよく、しばしうろうろして下り始めました。

避難小屋の先から見る石尾根。
流れるガスの下、カラマツ林の横を下って行きます。

石尾根へ
【石尾根へ】
ヨモギノ頭
【ヨモギノ頭】

小雲取からの急下りを過ぎ、わずかな登りでヨモギノ頭。ここも真っ白。


展望のない尾根を下って行くと、右手の斜面はマルバダケブキが多くなってきました。緩やかな上下で進む先にも、いっぱい続いています。

もう少し経てば、白いまんまる綿毛が広がるのだろうな~などと眺めていましたが、一旦樹林で途切れても、その先もまたマルバダケブキが続いています。他の花はどこへ行ったのでしょう。鹿に食べられたのでしょうか。マルバダケブキが嫌いという訳じゃないけれど、こんなに占領されると、何やら心配です。

マルバダケブキ
【マルバダケブキが続く】

七ツ石山から
【七ツ石山から振り返る雲取山方面】

ブナ坂から登り返して、七ツ石山へ到着。
相変わらず真っ白で雲取山も見えませんでしたが、しばらくすると雲が途切れて、小雲取からの石尾根がチラッと見えました。

七ツ石山の山頂から振り返り見る防火帯の尾根。この眺めが好きだったので、ここでコーヒータイム。景色はさっぱりですが、山の空気は美味しい。


6年前の晩秋に来たとき、マルバダケブキのまんまる綿毛が一面に広がっていたのは千本ツツジだけだった記憶があります(アヤしいですが)。上であんなに沢山増えていたので気になり、千本ツツジへちょっと寄って行く事にしました。

緩やかな防火帯を登って、千本ツツジの山頂に上がり東斜面を見ると、野焼きでもしたのでしょうか、丸裸です。マルバダケブキやシダになった蕨は左端に僅かに残してあるだけ。来年はどんな様子になるのでしょう。


千本ツツジ
【千本ツツジ 東斜面】
日陰名栗峰
【日陰名栗峰 東側の草地】

高丸山はパス。日陰名栗峰は明るく静かな草地なので行ってみます。

木々に囲まれた西側が山頂ですが、東側の草地斜面は気持ちいい。ガスに隠れていた鷹ノ巣山も、少しずつ見えて来ました。天気は回復してきているようです。

日陰名栗峰から急斜面を下って、鷹ノ巣山避難小屋に着きました。

連休最終日。小屋前に一人いるだけで、ベンチには誰もいません。山頂への道にも人影はなく、今日の鷹ノ巣山は空いているようです。

避難小屋前
【避難小屋前のベンチへ】

鷹ノ巣山
【鷹ノ巣山 山頂】


振り返れど景色なく、鷹ノ巣山の山頂に到着。
ここには誰かいると思っていましたが、まだ誰もいませんでした。

空の雲は少しづつ動いて、お昼を食べているうちに青空が見えてきました。モクモク雲の上は、天高く秋の雲。

少しずつ人も増えて、明るくなった山頂を後に出発。


雲モクモク
【秋の雲が見えてきた】

鷹ノ巣山
【青空になった鷹ノ巣山】

青空の下の鷹ノ巣山を振り返りつつ、下って行きました。
ほんのり色づいた木々も見られ、日差しも明るく、気持ちのいい道です。


振り返り見る鷹ノ巣山
【振り返り見る鷹ノ巣山】

ほんのり色づく石尾根
【ほんのり色づく石尾根】

ブナが多くなり雰囲気のいい道になりました。あのブナの大木に再会です。展望のいい石尾根は晩秋から冬にかけて歩くことが多いので、いつも葉のない頃に来ていましたが今日は緑の装い。
やや色づいてきた大木は、今日も大きな枝を広げて存在感たっぷりです。
この石尾根の主のような大きなブナ。仰ぎ見て、今回の縦走の無事を感謝しました。


ブナ大木
【ブナ大木】

石尾根
【ときどき日差し】

短い急下りの後、縦走路に出て、六ツ石山の北側を巻いていると、マウンテンバイクの人達が過ぎて行きました。石尾根はぴったりのコースなのでしょうね。六ツ石山分岐から山頂はすぐなので寄っていきます。今回縦走の最後のティータイム。最後に南アルプスも富士山も見えないのは残念だけど、変化に富んだ縦走路を思い返し、しみじみと熱いミルクティーを味わいました。


六ツ石山の北側
【六ツ石山の北側】

六ツ石山
【六ツ石山】

さて下山。途中にもマルバダケブキの群生がありました。
三ノ木戸山。いつかいつかと思いつつ、今回も巻き道を通ります。


マルバダケブキ
【ここもマルバダケブキ】

石尾根
【三ノ木戸山の北側へ】

雑木林と植林を交互に下り、奥多摩の町に下り立ちました。

どこからともなく、ふわ~と甘い香りが漂ってきます。キンモクセイ?もうそんな季節?と辺りを見回しても、それらしい木は見当たりません。キンモクセイは花開く前が一番香りが強い気がするので、見えなくても木はいっぱいあるのでしょう。奥多摩駅に近づいても町全体が甘い香りに包まれていてました。


奥多摩町
【キンモクセイの香り漂う奥多摩町】


駅手前の信号を真っ直ぐ進んで、トンネル手前で右へ進み「もえぎの湯」へ近づくと、”待ち時間 30分”の表示。『温泉に入るのに待ち時間があるなんて、信じられない・・・ 』と思いつつ進めば、女湯は空いてきたのですぐ入れるとのこと。よかった~! 脱衣所はいっぱいでしたが、浴室はガラガラでした。汗を流して、さっぱり。帰りはホリデー快速に乗って帰りました。


近い山域なのに、なかなか行けずにいた奥秩父。金峰山からの長いようで短かった五日間、無事に縦走できて本当によかったなあ~と思いました。前半は素晴らしい晴天と展望に恵まれ、後半は曇ったものの雨に降られることもなく、連休でも静けさを味わえた山旅に心から感謝しました。雁坂峠から笠取山辺りはいつかまた、晴天の日に歩いてみたいと思います。



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