上野原駅に着き、行列を見て思い出しました。そういえば坪山も花の時期。でも8:08発の飯尾行きは座れたので、連休はやはり皆さん遠出されたようです。坪山のバス停で殆どの人が降り、終点で下車したのは私一人でした。
今日は松浦本をプリントしてきました。バス停から少し戻り、小さな橋を渡って左上へ進むとすぐ飯尾会館です。緩い坂道を上がって行くと向こうが行き止まりふうになったので、右の橋を渡って更に坂道を上がって行きます。ニリンソウなど見ながら上がって行くと明るく開けてきて、左手に西福寺、右手には坪山らしい山々が見えてきました。問題はここから・・・ |
【赤テープ! 大茅南尾根入口? 道は上?】 |
本は「西福寺を見送ったあと、道は右に曲って下るようになる。」と記されていますが、実際は左に曲って下り、右に曲って上がっているのです。
でも左手にはそれらしい赤テープと細道があり、しかも10mほど奥には郵便受けらしい物が放置されています。ここが南尾根入口だと思うけど、「右に曲って下るようになる」場所がもっと先にあるのかも知れないと思い、舗装道路を更に上がって行きました。
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しかし道は下がるようにならず、切れて行き止まり。この左側の尾根が大茅南尾根なのは間違いないけれど、その先「右に民家に通じる道」もなさそうだし、「郵便受け」もないので戻りました。 |
【行き止まり】 |
赤テープの所に戻り細道を進んで行くと、すぐ右手にテープがあります。右上に廃屋らしい小屋がありますが、「右に民家に通じる道を分け」と書かれているので、右に見送りそのまま進みました。細道は落ち葉に埋もれた溝を渡って先へ伸びているので、そのまま行くと竹林になり左側は谷。記述の「左の尾根に取り付く」のはどう考えてもヘン。
迷ったら分かる地点まで戻るのが鉄則。また引き返してプリント凝視。「左の尾根に取り付く」のが正しいことになるのは、さっきの行き止まりなので再度行ってみました。「小沢を渡って」が???だけど、『この際、取り付きはどこでもいいから、とにかく登ろう』と思って尾根に入って行くと、植林のヤブ急登で左端にはネットが続いています。この尾根なのは確実だけど、ネットから抜けられなければ困るので、また引き返し。
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【祠!】 |
再度、赤テープから細道に入り、どう考えても右の植林急斜面を上がるのが正しいと思うので強引に上がりました。
すると右上に見えていた廃屋小屋から細い踏み跡が溝を越えてこちらに来ています。小沢というのはこの溝のことだったようで、この溝に向き合えばこちらが左の尾根(?)と言えなくもない。ということで納得。
そして少し登ると、ありました、木の祠! よかった、よかった、これで安心。あとはひたすら登ればいいだけです。
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始めは踏み跡も曖昧でしたが、やがて道もジグザグにはっきりしてきました。
地図通りの急登ですが、この先は本の記述通りなのでワクワク。よかった~! |
【急登】 |
急登を過ぎるとようやく雑木になりました。面白い形の木が多くて、楽しい。 明るい萌黄色を見上げながら、気持ちのいい道を進んで行きました。 |
【雑木の尾根】 |
【909mあたり?】 |
【植林 鞍部】 |
その先でまた植林になりましたが、尾根もほど良い幅なので悪くない雰囲気です。
進んで行くと、オレンジ色のハンターさんがいたのでびっくり。今日は猪を追いかけているそうで、下の方で音が聞こえました。 |
この上から片側雑木になり上へ行くほど急登。 見上げれば、柔らかな萌黄色がきれいで、爽やかです。 |
【急登】 |
【1080mあたり (拡大)】 |
急登を上がりきると、ようやく植林から開放され素晴らしく明るい尾根が広がっていました。
