赤城山(駒ヶ岳・黒檜山)

こまがたけ(1685m)・くろびさん(1827m)


赤城山というのは複成火山で、幾つかの山の総称だそうです。
駒ヶ岳から最高峰の黒檜山へ向かい、帰りに覚満淵に寄ってきました。


2012.6.30
(土)
 新坂平
 (白樺牧場)
(バス)
====
赤城山
ビジター
センター
駒ヶ岳
登山口
尾根
(ベンチ)
駒ヶ岳黒檜山黒檜山
登山口
赤城
神社
覚満淵赤城山
ビジター
センター
うす曇り  09:50着
 10:30発
(270円)10:5010:5511:35
11:40
11:55
12:00
12:55
13:40
14:4014:50
14:55
15:10
15:40
15:40着
15:45発




赤城山など上州の山はヤシオツツジが咲くようですが、バスがなく車でしか行けない山が多いと思って諦めていました。ところが先日、palletさんが赤城山へ行かれたとのこと。バスもあったと聞いて嬉しくなり、私も行ってみることにしました。また高崎といえば八高線、と思っていましたが本数が少ない。路線検索すると新宿・池袋・赤羽乗換えの、三角形の2辺を利用する遠回りが提示されました。微妙に時間を変えても都心経由の高崎線が表示され、『高崎線ってそんなに本数が多いの?』とびっくり。乗ってみれば、行けども行けども家が並んで、日光への沿線のような田園風景がない。ずっと町が続いて、なるほどこれなら本数も多い訳だと納得しました。


初めての高崎線から、これまた初めての上毛線に乗り換え前橋駅で下車。8:45発ビジターセンター行のバスに乗ると、6/3~7/1は「つつじウイーク」ということで、車内では赤城自然塾の方がいろいろ案内して下さいました。戦後の復興を願って植えられた駅前のケヤキ並木のこと、前橋市の詩人・萩原朔太郎のこと、上毛カルタの話、朱塗りの鳥居に掲げられた「赤城山」額の話、赤城山の白樺(大部分はダケカンバ)が名前の由来になった白樺派文人たちの話など盛り沢山な案内が続き、気がつくともう新坂平(1350円)でした。


バス停すぐ横が白樺牧場で、レンゲツツジがいっぱい広がっています。
奥にはダケカンバの白い幹が立ち並び、見頃の時期なら朱色の海に映えてきれいそうです。

白樺牧場
【白樺牧場】

駒ヶ岳への尾根
【レンゲツツジ】

花は終盤ですが中にはきれいな株もあって、レンゲツツジ特有の明るい朱色の花を咲かせていました。

しばし散策してから観光案内所へ行ってみると、大型の観光バスが何台も来て、ここはどうやら人気のスポットのようです。ソフトクリームを買って、バスを待ちました。


新坂平から次のバスでビジターセンターへ向かいましたが、何度か大きな駐車場で方向転換し、エアリア地図にバス停表示のない「覚満淵入口」や「あかぎ広場」にも停まるので『訳わからん・・・』状態。1回目の「覚満淵入口」は終点の「ビジターセンター」と同じ所で、2回目の「覚満淵入口」は別の所ということがあとで分かりました。 駒ヶ岳登山口へは、2回目の「覚満淵入口」で下車するのが近かったようです。(大差はないけれど、グルグル回ったので、ここはドコ?北はどっち?状態になってしまった・・・)

ビジターセンターにトイレはありますが、2回目「覚満淵入口」にも立派なトイレがあります。

駒ヶ岳登山口はその先の駐車場の向かいにありました。赤城山は車で来る人が多いのでしょうね、駐車場があちこちいっぱいあります。

そして登山口には、既に下山者の姿。
確かに、もう11時ですものね~・・・


駒ヶ岳 登山口
【駒ヶ岳 登山口】

登り始めると最初から明るい広葉樹林で、降り注ぐ光と新緑がきれいです。
やがて階段が現れ足元にはサラサドウダンの散り花。下山者とのすれ違いもけっこう多いです。


新緑
【明るい新緑】

階段
【階段が続く急登】

駒ヶ岳への尾根
【駒ヶ岳への尾根広場】

階段の急登が終わり、尾根に乗りました。
広い笹原になっていて、ベンチがあります。


こちらの木陰で、しばし休憩。
風が吹き抜けて、気持ちいい~

ここから先は気持ちのいい尾根道で、振り返れば小沼らしい小さな沼が見えていました。あの辺りの山もなだらかで歩くのも楽しそうです。

小沼
【振り返れば 小沼】
駒ヶ岳へ
【駒ヶ岳へ】

歩きやすい笹道で、所々に「関東ふれいの道」の道標が立っています。やがて向こうに見えてきたのが駒ヶ岳でしょうか。

素敵な枝ぶりの木々を見ながら登って行き、駒ヶ岳の山頂に着きました。

この頃にはガスが上がってきて、小沼方面は見えなくなっていました。残念。

駒ヶ岳 山頂
【駒ヶ岳 山頂】
大タルミ
【大タルミから黒檜山へ】

駒ヶ岳から少し下ると、大きく開けた所に出ました。ここが大ダルミのようです。
ガスに隠れそうなのが黒檜山でしょうか・・・


やがて山頂はすっかり隠れてしまいましたが、山肌を下りてくる人影が見えています。
周辺はダケカンバが多く、白い幹にレンゲツツジの朱色がポツポツと鮮やかでした。


黒檜山へ
【ガスの黒檜山へ】

ダケカンバ
【白いダケカンバ  朱色のレンゲツツジ】

更に進んで行くと、あらっ!なにやら白い花。  もしかしてシロヤシオ?と思って近づくと、
なんと、ほんとにシロヤシオでした。明日は7月なのにまだ咲き残っていて、嬉しくて感謝です。


