デン笠・高柄山

でんがさ(616m)・たかつかやま(733m)


秋山山稜も淡い緑が美しい頃と思い、気になっていたデン笠の尾根を歩いて来ました。
大丸からは高柄山・御前山のメインルートでしたが、とても静かな尾根歩きでした。


2011.4.24
(日)
 一古沢桜井峠金ピラ山デン笠金山峠大丸高柄山新矢ノ根峠御前山上野原駅
晴れ  08:50着
 08:50発
09:3010:05
10:10
10:2810:3511:20
11:30
12:15
12:55
13:40
13:45
14:45
15:05
15:50着
16:06発



昨日の大雨から一転して今日は晴天。山はどこも二日分の人出でいっぱいになりそうなので、静かそうな山へ行く事にしました。余震があった場合を考え早めの電車に乗り、8時前に上野原駅で下車しましたが、既にバス停には凄い行列が出来ていました。井戸行きも飯尾行きも次々出発し、行列はまだまだ続いていました。

8:28発の無生野行きの乗客は7,8人くらい。奥牧野の次の「一古沢(いっこざわ)」で下車。右手に見える尾根の、先の方に見えるのが金ピラ山でしょうか、けっこう急峻そうなきれいな三角山が見えています。

最近の地図では実線になったコースですが、道標はありません。右手の尾根なので、とりあえず向かいの農道へ入って行きました。ズミの白や山桜のピンク色が水色の空に映えてきれいです。畑の広がるのどかな山里は春の色で、ウグイスの鳴き声も聞こえています。

農道脇の稲荷神社で手を合わせ、先へ進んで行くと畑で作業している方がいました。

「お早うございます」と挨拶すると、どの山に登るのかと聞かれ、「桜井峠を通ってデン笠です。」と言うと、「じゃあ、そこから入った方がいいよ。」と教えてくれました。

左手の草地に上がると、林の中に折り返すように細い道がついていました。手作り道標なども全くないので、教えて頂いて助かりました。


左の送電鉄塔へ
【左の送電鉄塔へ】
金ピラ山へ
【金ピラ山へ】

アカマツの点在する雑木林を行くとすぐ一つ目の送電鉄塔で、フデリンドウやチゴユリを見つつ尾根に上がりました。

雑木林の緑いっぱいの道から植林になって、防猪扉を開閉して行くと二つ目の送電鉄塔を抜けます。正面に見えるトンガリ山が金ピラ山でしょうか、急登を覚悟。

フェンス沿いの道を下り、舗装道に下り立ちました。ここが桜井峠のようです。向かいの防猪扉を開閉すると、道はずっと巻き道になりました。

桜井峠
【桜井峠】

【のどかな山里】

フェンス沿いのややヤブっぽい道で、左下に山里の集落を見ながら進んで行きます。

ずっと先で植林を横切ると、左から踏み跡道が上がってきて、小さな手作り道標がありました。ここから右上方に折れて少し行くと尾根上の道になりました。

はっきりした道になり、所々落ち葉いっぱいで滑りやすい箇所があります。やがて木の根や幹に掴まりながらの急登になりました。


【落ち葉いっぱい】
金ピラ山
【金ピラ山】

上がりきったピークに「金比羅山」の札がありました。男性二人がいて、「こんにちは〜」と言うと、「一古沢で降りた方ですよね。」と言われました。どうやら同じバスだったようです。

狭い山頂は木立に囲まれ展望はありませんが、爽やかな風が抜けて、しばし休憩。今日はほんとにいい天気です。

少し先には大きな岩があって、上から見ると下りるのはちょっと躊躇われる。戻って左側から巻き込んで進みました。

ヤブレガサなど見ながら、明るい道を進みます。


【ヤブレガサと新緑】

【芽吹きの道】

デン笠への登りになり、その先からは輝くばかりの芽吹きの道になりました。

爽やかで、なんて気持ちいいんでしょう。

緩んで、平坦になったあたりの木に山名札が掛かっていました。ここが「デン笠」のようで、尾根上の通過点のような雰囲気。山頂とは気付かず通り過ぎてしまいそうな所で、少し先にも「デン笠」の標識がありました。

デン笠
【デン笠 木に山名札】
金山峠
【金山峠】

北側が植林になり、緩く下った先に大月市の公設道標が見えてきました。ここが「金山峠」のようで、左は「古福志」、右は「金山」、正面は「大地峠・高柄山」を指しています。こちら側への表示がないので大月市が整備しているのはここからということのようです。

この上からは芽吹き始めの木々も多くなり、淡い緑の明るい林です。右手には木々の間から高柄山のデコボコ尾根が見えてきました。細かなアップダウンの稜線です。

オレンジ色の小さなテープに625mと記された小ピークからは南側が植林になってきました。右手北側の自然林が一段と明るく感じ、木々の間からは大丸らしい高みが見えています。


