鳶山・越中沢岳・スゴノ頭

とんびやま(2616m)・えっちゅうざわだけ(2591m)・すごのあたま(2431m)
平成25年8月2日~4日

翌日はきれいな青空が広がり、越中沢岳では雲海に浮かぶ素晴らしい山々の眺めを堪能しました。
スゴノ頭の山頂は読売新道~赤牛岳~薬師岳が目の前に広がり、ここも素晴らしい眺めでした。


2013.8.3
(土)
 五色ヶ原山荘鳶山越中沢乗越越中沢岳鞍部スゴノ頭スゴ乗越スゴ乗越小屋
晴れのちガス  05:35発06:20
06:25
07:1008:05
10:00
10:4011:00
11:35
12:05
12:15
13:05着



朝を迎えました。
昨日のことを思えば、今朝は素晴らしい日の出で、今日は眺望も楽しめそうで、感謝です。

日の出
【日の出】
五色ヶ原の朝
【五色ヶ原の朝 (拡大)】

5時からの朝食後、出発。
池塘の広がる五色ヶ原の向こうには、
淡い曙色を残した針ノ木岳。

空には絵のような雲が浮かんで、清々しさと厳かさが漂う五色ヶ原の朝です。


昨日は何も見えなかった山荘周辺も、今日はきれいに見えていて、嬉しい出発。
広い五色ヶ原から鳶山へ向けて、コバイケイソウの木道を緩やかに登って行きました。


五色ヶ原山荘
【五色ヶ原山荘 出発】

コバイケイソウ
【コバイケイソウ (拡大)】

鳶山山頂近くの木道。雲海の向こうに見えているのが赤牛岳のようで、その左のトンガリが槍ヶ岳、右のちょっと離れたトンガリが笠ヶ岳でしょうね。

雲海の中から頭を出しているのが、これから向かう越中沢岳のようで、今日はほんとうに素晴らしい眺めで、嬉しい~!


鳶山へ
【鳶山へ (拡大)】
立山方面
【振り返り見る 立山方面 (拡大)】

振り返れば、これまた素晴らしい雲。
放射状に広がり、立山に後光が差したよう。

朝日に輝く雲海やガスも素晴らしくて、前を見ても後ろを見ても、立ち止まってしまいます。

着いた鳶山山頂。
薬師岳が大きく迫り、目の前の越中沢岳に重なるように笠ヶ岳が見えています。

鳶山 山頂
【鳶山 山頂 (拡大)】

そして、右に広がる富山市街は一面の雲海に覆われ、
その先には、日本海の水平線が見えています。
ほんとに、なんて素晴らしい眺めなんでしょう!

日本海側の雲海
【鳶山から見る日本海側の雲海】

笠ヶ岳~薬師岳
【槍ヶ岳~薬師岳 見つつ】

鳶山は狭い山頂で、人も増えてきたので、次の越中沢岳へ向かいます。

雲海越しの山並みは素晴らしく、小さなトンガリの槍ヶ岳や笠ヶ岳、大きな山容の薬師岳を眺めながら緩やかに下って行きました。

シラビソが林立する越中沢乗越前後は花も多く、ハクサンフウロが朝日の陰で群生していました。


リンネソウは初めて見ましたが、茎の先が二つに分かれて花が二輪咲く可愛い花で、日本では”夫婦花(めおとばな)”と呼ばれていたそうです。

越中沢乗越】
【越中沢乗越】


ウサギギク・クルマユリ

ハクサンフウロ

リンネソウ

ミヤマアキノキリンソウ

越中沢岳へ
【越中沢岳へ】

越中沢乗越から、また緩やかに登り返します。

ここは広い稜線なので地図に「濃霧時、注意」と記されていますが、無雪期なら道もはっきりしていて、ケルンもあるので大丈夫そうです。

中腹から振り返ると、広い台地の先に今の鳶山と立山、剱もチラッと見えて、ここも素敵な眺めでした。

鳶山と立山方面
【振り返り見る鳶山と立山方面 (拡大)】
越中沢岳へ
【越中沢岳へ】

チングルマやコイワカガミなど見ながら岩ゴツゴツ道を登り、越中沢岳の山頂へ向かいます。


越中沢岳に到着。ここもまた素晴らしい眺めです。鳶山より広い山頂は眺望タイムにぴったり。

越中沢岳 山頂
【越中沢岳 山頂】

薬師岳も更に迫ってきて、中腹のスゴ乗越小屋がすぐそこに見えています。

見ていると今すぐにでもあの薬師岳の稜線を歩きたくなるけれど、今日中に山頂向こうの小屋まで行くのは相当ハードだし、せっかくのアルプス稜線を急いで歩いてしまっては勿体ない。

スゴの小屋まで3時間のようなので、今日は昨日の分も合わせてゆっくり眺望を楽しむことにしました。


薬師岳
【薬師岳 (拡大)】

振り返る立山方面。剱も前剱もチラッとだけれど、きれいに見えています。
そしてこの放射状の雲がとっても素敵。でも、これは北から吹き付ける寒気の雲?
今年は南の太平洋高気圧の張り出しが弱いので、明日の天気が心配だけれど、
そんなことは明日考えよう~!! 

