白山・大汝峰

おおなんじみね(2684m)
平成27年7月26日~27日

北陸新幹線開通により、金沢からの帰りも便利になったので、長年課題の白山へ行ってきました。
「花の白山」と呼ばれる通り高山植物が多く、初日は青空で大汝峰からの眺めも素晴らしいでした。


2015.7.26
(日)
 別当
 出合
中飯場別当覗甚之助
避難小屋
南竜道
分岐
エコーライン
分岐
弥陀ヶ原
三叉路
白山
室堂
大汝峰白山
室堂
晴れ  09:05着
 09:30発
10:05
10:15
10:55
11:05
11:45
12:20
12:4513:2514:3514:55
15:30
16:30
17:00
17:40着



金沢駅 「鼓門」
【金沢駅 「鼓門」】

八王子駅21:40発の夜行バスに乗り、翌朝6:00金沢駅に到着しました。40数年ぶりの金沢駅は、びっくりするほどオシャレな駅になっていて仰天。

周辺を歩いて、駅の観光。傘のおもてなしをイメージしたというガラスのドームが広がり、正面には立派な城門?「鼓門」。

「私達の街は加賀百万石の城下町なんです!」の誇りを感じさせる素晴らしさです。


別当出合への直通バス乗り場は1番線からで、6:45発は増発便が出ました。
途中休憩を入れて、約2時間半(2200円)。 着いた別当出合は登山者で溢れています。
トイレもベンチも人いっぱい。団体さんなど出発された後、登山届を出してゆっくりスタート。


別当出合
【別当出合】

砂防新道へ
【砂防新道へ】

人気の山だけあって、道標も完備。
吊り橋の先からは木陰もあり、一方通行の区間もありました。

この先から、土日で来た下山者と何度もすれ違います。お天気が良かったので、皆さんニコニコでした。


一方通行
【一方通行】
中飯場
【中飯場】

風がないので暑く、うちわパタパタしながら、ようやく中飯場に着きました。沢山の人が休んでいます。

立派なトイレ・水道・ベンチがあり、広場の右端から不動滝が見えていました。

中飯場を過ぎると、不動滝を眺めながらの明るい道になり、見晴しが良くなった代わりに木陰も少なくなり、更に暑いです。

不動滝
【不動滝 (拡大)】
ダケカンバ
【一卵性双生児ダケカンバ (拡大)】

ダケカンバは北海道と違って少し撓んだだけの大木が多く、こちらは幹が裂けて、二手に分かれて伸びています。

それぞれが立派に枝を広げ、一卵性双生児みたいなダケカンバ。頼もしいですね~

やがて別当覗と呼ばれるポイント。
覗きこむ場所は危険らしく、ロープで立入禁止になっていました。木陰で休憩。

別当覗
【別当覗】
砂防新道 木道
【砂防新道 木道】

木道が敷かれたり、石畳になっていたりと、きれいに整備された道を進んで行きます。


小屋が見えてきて甚之助避難小屋に到着。小屋前にはベンチがいっぱいなので、ここでお昼。
後ろの山肌に登山者の姿が見え、午後はあそこを登るのでしょうか。 暑そうだなあ~・・・
その先には旧小屋跡の広場があり、ここもベンチや水道があり、至れり尽くせりのルートです。


甚之助避難小屋
【甚之助避難小屋】

旧小屋跡
【旧小屋跡のベンチ広場】

この先からは低木が多く、木陰なし。笹も広がる見晴しのいい道になりました。
クルマユリやヨツバシオガマなど咲いていて、振り返れば別山の稜線がきれいに見えています。

別山とチブリ尾根
【別山とチブリ尾根 (拡大)】

黑ボコ岩・南竜ヶ馬場分岐で道が分かれます。
今日はエコーラインを上がりたいので、右の南竜道へ進みました。


南竜ヶ馬場分岐からエコーラインへ
【南竜ヶ馬場分岐からエコーラインへ】
南竜道
【南竜道 花畑トラバース (拡大)】

ほぼ水平な山腹の南竜道は、両側に花がいっぱいで嬉しくなりました。ピンク・白・黄色の花々が青空に映えて、とてもきれいです。

見上げたり見下ろしたり、行ったり来たり、なかなか先へ進めません。



ミヤマキンポウゲ

ヨツバシオガマ

トンボソウ

ハクサンフウロ

カーブの先になると、赤い屋根の南竜山荘が見えてきました。咲き始めのコバイケイソウが広がり、クロユリもぽつぽつ咲いています。

南竜ヶ馬場
【南竜ヶ馬場が見えてきた】

南竜ヶ馬場分岐から左上のエコーラインへ進むと、花の多いジグザグ急登になりました。
休みつつ振り返れば素晴らしい別山パノラマで眺望の良さそうなあの稜線を歩きたくなります。
明日も晴天予報。朝食前に御前峰お池巡りをして室堂を7時に出発すればチブリ尾根を下れそう!

