鳥海山

ちょうかいざん(2236m)
平成29年8月3日〜5日

8月になっても北アルプスは天気が安定しないので、思い切って鳥海山と月山に行ってみることにしました。
初日の鉾立ルートは花も眺望も素晴らしく、雪渓のある千蛇谷経由で登頂。宿泊は山頂下の御室小屋です。


2017.8.3
(木)
 鉾立賽ノ河原御浜
小屋
御田ヶ原
分岐
七五三掛千蛇谷急坂御室
小屋
鳥海山
(新山)
御室
小屋
晴れたり
曇ったり
 06:55着
 07:15発
08:50
09:00
09:35
09:55
10:3010:50
11:00
11:30
11:50
12:45
13:00
13:40
14:25
14:55
15:35
15:55



8月1日。北アルプスは諦めて、2年前に買ったままの「鳥海山・月山」の地図を取り出しました。案の定アクセスが大変で、湯ノ台口コースの庄内交通バスは今年から廃止。象潟口コースの象潟へは、夜行「ドリーム鳥海号」が一番便利だけれど、8月は10日まで満席。仕方なく新幹線で秋田駅まで行き、象潟へ戻って鉾立山荘泊の計画で、その後の宿や行程調整。

折角なので月山も行こうと鶴岡のビジネスホテルを捜すも、どこも空室少なくエラク高い。『鶴岡って何か重要なビジネス地域なのかな』と思い、何とか取れた高額な宿を予約。(私にとってビジネスホテルは素泊5000円以下が当たり前。10,000円以上するなんて想定外ですが、常々娘から、残り少ない人生なんだから悔いのないようにと言われているので・・・)

ところが夜になってドリーム鳥海号に空席が出て、急遽やり直し。山小屋への連絡には遅い時間なので、結局2日当日に全てやり直し、ようやく出発できた今回の山行でした。「ドリーム鳥海号」は東京駅発ですが、この駅も大きく様変わり。構内がデパ地下のようになっていて、すっかりお上りさん気分。食品だけでなくユニクロや本屋さんもあってビックリ。地方の空港ターミナルより充実しています。


象潟駅
【象潟駅  向こうに鳥海山】

準備に疲れ果てていたのでぐっすり休め、気づいたら象潟駅に到着。乗客全員が登山者という訳ではなく、下りたのは数人。

駅周辺も閑散としていて、コンビニ袋を下げて戻ってきた男性に聞けば、歩いて12,3分かかったそうです。


象潟駅6:20発の「鳥海ブルーライナー」に乗り、鉾立口6:55着。
展望も良さそうな高台の駐車場なので、ぐるっとひと回り。景色を眺めてからスタートしました。


鉾立駐車場
【鉾立駐車場から】

鳥海山登山口
【鳥海山登山口】

登山口から10分ほどの展望台。今日歩く鳥海山までのなだらかな山の斜面が一望で素晴らしい!

鳥海山〜象潟口コース
【鉾立展望台から望む鳥海山〜象潟口コース (拡大)】

象潟と日本海
【象潟と日本海 (拡大)】

下には先ほどの鉾立駐車場と象潟の町が見え、
奥に日本海。

右端には風力発電の風車が並んでいます。


エゾアジサイやハナニガナが咲く緩やかな簡易舗装の道から石畳の道になりました。
両側にニッコウキスゲやチングルマが増えてきて、チングルマは穂になっている群落もあります。



