硫黄岳

いおうだけ(2760m)


紅葉には早いので、雨の後のしっとりシラビソ林を歩こうと北八ツへ行くことにしました。
今度こそ硫黄岳から赤岳~阿弥陀岳を眺められるかなと期待して出かけたのですが・・・


2011.9.23
(祝)
 美濃戸口美濃戸
山荘
堰堤広場赤岳鉱泉赤岩の頭硫黄岳夏沢峠箕冠山根石山荘
曇り  07:15着
 07:20発
08:15
08:35
09:2010:20
10:45
12:15
12:40
13:05
13:15
13:50
14:00
14:4014:45着



22日夜の中央線は遅れて、ムーンライト信州は定刻より15分遅れて0:55頃八王子駅に入って来ました。直前まで天気予報がイマイチだったので空席が目立っています。茅野駅は3:42着、バス始発6:40までの待ち時間が長く寒いです。

バス乗客は7,8人で、着いた美濃戸口は霧に包まれていました。身支度して出発。連休なのでさすがに駐車場は満車で、カラマツ林の林道を歩いていると、後ろから車が次々通過して行きます。


美濃戸口
【美濃戸口】

林道
【カラマツ林の林道】

美濃戸山荘に着く頃には朝日が差し込んで来ました。先客さんたちと簡単な朝ごはん。すぐ先の北沢・南沢分岐から、今日は左の北沢経由で行きます。トリカブトの花やガマズミの赤い実など見つつ、苔むす林道を進んで行きました。


美濃戸山荘
【美濃戸山荘】

苔むす林道
【苔むす林道】

堰堤広場の先から登山道。立派な桟橋が至る所に掛けられいて、遊歩道のように歩きやすくなっていました。一昨日の台風の大雨で、今日はゴーゴーと豪快な沢音を響かせています。


北沢登山道
【北沢登山道】

北沢
【北沢】

大同心が見えてきましたが、上空の雲はなかなか動いてくれません。勢いのいい流れに見入ったり、シラビソ林のしっとりいい匂いに深呼吸したりしながら進んで行きました。


大同心
【大同心見つつ】

シラビソ林
【シラビソ林はいい匂い】

赤岳鉱泉
【赤岳鉱泉】

赤岳鉱泉に到着。
ベンチで休憩している間にどんどん青空が広がってきたので、よかったよかったと喜びつつ、小屋裏手から硫黄岳へ向かいました。

大同心沢分岐から見上げる大同心・小同心。
あの岩にはやっぱり青空が似合います。

大同心・小同心
【大同心・小同心】

緩やかだったシラビソ林もだんだん傾斜が増してきて、何度も折り返しながら登って行きます。針葉樹林帯からダケカンバ帯に移ると硫黄岳の稜線が見えてきましたが、青空にまた大きな雲が迫ってきています。


シラビソ林
【シラビソ林】

硫黄岳
【雲迫る硫黄岳】

赤岩の頭手前
【赤岩の頭手前でお昼】

森林限界を抜ける頃には、周辺は殆どガスに覆われました。稜線近くなったら西風が吹き込んで来て、秋の高気圧に入れ替わるみたいで、とっても寒い。

冷たい風を避けて、赤岩の頭手前でお昼にしました。今日は晴れて暑くなると思い、大きいテルモスには氷麦茶、小さいテルモスには熱湯を入れてきましたが反対にすればよかった。

すぐ上が赤岩の頭。
西風が強く寒いので重ね着し、手袋もして硫黄岳へ向かいました。山頂は既にガスで見え隠れしていて絶望的。

赤岩の頭
【振り返り見る赤岩の頭】
硫黄岳
【硫黄岳 山頂】

硫黄岳山頂です。
石ゴロゴロの広場のような山頂。
4度目の正直(?)を期待して来ましたが、またもやガス。よほど相性が悪いみたい。

きっと「また来なさい」という事なのでしょうね、また来ることにします。

大きなケルンのある分岐から夏沢峠へ向かって下ります。下界は晴れているようで、雲の下から明るい麓の町が見えていました。

途中にある崩壊地の縁沿い道は通行止めになっていて、迂回路が出来ています。

夏沢峠へ
【夏沢峠へ岩ゴロゴロ下り】
夏沢峠
【夏沢峠から見る硫黄岳の爆裂火口壁】

山小屋二軒が建つ夏沢峠。振り返れば、迫力ある硫黄岳の爆裂火口壁がよく見えます。

八ヶ岳は南北に長く、この夏沢峠から南を「八ヶ岳(最近は南八ヶ岳ともいう)」、北を「北八ツ」と呼び、この先からは緩やかな苔むすシラビソ樹林帯が続きます。

イワカガミの葉やシャクナゲの葉を見かけつつ、箕冠山に着きました。山頂はオーレン小屋と天狗岳の分岐点で、樹林に囲まれ展望はなく、案内板と道標だけが立っています。

箕冠山
【箕冠山 山頂】
西天狗と根石岳
【西天狗と根石岳】

箕冠山を下り樹林帯を抜けると砂礫が広がり、正面に根石岳。東天狗は後ろに隠れ、西天狗が見えています。

砂礫広場はコマクサの保護地帯になっていて、左に今夜の宿、根石山荘の屋根が見えました。

季節風をまともに受ける八ヶ岳の稜線。屋根には石がいっぱい置かれていて、いかにも山小屋らしい雰囲気の根石山荘です。以前通りすがりに眺めただけでしたが、一度泊まってみたいと思っていました。

右に新館が出来ていて、こちらが宿泊場所かと思いましたが、なんとここはトイレ棟。水洗トイレや水道・自炊用テーブルなどが置かれていました。

根石山荘
【根石山荘】
夕陽
【霧の中の夕陽】

夕方、窓の外がちょっとオレンジ色っぽくなったので外へ出てみると、明るい霧の中にチラッと丸い夕陽が見えました。どうか明日は晴れてくれますように!



今夜の宿泊者数は19名だそうですが、スタッフは礼儀正しい爽やか青年一人だけ。忙しそうなので食事もさほど期待しなかったのですが、並んだメニューは素晴らしく豪華。自家野菜の天ぷらやサバの自家製味噌煮、ハンバーグシチューの他にテーブル毎に添えられたユウガオの煮物も味が滲みてて、皆さん感嘆の声を上げつつ美味しく頂きました。夕食後はストーブの横でしばしおしゃべり、早めに就寝しました。



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