【芽吹きの淡い緑の道】


フデリンドウ

チゴユリ

シュンラン

シュンラン


【車道横断】

一旦車道に出て、向かいの段々から急登すると新大地峠分岐を経て大丸に出ます。

ただ、大丸からはまた下ってこの車道の先の方で横断するので、高柄山方面へ急ぐ場合はこのまま右へ行って次の道標から右へ下る方が早いです。

新大地峠分岐に上がり、ここからは人気コース。
右へ少し進めば大丸です。

去年は、霞んだ霧の中に見えるデコボコがデン笠かと思いましたが、あれは高柄山への稜線でした。

大丸から見る高柄山
【大丸から見る高柄山方面】

【振り返る急下り】

大丸から急下りで車道を横断。その先にもロープの急な下りがあります。ミツバツツジなど見かけつつ急なアップダウンを繰り返して、千足峠の道標を通過。

左側は植林、右側は明るい自然林の急登で、高柄山の山頂に着きました。

北側に見える稜線は笹尾根〜生藤山〜陣馬山のあたりでしょうか。上野原市の町並みや桂川、淡い新緑に染まった山々が見えています。南側には逆光の中、道志や丹沢の山々が見えていました。

さすがにここには人がいて、2組のグループがランチタイムでした。 私もここでお昼。2組は金山方面と大丸方面へ出発して行きましたが、金山からはマイカーということでしょうか。

高柄山
【高柄山】

【新緑の自然林】

高柄山からは緩急交互の明るい自然林が続きます。山肌にはヤマザクラのピンクも混じって、緑いっぱいの道を進んで行きました。



明るい光に透けたブナの若葉。なんて清々しいなんでしょう。
生命みなぎる緑色が、水色の空に映えて爽やかいっぱい。
規則正しい葉脈は美しすぎて、神の造形としか思えない。


ブナの葉

ブナの葉

春の日差しを浴びて、明るい自然林が続きます。
ヤマザクラのうっすらピンクや、淡い緑いろいろ。

誰も通らない静かな山。
至福のひとときです。




【ヤマザクラ】
矢ノ目
【矢ノ目】

やがて矢ノ目の道標。
明るい鞍部で、峠という雰囲気でもない・・・何だろうという感じの場所です。

新矢ノ根峠は片側が植林だったような記憶があったので、手前の小ピークで濃淡の木々を眺めながら、しばし休憩。

東屋のある新矢ノ根峠からは一旦下って回り込み、ゴルフ場のフェンス沿いに下って荒れた雰囲気の沢沿いを歩きます。

新矢ノ根峠
【新矢ノ根峠】

【長く感じる登り返し】

涸れたような小さな沢を渡ると、ここからは登り返し。かなりの急坂で、けっこう登り返します。

緩んで、やれやれと思ってもまだ小さな上下があり、去年初めてここを歩いた時はエラク長く感じました。

ようやく御前山山頂分岐で、右へ下山ルートはありますが暗そうな植林なので、やはり御前山経由で下山します。

御前山 山頂分岐
【御前山 山頂分岐】
高柄山方面
【高柄山方面】

白ザレっぽい急登で尾根の上に出ました。
振り返れば高柄山から奥の山並みがきれい。
午後の日差しの中、霞んでいますが、遠くのトンガリは倉岳山あたりでしょうか。

ミツバツツジやヤマツツジも咲いて、
春の彩りを楽しみつつ尾根を進みます。


【春の彩り】
御前山
【御前山 山頂】

今日最後のピーク、御前山に着きました。
北側が開け、上野原の町並みの向こうに見えるのは生藤山〜連行峰のようです。

電車時刻を調べて、時間調整のゆっくりティータイムにしました。

御前山を下り始めて、『そうだった。ここって岩混じりの急下りだった・・・』と思い出しました。

けっこう長い下りだった記憶がありますが、昨日の雨も今日の爽やかな天気のお陰で乾き、濡れているところもなく意外と早く下り立てた印象でした。
2度目は短く感じます。


【振り返り見る岩場の急下り】
御前山 登山口
【御前山 登山口】

墓地に下り立ち、あとは舗装道路を道なりに下るだけ。畑の菜の花や、僅かに残るレンゲソウを懐かしく眺めつつ駅へ向かいました。

上野原駅のホームは、楽しい一日を過ごした登山者で大賑わいでした。



金ピラ山で二人組に会っただけでデン笠の尾根では誰にも会わず、人気ルートの高柄山の尾根も今日はとても静かでした。上空にはけっこう雲が浮かんでいましたが、幸運にも終日陰ることなく春の柔らかな光いっぱいを浴びた一日でした。萌黄色から若葉色まで濃淡の緑いっぱいに包まれ、春の息吹に満ちた山を満喫。時に厳しい大自然ですが、必ず春が訪れてくれることに感謝の一日でした。



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