シロヤシオ?
【もしかして、シロヤシオ?】

シロヤシオ
【シロヤシオ~♪】

ヤマツツジ
【ヤマツツジ】

左の緑の樹林のなかには、鮮やかなヤマツツジも咲いています。

右の斜面にはレンゲツツジが多くなり、ダケカンバの木々も並んでいます。

レンゲツツジとダケカンバはいつも一緒。地質や霧など同じ自然環境を好むのでしょうか。

レンゲツツジ
【レンゲツツジ】
駒ヶ岳・小沼
【振り返れば 駒ヶ岳・小沼】

また木段が多くなり、振り返れば今歩いて来た尾根を下山して行く人たちの後姿が見えていました。

私と同じ方向で歩く人がいないのは時間的に遅いためかと思いましたが、下山してくる人達とは次々すれ違うので、もしかしたら黒檜山から駒ヶ岳へ向かうのが一般的なルートなのかも知れませんね。


勾配がきつくなり木の階段が続きます。ベニサラサドウダンが可愛い小花を下げていました。
林の中は若いダケカンバが多くなり、幼児の樹やら少年の樹など、ちょっと混雑。
右からの尾根と合流すると花見ヶ原分岐の道標があり、ズミが花盛りでした。


ダケカンバ林
【若いダケカンバ林】

花見ヶ原分岐
【花見ヶ原分岐にはズミ】


???

ベニサラサドウダンツツジ

ズミ

サラサドウダンツツジ

分岐から僅かに進んだ小ピークに、黒檜大神の鳥居と石碑がありました。数人が昼食中なので、サラッと手を会わせ山頂へ。

黒檜大神石碑
【黒檜大神石碑】

そのすぐ先に山頂分岐道標がありました。帰る時は左の大沼方面へ下ります。
右へ進むと、霧に霞んだダケカンバ林と、まだ蕾のレンゲツツジがとても素敵に見えました。


大沼分岐
【大沼・黒檜山山頂 分岐】

ダケカンバ・レンゲツツジ
【ダケカンバ・レンゲツツジ】

黒檜山の山頂に到着。    すると間もなくガスが切れて、なんと青空が見えてきました。

写真を撮っていたら、この先の展望台から戻ってきた人達が「あら~っ!晴れてきた!今なら見えるかも知れない。」と言って、また展望台へ引き返して行きました。

私もお昼は後にして、ひとまず展望台へ。


黒檜山
【黒檜山】
大沼と鈴ヶ岳
【展望地から見る大沼と鈴ヶ岳】

黒檜山の山頂から3分も行けば展望台でした。
遠望は利かないけれど、今までは何も見えなかったらしく、大沼が見えただけでも皆さん喜んでいるのでラッキーだったようです。

向こうに見えるのが鈴ヶ岳でしょうか、今度はあちらから黒檜山を眺めてみたい。


山頂に戻りゆっくりお昼にして、そろそろ下山。さっきの分岐から大沼方面へ下ります。
こちらは階段がないけれど岩ゴツゴツの急下りで、けっこう下まで続いていました。
風も抜けないので、夏にここを登るのは大変そう。でも下るのも躓きそうで、要注意です。


急下り
【岩ゴツゴツ急下り】

岩ゴロゴロ
【岩ゴロゴロ】

大沼と地蔵岳
【大沼と地蔵岳】

やがて左側が開けて大沼が見えてきました。
赤城神社と赤い橋が見えているので、帰りはあそこを通って戻ろうかな。

向こうの山は地蔵岳でしょうか、あの山もルートがあるようなので、いつか歩いてみたい。

ようやく車道が見えて、登山口に着きました。
左へ少し行くと、広い駐車場があります。

黒檜山登山口
【黒檜山登山口に下り立つ】

更に進むと赤城神社で、カルデラ湖の大沼に張り出すように浮かんでいます。
振り返れば、往きに歩いた駒ヶ岳の尾根が見えていました。


駒ヶ岳への尾根
【駒ヶ岳への尾根】

赤城神社
【赤城神社】

バスまで少し時間があるので覚満淵へも寄ってみます。地図にはクサタチバナと記されていますが白い花は見えず、ニッコウキスゲの蕾が少しありました。

カルデラ湖の名残りの小さな沼は「小尾瀬」とも呼ばれているそうで、ちょっと尾瀬に似た雰囲気です。


覚満淵
【覚満淵】
地蔵岳見つつ
【地蔵岳見つつ】

周辺はレンゲツツジが咲きそろい、
木道が一周しています。


沼に架かる橋は木組の橋で、ちょっと風情があります。
カルガモ親子が散歩中で微笑ましく、寛げる公園でした。


木組橋
【木組橋】

カルガモ親子
【カルガモ親子】


「赤城の山も今宵限り・・・」子供の頃から名前だけは知っている赤城山でしたが、行ってみればコースが多く、あちこち楽しめそうな山でした。紅葉やツツジの季節にも歩いてみたいと思います。高崎からは湘南ラインに乗れたので、乗り換えなしで新宿着。初めての高崎線も意外に便利で、群馬の山が少し身近に感じられるようになりました。




前回:尾瀬ハイキング(2)    HOME    山域別    次回:白根三山