塔ノ岳・丹沢山

とうのだけ(1491m)・たんざわさん(1567m)


待望の降雪に霧氷も期待して、前回に続いてまた塔ノ岳へ行きました。
期待した霧氷は丹沢山の横にわずかに残っていただけでしたが、
白い花が咲いたようにきれいで、展望も素晴らしい一日でした。


2011.2.13
(日)
 大倉堀山の家花立山荘塔ノ岳丹沢山竜ヶ馬場塔ノ岳小丸尾根
分岐
二俣大倉
晴れ  07:20着
 07:25発
09:10
09:20
10:00
10:10
10:50
11:15
12:35
13:20
13:40
13:50
14:30
14:40
15:15
15:30
16:40
16:45
17:45着
17:48発



ようやく近郊の山にも雪が降り、待ち構えていた登山者がどっと繰り出しそうな連休最終日。どこも混みそうなので違う山を予定していましたが、やっぱり霧氷が気になる。富士山と青空に輝く霧氷を見ながら歩く塔ノ岳から丹沢山への稜線は気持ちいいだろうな~と、出発間際に変更しました。

家を出る時は、夜明け前の丹沢がうっすら白く見えたのに、小田急線から見えてきた表尾根はさほど白くなっていませんでした。渋沢7:02発のバスは満員で出発。大倉には始発バスで到着したらしい身支度中の登山者もけっこういて、今日の大倉尾根はやはり相当混みそうです。歩き始めて50分。見晴茶屋ではアイゼンを着けている人もいましたが、着けると重くなるので私はもう少し先で着けることにしました。

霧氷ではないけど木々には雪が残っていて、
白い道は清々しくて、いい気持。


大倉尾根
【青い空 白い雪道の大倉尾根】
大倉尾根の富士山
【今日はすっきり富士山】

急登が続く大倉尾根も堀山あたりは緩やか。
松並木からの富士山、今日はすっきりきれい。
塔ノ岳からの素晴らしい展望が期待できそうで、わくわくします。

氷柱の下がっている堀山の家に着きました。
いつもの如く、ベンチでお菓子タイムにしていると、「sanpoさんですか?」という声。慌てて振り向けば、なんと昨年の忘年山行でご一緒したアイさんでした。

今日はご主人と一緒だけどご主人は塔ノ岳まででアイさんは私と同じく丹沢山までとのこと。

堀山の家
【堀山の家】
花立山荘
【花立山荘】

花立までの階段道はキツイ登りなので、振り返りつつ登って行きます。遠く水平線には雲が浮かんでいるものの、今日は新島の奥に神津島までうっすら見えました。

花立山荘の赤い「おしるこ」。見るだけで元気が出そうな幟です。ベンチに腰掛け、ここでアイゼン装着。

この上の笹原木道からは塔ノ岳が正面。




左手には、なだらかなブナ林の鍋割山稜と、遠くに愛鷹山塊~富士山~南アルプスが、今日はすっきりきれいに見えています。何度見ても素晴らしい眺め。

塔ノ岳へ
【塔ノ岳へ】

愛鷹山塊~富士山~南アルプス
【愛鷹山塊~富士山~南アルプス】

すぐ先からは、檜洞丸~蛭ヶ岳~塔ノ岳の稜線がきれいに見渡せ、
ここからは丹沢らしい雰囲気の、気持ちのいい道が続きます。

檜洞丸~蛭ヶ岳~塔ノ岳
【檜洞丸~蛭ヶ岳~塔ノ岳】

大山 三ノ塔 江ノ島
【大山 三ノ塔 江ノ島】

塔ノ岳山頂近くなると気温も低いので、周囲の木々には雪がまだ沢山残っていました。霧氷のような繊細さはないけど、青い空に白く輝いてとてもきれい。

大山や三ノ塔、江ノ島、後ろには箱根連山など、見晴しも楽しみながら登って行きました。


塔ノ岳山頂に着きました。 今日は風もなく、素晴らしい快晴。
去年行った聖・赤石など南アルプスもすっきり、八ヶ岳も見えています。
青い空の下、素晴らしい展望を楽しんでから丹沢山へ向かいました。

