塔ノ岳・丹沢山

とうのだけ(1491m)・たんざわさん(1567m)


前日に雪が降ったので、丹沢の雪景色を期待して出かけました。
塔ノ岳も丹沢山も霧氷におおわれ、ガスと青空が目まぐるしく入れ替わり、
白と青が織りなす素晴らしい雪景色に、感動の連続の一日でした。


2013.2.20
(水)
 大倉堀山の家花立山荘塔ノ岳竜ヶ馬場丹沢山塔ノ岳小丸尾根
分岐
二俣大倉
ガス、青空  07:00着
 07:10発
09:00
09:05
09:50
10:00
10:35
10:45
11:3512:05
12:35
13:35
13:45
14:20
14:40
15:5017:00着
17:22発



水曜日に休めるようになったので『火曜日の雪ラッキー!』とばかりにワクワクして駅へ。
渋沢駅6:48始発バスは平日でもほぼ満席。着いた大倉は雪景色で静かな霧に包まれていました。
途中に咲くロウバイは雪の中でも清浄ないい匂いを漂わせ、雪をのせたミツマタはまだ蕾です。


雪景色の大倉
【雪景色の大倉】

ロウバイ
【いい匂い 雪のロウバイ】

ガスの大倉尾根ですが今日は雪景色が見たかったので、この真っ白な雪道も、とても嬉しい。
風がないので木々の雪が降り落ちることもなく、シーンと静かな山の中は本当に素敵です。


大倉尾根
【白い大倉尾根】

堀山の家
【堀山の家】

花立階段から振り返れば下界は雲海。空の雲との間にいるようで、遠くの町なみが見えていました。


塔ノ岳へ
【花立の階段】

花立山荘に着くと西に青空が少し見え、期待していなかった富士山がう~っすら見えて嬉しい。
雪は柔らかいけど、皆さん同様アイゼン装着。真っ白で見えない山頂へ向けて出発します。


花立の階段
【う~~~っすら富士山】

花立山荘
【花立山荘 出発】

真っ白な小丸尾根
【真っ白な鍋割山稜 (拡大)】

富士山見えるかな、富士山見えるかな、と何度も振り返るけど相変わらず。

でも鍋割山稜は全体が真っ白な霧氷に覆われ、素晴らしくきれいで何度も立ち止まってしまいました。

花立から塔ノ岳への、お気に入りの木道。

ここからの雪景色も本当に素敵で、数分おきにシャッターを押してしまいます。

塔ノ岳へ
【花立から塔ノ岳へ】

塔ノ岳 雪景色
【静寂】

白い道
【白い道 (拡大)】

塔ノ岳
【塔ノ岳】

塔ノ岳山頂に着きました。
富士山は相変わらず見えそうで見えない。


表尾根もユーシンも霧氷に飾られ、漂う霧に刻々と表情が変わるので、
ザックを背負ったまま素晴らしい雪景色に見入って佇んでしまいました。


表尾根方面
【表尾根方面】

ユーシン方面
【ユーシン方面】

尊仏山荘の裏から丹沢山への道へ入ると、一段と雪が深まりました。

ふかふか雪道が本当に嬉しい~


丹沢山へ
【深まる雪道 丹沢山へ (拡大)】

見えて来た丹沢山はガスの中。それでもワクワク進んで行くと、青空が見えてきました~!


丹沢山はガス
【丹沢山はガスの中】

青空
【青空】

振り返れば、埋め尽くす霧氷の上に塔ノ岳の山頂。
見上げれば、青と白がなんてきれいなんでしょう~!


塔ノ岳
【振り返る塔ノ岳】

霧氷
【見上げる霧氷】

喜んだのも束の間。5分後はまた白い世界です。
でも、これはこれでまた素敵な風景です。


丹沢主脈
【丹沢主脈】

が、3分後はまた青と白! 抜けるような青空に、真っ白な霧氷がキラキラ輝いて、
歩くどころではなく、あっち行ったりこっち行ったり。上見て歓声、下見て『ヤバッ転びそう』


霧氷!
【霧氷! (拡大)】

霧氷!
【青い空 輝く白 (拡大)】

日高へ
【日高へ (拡大)】

日高あたりはうす雲から柔らかな日差しが降り注ぎ、うっとり平安な散歩道。

青と白の心躍る色彩も素晴らしいけど、この柔らかな色合いも心安らぎます。


日高から竜ヶ馬場への笹の稜線はすっかり雪に埋もれ、目指す丹沢山はガスの中です。


竜ヶ馬場へ
【日高から竜ヶ馬場へ (拡大)】

笹の稜線
【笹の稜線】

竜ヶ馬場のベンチ広場。
表尾根方面は真っ白なので、休憩もパス。


竜ヶ馬場
【竜ヶ馬場】

竜ヶ馬場を過ぎると、また白い霧の世界になりました。
シーンと静かな森に続く白い道。     何も聞こえない静寂の森です。


丹沢山へ
【丹沢山へ】

静寂
【静寂 (拡大)】

丹沢山に到着。平日なので人少なく、みやま山荘(トイレ・100円)も人の気配があまりない。
ベンチは雪に埋もれているので、雪原にシートを敷いて簡単お昼。風がないので助かります。