取り付きでずいぶん困ったけど、 上がってきて良かった~! ほんとに、なんて気持ちいいんでしょう~! 今日はここでずっと寝転んでいてもいいかも。 |
しばらくは緩やかですが、やがて緩急交互。 振り返れば木々の間から富士山が見えました。 |
【振り返れば 富士山】 |
【ミツバツツジ咲く急登】 |
大茅が近づくとまた急登になりました。ミツバツツジがチラホラ咲いています。
花つきはイマイチですが、雲ひとつない青空に淡いピンクが少しでもあれば、それだけで十分嬉しい。 |
正面に見えていた尾根に合流しました。「大茅1237m」の山名札が掛けられています。 左に緩やかな大茅尾根が伸び、右には木々に透けて三頭山や大沢山が見えています。 三頭山はいつも混んでいるので、ちょっと早いけど気持ちのいい大茅で半お昼にしました。 |
【大茅尾根方面】 |
【三頭山・大沢山方面】 |
大沢山へ向かうと始めは緩やかな尾根道です。 ミツバツツジも点在していますが、今年はやはり花つきが良くないのでしょうか。 |
【大沢山へ】 |
【露岩】 |
やがて露岩が出てきて、大岩は右側にルートがあります。ミツバツツジもいますが、まだ蕾。
だんだん急登になってきました。でも南尾根の急登よりマシです。 |
ズルズル落ち葉を上がれば大沢山のベンチで、家族連れが和やかにお弁当を広げていました。 この先からは人がいます。 |
【大沢山】 |
三頭山へ向けて、芽吹き前の稜線を進んで行きます。 避難小屋やムシカリ峠。思ったより人が少ない雰囲気でしたが・・・ |
【避難小屋】 |
【ムシカリ峠】 |
【三頭山 山頂】 |
三頭山に着くと、やはりここは大賑わいです。 今日は快晴。 皆さんの笑顔も快晴です。 |
早速、石尾根を見に行くと、素晴らしい稜線が見えていました。 先週の雪も融けたようで、今日はあちらも気持ちよく歩けるでしょうね~ 今日は午後になっても富士山が見えています。空いたベンチで、フルーツタイム。 |
【鷹ノ巣山・石尾根方面】 |
【富士山方面】 |
帰りは久し振りにムロクボ尾根を下るのもいいと思いましたが、連休なので奥多摩湖から先で渋滞に巻き込まれそうです。
鶴峠へのルートも大好きなので、今日はこちらへ下ります。こんな素敵な尾根なのに、誰もいません。 |
【鶴峠へ】 |
露岩のコブを越えて、小ピークを越えて、神楽入ノ峰に着きました。 カエデが芽吹いて赤いクルクルが可愛いけれど、殆どはまだ芽吹き前。 |
【神楽入ノ峰】 |
【カエデの芽吹き】 |
こちらもブナ大木が多く、一つずつ見上げながら進んで行きました。 標高が下がると、淡い黄緑。落ち葉いっぱいの、気持ちのいい道です。 |
【ブナ大木】 |
【淡い黄緑】 |
【向山・鶴峠 分岐】 |
向山への分岐に来ました。 向山からは何度か登っているので一度は下りに利用したいと思うけど、また今度。 |
鶴峠へ向かう道は、緩やかな山腹道。 落ち葉いっぱいで靴が埋もれそうな所もあります。下るほど新緑が鮮やかになってきました。 |
【新緑】 |
【鶴峠へ左折】 |
気持ちのいい道をルンルンで下ってきましたが、ここを左へ折れると、あとは植林です。バスまで余裕があるので、すぐ上でコーヒータイムにしました。 |
見上げる若葉。 春の光を受け、キラキラ輝いています。 爽やかな風が吹き抜けて、至福の時間。 |
【見上げる緑 (拡大)】 |
そろそろ下山。植林は短くて、林道を2度横断すれば下に車道が見えてきます。 ヤマザクラの向こうに奈良倉山が見えてきて、まもなく鶴峠バス停に下り立ちました。 牛ノ寝通りから下山の10名ほどの団体さんがいましたが、バスは空いていたので座れました。 |
【林道横断 右下へ】 |
【奈良倉山?】 |
大茅南尾根は取り付くまでが大変でしたが、なんとか登れてよかったです。雲ひとつない素晴らしい青空の下、芽吹き、萌黄、新緑と爽やかな緑を見上げながらの、本当に気持ちのいい一日でした。 大沢山~三頭山以外では誰にも会わず静かな尾根歩きが出来ていつもながら松浦本に感謝です。 |