別山パノラマ
【エコーラインから振り返る別山パノラマ (拡大)】

エコーライン弥陀ヶ原へ
【エコーラインを弥陀ヶ原へ】

緩やかになると白山の主峰が見えてきて、室堂の赤い屋根も見えてきました。

足元にはチングルマ、コイワカガミなど咲き、風も吹いてきたので、暑さも和らぎます。


整備された木道を進んで行くと、左側にはハクサンコザクラが群生して、とてもきれいです。
青空の下、残雪や白山を眺めながら広い弥陀ヶ原を歩くのは、なんて気持ちいいんでしょう~♪


ハクサンコザクラ群生
【ハクサンコザクラ群生】

弥陀ヶ原を室堂へ
【弥陀ヶ原を室堂へ (拡大)】


クロユリ

コバイケイソウ

ハクサンコザクラ

イワイチョウ

黑ボコ岩からの道と合流すると、「五葉坂」と呼ばれる上り坂になりました。岩ゴロゴロの短い急登です。

五葉坂
【分岐から五葉坂】

振り返る弥陀ヶ原。左のエコーラインを歩いて来ましたが、右の観光新道へ続く道もいいなあ
しかし、大きく裾を広げた別山稜線の方が、やっぱり魅力的! 明日はあそこを歩きたい。


別山と弥陀ヶ原
【別山と弥陀ヶ原 (拡大)】

白山室堂ビジターセンター
【白山室堂ビジターセンター】


今日の宿、白山室堂ビジターセンターに着きました。白山というのは、御前峰・剣ヶ峰・大汝峰の総称だそうです。

受付で「今日は大汝峰へ行きたいので夕食は遅い回にして頂けますか?明日も朝食前に御前峰でのご来光とお池巡りをしたいのですが」と話したら、夕食は6:00、朝食は5:30~8:00の間で自由とのこと。なんて親切なんでしょう。

完全予約の山荘なので、布団は1人1枚。
部屋にザックを置きサブザックで出かけます。

白山神社祈祷殿は工事中なので、鳥居手前で手だけ合わせ、右から回り込んで進みました。

白山神社
【白山神社 祈祷殿】

コバイケイソウ、ミヤマキンポウゲが咲き、クロユリもあちこちいっぱい咲いています。
すぐ先の分岐から左の大汝峰へ。午後になっても素晴らしい青空なので、気分はルンルン。


クロユリ
【クロユリ】

大汝峰へ
【分岐から、左の大汝峰へ】

千蛇ヶ池の雪渓
【千蛇ヶ池の雪渓】

しかし暑い! 普通、雪渓の表面は雪の核となるチリが浮き黒ずんでいるものなのに、ここの雪渓は比較的白くて、きれいそう。

雪を少し掘って、下のきれいな雪でおにぎりを作り、食べてみたり、オデコを冷やしたりしながら登って行きました。

お池巡りの分岐道標や、中宮道分岐を見送って、大汝峰へ向かいます。イワギキョウ、アオノツガザクラなど咲いています。

大汝峰へ
【大汝峰へ】

岩ゴツゴツの登りになり、山頂手前で振り返ると、素晴らしい眺めです。
火口跡の池がいくつも見えて、明日は楽しい池巡りになりそう~

剣ヶ峰と御前峰
【大汝峰から見る剣ヶ峰と御前峰 左下に翠ヶ池 (拡大)】

大汝峰の山頂は広い平坦地。石垣で守られた大汝神社にお参りして、周辺を散策します。


大汝峰 山頂
【大汝峰 山頂】

大汝神社
【大汝神社】

七倉山への道
【七倉山への道】

山頂の北側にはイワギキョウ、ヨツバシオガマ、テガタチドリ、ミヤマタンポポなど咲いていて、七倉山への道が続いています。

少し進んで巻き道を戻るルートもありますが、のんびり遠くの山々を眺めることにしました。



イワギキョウ

イワツメクサ

テガタチドリ

ミヤマタンポポ

気づくと、もう5時。明るいので油断していましたが、そろそろ宿へ帰ろうかな~ 
来た道を真っ直ぐ戻るだけなので、6時の夕食には間に合うでしょう。
別山は東にも長い尾根が伸びているのですね。登山道はなさそうですけど・・・

室堂へ
【室堂へ】

6時からの夕食は肉料理・魚料理が選べます。食後は山荘下の岩広場で日没を待ちました。
別山の上にはきれいな月と夕焼雲がたなびき、今日の晴天に感謝して夕日を見送りました。
家を出る時の予報でも日月は晴れだったので、この時も明日の晴天を信じていたのですが・・・


別山の夕焼雲と月
【別山の上には夕焼雲と月】

日没
【7:05 感謝の日没】


 白山の花々




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