【ニッコウキスゲ咲く石畳の道】


【チングルマ 上部にニッコウキスゲ】


エゾアジサイ

コイワカガミ

イワイチョウ

ベニバナイチゴ

大岩の点在する広い道になり、賽ノ河原に到着。ルートは左ですが、右手の雪渓を歩いている人がいます。

翌日分かったのですが、吹浦口コース「河原宿」への近道だったようです。


賽ノ河原
【賽ノ河原 雪渓は河原宿への近道 (拡大)】

振り返っても素晴らしい眺めでしたが、雲が上がってきました。
御浜小屋に近づくと花が一段と増えて、先へ進めません。小屋周辺はまさに色とりどり。



【賽ノ河原を振り返る】


【御浜小屋へ】

トイレ工事中の御浜小屋を越えると、下に鳥海湖が広がっていました。
可愛らしい小さな湖。碧い湖面が美しい。遠くに見えるのは月山でしょうか。

長海湖 遠くに月山
【長海湖  右奥に月山  その左奥は・・・?   (拡大)】

御浜小屋から鳥海山へ
【御浜小屋から鳥海山へ (拡大)】

御浜小屋からは鳥海山を眺めながら気持ちのいい花の稜線歩きです。


色とりどりの花畑がず〜っと続いて、本当になんて素敵な道なんでしょう〜♪


花畑
【ず〜っと続く花畑 (拡大)】


【色いろいろの花たち (拡大)】

振り返れば御浜小屋が小さく見えて、その左に残雪のあるポコポコとした山並み。
あそこは明日歩く予定の笙ヶ岳への稜線で、あの一番奥までポコポコをピストンします。

鳥海湖
【鳥海湖  ず〜っと奥のピークが笙ヶ岳 (拡大)】


トウゲブキ

ハクサンフウロ

ハクサンシャジン

ハクサンイチゲ


御田ヶ原
【御田ヶ原 (拡大)】

御田ヶ原に着きました。
この頃には山頂に雲がかかり、今日はもう眺望は諦めるしかないかと思いましたが・・・

しばらくすると雲が流れ、この先も晴れたりガスったりと目まぐるしい。


私はまさに「お天気屋」なので、ウキウキ喜んだり、ガックリ泣きたくなったり、まあいいかと諦めたり。


【ニッコウキスゲ眺めつつ 御田ヶ原分岐へ】

【花畑を七五三掛へ】

七五三掛(しめかけ)への八丁坂も花畑が続いて、この辺りはハクサンシャジンやチョウカイアザミが素晴らしいです。

ちょっと小広い七五三掛は休憩適所。
この先、右は外輪山の文珠岳や伏拝岳を経由して山頂へ向かう道ですが、そちらは明日歩く予定なので、今日は左の道へ進みました。


【七五三掛から左の道へ】

オクキタアザミはトウヒレンの仲間ですが東北固有。鳥海山固有種のチョウカイアザミも沢山います。

オクキタアザミ

チョウカイアザミ

トンボソウ?

シロバナトウウチソウ(紅)


左手は崖になっているので、注意個所もありますが、ハシゴなどで整備されているので大丈夫。
この山腹道も花が多く、イワブクロやイワギキョウ、この山固有種のチョウカイフスマなど咲いています。
トンボも多く飛んでいますが、オニヤンマがいました。オニヤンマを見るのは何十年ぶりでしょう。



【左は崖】


【オニヤンマ】


【大きな雪渓  右上へ道 (拡大)】

やがて大きな雪渓が見えてきました。
何やらガスってきているし、右上へ向けて立派な道がついているので、何も考えずにそのまま右へ。


草地の花など見ながら登り返し、振り返ればガスが晴れて、ずっと奥まで雪渓が続いています。



【無意識に登り返し】


【振り返る雪渓とピーク (拡大)】

急登の途中にベンチがあったので、しばし休憩。
周辺も花が多く、ふと下を見れば、なんと!さっきの雪渓を渡っている人がいます。

ここで慌てて地図を確認。あの雪渓は千蛇谷で、私はあちらへ向かうのが今日の予定だったようです。

急に思い立って来た鳥海山。有名な百名山なので、ろくに地図も見ないで歩いていたようで、自分でもビックリ。慌てて引き返しました。



【急登途中のベンチ】
千蛇谷
【千蛇谷に戻り、雪渓横断】

下り着いて、よく見れば「千蛇谷」の道標。
さっきは誰もいなかったので気づかなかったけど、雪渓の上にはロープが渡されていました。

2015年の地図と微妙に位置が違うけど、取りあえず渡って、この長い谷の右岸がルートだったようです。


雪渓を渡り、草地へ入るとこの辺はヨツバシオガマが群生していて見事です。
その後も雪渓横断があり、ガスったり青空になったりと、コロコロ変化。


千蛇谷の花畑
【千蛇谷の花畑】


【2番目の雪渓横断】

イワブクロやイワギキョウ、ミヤマキンバイなど咲く道を登り、急登途中の大岩でおにぎりタイム。
最後の雪渓はさほど長くなく、雪渓はどこもアイゼン不要でした。



【頂上へ】


【最後の雪渓横断】

岩ゴロゴロ地帯を過ぎ、山頂分岐の上に御室小屋がありました。今日は余裕の一人一枚。奥の神社にお参りし、ひと休みして山頂へ向かいます。



【鳥海山御室小屋】


イワブクロ

イワギキョウ

チョウカイフスマ

アオノツガザクラ


【鳥海山山頂へ】

小屋の左手に山頂への分岐があります。チョウカイフスマやイワブクロがあちこちで群生していました。


すぐ上が山頂かと思いましたが、岩稜帯のペンキマークに従って、岩の隙間を下ったり登り返したり。



【岩稜帯 登ったり下ったり】


【岩の隙間】

右へ行ったり左へ行ったり回り込んだりして、ようやく鳥海山の山頂に着きました。

360度、遠くに見えるのは浮かんでいる雲だけですが、白く輝く雲が素敵な山並みに見えます。


鳥海山(新山)
【鳥海山(新山) (拡大)】
七高山
【七高山 (拡大)】

横に見えるのが七高山で、外輪山の東端。
岩が層になって横縞もよう。明日はあの山からぐるっと外輪山を歩いてみようと思います。

帰りは右へ回り込んで下りました。
狭い岩の隙間を通る「胎内くぐり」は「安産の神様」だそうで、中に石祠が祀ってありました。


最後はちょっと急な雪渓斜面で、ソロソロと下って小屋へ戻りました。

胎内くぐり
【胎内くぐり】

夕食まで、遠くに光る日本海を見ながら過ごしました。
雲がモクモク湧き上がったり流れたりして、見ていて見飽きません。



【モクモク湧き上がる雲】


【雲が流れれば日本海】


【夕食】

夕食は5:30からで、保存食品がメイン。
それはそれでいいのですが、お茶は食後に並んで、小さな紙コップ一人一杯だけというのがちょっと悲しかったです。

あちこち雪渓が多いので、もう少し工夫して欲しい気もしますが、素泊まりの多い東北の小屋で、二食出るだけでも有難いことなのかも知れません。


夕食後、また岩の上で日没を待ちました。たぶん、今まで見たことのない日本海の夕陽。
広い海と広い空。オレンジ色の帯を輝かせながら、ゆ〜っくり落ちて行きます。
今日の晴天と素晴らしい眺望、急遽取れたバス切符にも感謝しながら見送りました。


夕陽に輝く日本海
【夕陽に輝く日本海 (拡大)】

鳥海山 日没
【日没 (拡大)】


 鳥海山の花々




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