塔ノ岳からのパノラマ
【愛鷹山塊~富士山~南アルプス    檜洞丸   八ヶ岳~大菩薩連嶺~奥秩父   蛭ヶ岳】


塔ノ岳・尊仏山荘の裏に回ると、雪に埋もれた段々の急下り。
不動ノ峰への笹原や丹沢山、まろやかな日高が一望できて、気持ちのいい眺めです。

不動ノ峰と丹沢山
【不動ノ峰と丹沢山】

日高を過ぎると、やがて笹の広がるなだらかな稜線で、塔ノ岳~丹沢山の開放感のある散歩道です。


日高から笹原
【日高から笹原の稜線】
富士山
【富士山と白い箒杉沢】

富士山眺めたり、白くなった箒杉沢を見下ろしたりしながら歩いて行きました。

更に進むと、上の方の木々は少しだけ白くなっています。周辺の着雪はほぼ落ちていたので霧氷でしょうか、きれいで嬉しくなりました。

霧氷?
【霧氷?】
竜ヶ馬場
【竜ヶ馬場】

笹原にベンチのある竜ヶ馬場は、大山と表尾根の見晴台。展望のない丹沢山を避けて、ここでお昼にしている人もいました。

竜ヶ馬場を過ぎると、ブナの大木も増えてきます。立枯れブナもあり丹沢らしい雰囲気になってきますが、鹿柵が張られてからちょっと風情がなくなりました。

丹沢らしい雰囲気
【立ち枯れ大木ブナ】
丹沢山へ
【丹沢山へ】

ふと後ろに人の気配を感じて振り向けば、なんと、お正月の檜洞丸をご一緒させていただいた木の葉さんでした。またまた、びっくり~!

後日レポを拝見すれば、当日はランニングシューズではなく登山靴だったそうですが、風のように歩かれるので気配も軽やかです。 今日は丹沢山までとのことで、また風のように過ぎて行かれました。

丹沢山の山頂に着きました。
山頂西の小ピークからの展望がお気に入りなので、そのまま左へ進んで僅かに下ります。

丹沢山 山頂
【丹沢山 山頂】

窪地に下りると、嬉しいことに霧氷が残っていてくれました。
真っ青な空に、白い花が咲いたように輝いて、とってもきれい!
雲が迫りつつも富士山も見えて、なんて素敵なんでしょう!
感激して、何枚も写真を撮ってしまいました。


富士山
【雲が迫る富士山】

花のような霧氷
【花のような霧氷】

不動ノ峰と蛭ヶ岳
【正面に不動ノ峰】

勿論、木の葉さんもいらしていて、先の方で写真撮影中。ここからの不動ノ峰と蛭ヶ岳の眺めは素敵で、左には富士山、右奥の蛭ヶ岳山頂には小屋も小さく見えています。


眺望を楽しんでから丹沢山山頂に戻り、お昼にしました。木の葉さんはいつものように鍋割山にも寄って行かれるとのことで、先に出発されました。


丹沢山から引き返し、笹原の竜ヶ馬場に戻ってきました。
見晴らしのいいベンチには、もう誰もいません。
静かなので、私は表尾根を眺めながらティータイムにしたくなり、
大倉でご主人が待っておられるアイさんとはここでお別れです。

竜ヶ馬場のベンチ
【誰もいない竜ヶ馬場のベンチ  大山~三ノ塔~塔ノ岳】

竜ヶ馬場から見る長尾尾根、いつか歩かねばと思いつつ明るい雪道を引き返し塔ノ岳に戻って来ました。

小さな雪だるまがいます。一緒に鍋割山稜を眺めていたら、少しだけでもあの稜線を歩きたくなりました。どうしようかな・・・


鍋割山稜
【雪だるまと見る鍋割山稜】
金冷シへ
【明るく白い道】

金冷シへ向けて下山開始。
今日はまだまだ青空いっぱい。
明るい雪道は気持いい。

『このまま帰るのは、やっぱりもったいない!』帰りは小丸尾根を下ることにします。

金冷シから鍋割山稜へ入りました。こちらも今日は多くの人が歩いた様子です。大丸の先からは大倉尾根が目の前で、花立山荘が小さく見えています。

奥には三ノ塔や大山など見えて、今日はあちらも賑わっていたことでしょう。

大倉尾根
【大倉尾根の花立山荘】
蛭ヶ岳
【蛭ヶ岳】

ブナの大木を見上げたり、木々の間から蛭ヶ岳など眺めたりして、二俣分岐に着きました。

小丸尾根入口は大きく開け見晴しがいい。
日も長くなり、風もなく、寒くない。
ここでも展望を楽しみつつ、ティータイムにしました。

二俣分岐から
【二俣分岐から見る相模湾】
小丸尾根
【小丸尾根はドロドロ】

のんびりしていましたが、下り始めると大変。南面なので雪はすっかり融けてドロドロ。かなりの急坂続きなので、慎重に下りました。

静かと思っていた小丸尾根ですが、今日はけっこう歩かれていて前後にも一人二人います。


慎重に下り、ようやく二俣に着きました。すぐ先の勘七沢には立派な桟橋が出来ています。

後は林道を行くだけ。素晴らしかった今日一日を振り返りつつ、単調な西山林道はトトロの「さんぽ」など口ずさみながら歩くと大倉も近くに感じます。

ヘッデンを使うことなく大倉バス停に着きましたが、バスは満員。皆さん、けっこう遅くまで歩いているんだなあ~とびっくり。安心しつつも、本来は日没前に着くべきだろうなあとちょっと反省しました。

勘七沢
【二俣・勘七沢を振り返る】


今日の塔ノ岳は本当に素晴らしい展望でした。丹沢山では僅かながら霧氷も残っていてくれて感激。真っ青な空に白く輝く花のようで、楽しく思い出に残る感謝の一日でした。



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