立山 五色ヶ原方面
【立山 五色ヶ原方面】

青空なのに雷鳥が出てきました。天候悪化の兆しらしいけど、ほんとは青空が好きなのかも。
若者のグループが到着して、それぞれ素敵なポーズで記念写真を撮り始めました。
いいなあ~! 私もマネしたいけど、怪我しそうなので、やめておきましょ。


雷鳥
【雷鳥さん (拡大)】

無断掲載、スミマセン
【気持ち良さそう~! (拡大)】


団体さんが到着したので、私もあまりの長居は迷惑かと思い、下ることにしました。
しかし、皆さん写真を撮ったらすぐ下り始め、休憩はしない様子です。
それならと、私はまた引き返し、眺望タイムを続けることにしました。

360度、なんて素敵な眺めなんでしょう~!

空も、雲も、山も、雲海も、
ゆっくり眺めていたけれど、時計を見ればもう10時。もしかして2時間もいたのでしょうか。

スゴの小屋にはもうガスがかかり始めました。
そろそろ下ることにします。


ガス
【スゴ乗越小屋に迫るガス・・・ (拡大)】
赤牛岳・水晶岳
【赤牛岳・水晶岳 見つつ (拡大)】

正面には、去年歩いた赤牛岳が見えています。
あの山頂から見た稜線を、今歩いているんだなあ~と思うと、感無量。

ガスがかかり始めた稜線を下って行きます。
小屋に早く着いても仕方ないけど・・・

越中沢岳から下り
【越中沢岳からの急下り】
スゴノ頭へ
【越中沢岳の下りを振り返る】

ハイマツと岩ゴツゴツのけっこう長い急下りでしたが、地図のタイムはかなり多めに記されているなぁと思いました。

鞍部からも岩ゴロゴロの登り返しで、チングルマなどが咲いています。

スゴノ頭
【鞍部からスゴノ頭へ】

スゴノ頭に到着すると、薬師岳から来た人もいるので大賑わい。
ここはちょっとした広場ですが、スゴノ頭の山頂はこの左上のようです。
反対側の展望も良さそうなので、大岩を渡りながら山頂へ行ってみました。



【スゴノ頭 山頂方面】


【スゴノ頭 休憩広場】

ハイマツの中の大岩ゴツゴツ歩きは楽しくて、5分もかからずピークです。
正面に赤牛岳が見え、読売新道が左へ下りているのがよく見えます。
左奥には烏帽子岳から三ツ岳、黒部の谷の向こうには雲ノ平や黒部五郎岳。
右端の薬師岳も時々ガスの切れ間から見えて、とても楽しいピークでした。

スゴノ頭山頂から見る読売新道
【スゴノ頭山頂から見る読売新道】


【スゴ乗越へ】

スゴノ頭で昼食済ませスゴ乗越へ向かいます。

樹林帯では立ち枯れや傾いた木々も多く、厳しい日本海側の冬が感じられました。

鞍部のスゴ乗越に到着。周辺は雪融け後の湿地になっています。草地の中には、ショウジョウバカマやヒメイチゲなどがちらほら咲いていました。

スゴ乗越
【スゴ乗越】
スゴ乗越小屋へ
【スゴ乗越小屋へ】

スゴ乗越からは最後の登り返し。残雪の脇を通ったり、ミズバショウの大きな葉を見たりしながら登って行きました。



ショウジョウバカマ

ヒメイチゲ

エンレイソウ

オオバミゾホオズキ

石ゴロゴロの狭そうなテント場を過ぎると、スゴ乗越小屋に到着です。受付には、なんと「2枚に5人。足と頭は交互」!の張り紙。今日は20名以上の団体さん3組の他に一般登山者も次々到着し、激混みの様子。小屋前のテーブル・ベンチも大賑わいで、早い夕食(16:45) 後は皆さんとおしゃべりしながら過ごしました。


スゴ乗越小屋に到着
【スゴ乗越小屋に到着】

スゴ乗越小屋
【スゴ乗越小屋】

山々は雲に隠れていましたが、夕方にはガスも途切れてきました。
明日がいよいよメインなので、どうかどうか晴れてくれますように!!!


 五色ヶ原・薬師岳の花々




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