丹沢山
【丹沢山】

山頂広場
【山頂広場】

午後は、引き返して塔ノ岳へ。
だんだんガスが薄れ、幻想的な景色も楽しみつつ進んで行きました。


幻想
【丹沢の幻想】

日高あたりで淡い空色になり、またしばし霧氷タイムです。


青空
【青空】

霧氷
【霧氷】

霧にけむる背景。
優しく降り注ぐ光。
丸みを帯びた雪の上に、柔らかな影を落とす木々。


日高
【日高 (拡大)】

ウサギの足跡発見。このウサギさん、忘れ物でもしたの? ここでUターンしたみたいです。


ウサギの足跡
【ウサギの足跡】

塔ノ岳へ
【ガスの塔ノ岳へ】

塔ノ岳が近づくと、また青空が広がり始めたので、『山頂の向こうは、もう晴れてきたかな~』と期待したのですが・・・


塔ノ岳直下
【塔ノ岳直下】
ガスの塔ノ岳
【ガスの塔ノ岳】

着いてみれば、またガスの中でした。
風が出てきたので、晴れるかな~と思っていると、

間もなくガスがサーッと流れ、
一気に青空が広がりました。

一瞬で変わる景色に驚き、感動。

塔ノ岳 山頂
【塔ノ岳 山頂】
流れる雲
【鍋割山稜に流れる雲】


鍋割山稜から大倉尾根へ雲が次々流れてゆき、
また新たな雲がやってくる。

真上で輝く太陽は、もう力強い春の光です。

これなら鍋割山稜の霧氷もまだ期待できそう。
お菓子タイムなどしている時ではありません。
いそいそと金冷シへ。

鍋割山稜へ
【鍋割山稜へ】

段々の足元を気にしつつも、上ばかりに目がいってしまいます。
瞬時に雰囲気が変わるので、目が離せないのです。


霧氷
【柔らかな色彩 (拡大)】

霧氷
【鮮烈な白 (拡大)】

金冷シまで下がると、また白い世界です。  でも鍋割山稜は好きなので、ともかく突入。


金冷シ
【金冷シ】

鍋割山稜へ
【鍋割山稜への白い道】

次の高みの大丸に上がると、また青空~!  キラキラ霧氷がなんてきれいなんでしょう~!


大丸
【大丸】

キラキラ霧氷
【キラキラ霧氷】

ブナ林が続く鍋割山稜。
ここは、晴れてもガスってもいい所ですね。


鍋割山稜 雪景色
【鍋割山稜 雪景色】
小丸尾根分岐
【小丸尾根分岐】

小丸尾根分岐に来ました。
この先、鍋割山はどうしましょう。
もっと標高を落とすとガスの中に入りそうで、曇った下界への下山は、あまり遅くならない方がいい。

ここのブナ林の霧氷をしばし楽しんでから、小丸尾根を下ることにしました。


白い木々から、ぽっかり見える青空も素敵。 空高く広がる繊細な梢も、とっても素敵。


青空
【ぽっかり青空】

繊細な梢
【繊細な梢 (拡大)】

午後の2時半。こんな時間でもまだ霧氷がこんなにきれいなんて、ただひたすら感謝感謝です。


鍋割山稜
【鍋割山稜 (拡大)】
ブナ霧氷
【ブナ霧氷 (拡大)】

表情豊かなブナの大木。
輝く霧氷。  青と白。
神は芸術の極致としか思えない。

小丸尾根下り口は狭いながらもちょっと座れるし、この先はガスなので、ここで後ろを眺めながらゆっくりティータイムにしました。

小丸尾根
【小丸尾根は雲の中】
小丸尾根分岐
【振り返り見る、小丸尾根分岐 (拡大)】

目まぐるしく変わる素晴らしい景色に、ボーゼン・ドキドキ・ワクワクと、今日は終日胸高鳴る一日でした。

分岐を振り返り見ながら、
熱いカフェオレで至福のひととき。


小丸尾根は南に伸びる尾根ですが、降雪翌日なので、かなり下まで雪がありました。
二俣に下り立ち、あとは長い林道歩き。満ち足りた気持ちいっぱいで大倉へ向かいました。


雪の小丸尾根
【雪の小丸尾根】

二俣
【二俣】


今まで丹沢では、終日ガスで真っ白な雪景色や、青空いっぱいのキラキラ霧氷は見たことがありましたが、今日のようにガスと青空が目まぐるしく変化する雪景色は初めてでした。いつもなら、ドッコイショ!とばかりにザックを下ろし休憩する場所でも、お菓子タイムのことなど忘れて景色に見とれてしまいました。どの風景も素晴らしい感動の連続で、今までの丹沢山行の中で一番の思い出に残る一日となったような気がします。今回、レポの写真は絞りきれず、いつもの枚数を大幅に超えてしまいました。
最後まで見て下さった方、お疲れさま&ありがとうございました。




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