千枚岳

せんまいだけ(2879m)
平成22年8月3日〜7日

荒川三山・赤石岳・聖岳は、登山口の椹島までに一日を費やすそうです。
大変なので敬遠していましたが、今年は頑張って行ってみることしました。
天気と体調が良ければ、ついでに隣の聖岳へも行こうと思っています。


2010.8.3-4
(火・水)
 静岡駅==椹島
ロッジ
岩頭見晴小石下清水平見晴台駒鳥池千枚小屋千枚岳千枚小屋
曇り  09:20着
 09:50発
バス14:25泊
翌05:30
07:0507:50
08:00
09:05
09:20
10:17
10:37
11:47
11:50
12:35
14:05
15:10
15:15
15:40



小田原、熱海と乗り継いで、静岡駅9:50発の畑薙第一ダム直行バス(3000円:しずてつジャストライン)に乗りました。全員着席出来るよう増発も出て、発車すると間もなく車掌さんが一人一人の帰りの日程を聞いて帰路のバス便手配に備えたり、登山届用紙を配ったりと、まるでツアーのように手際がいい。
約3時間の乗車なので、途中二度のトイレ休憩があります。2回目の休憩所で買ったプチトマトが冷えていて美味しく、駅で買ったサンドイッチと共にお昼にしました。

畑薙第一ダムでは、臨時の椹島ロッジ行きのバスが待機。登山届を提出し、バスの利用券(3000円:宿泊費内金のようなもの)を購入し、乗車。と、まるで流れ作業のように、係員が登山者を誘導してくれます。


臨時便だったので、予定より1時間早くロッジに到着。食事付きの宿舎はA/B/Cの3棟あり、男性は1階、女性は2階部分で、6畳和室に4人だったのでゆっくりできました。 素泊まりの人たちは「登山小屋」という別棟で、広めの避難小屋のような雰囲気です。

入浴施設もあり、下山者はシャワー(9時〜13時・500円)を利用することができます。同室の方は二人連れと単独女性で、この方達とは前後しながら5日間ずっと同じ行程でした。夕食後は同室や隣室の女性達と広い芝生のベンチで、あれこれ楽しいおしゃべりに花が咲きました。


椹島ロッジ
【椹島ロッジ】

椹島ロッジ芝生広場
【芝生広場】




吊り橋
【吊り橋渡る】

4日。 朝を迎えました。
5時からの朝食を終えて、5:30に出発。

小さな神社でお参りし、ロッジ上の林道に出て、少し舗装道路を行くと立派な滝見橋です。手前に登山口がありました。

鉄製の桟橋で滝を見て、吊り橋を渡って左岸に移ると、しばらくは樹林帯の急登です。

尾根に上がると送電鉄塔があり、やがて露岩が現われました。ここが岩頭見晴でしょうか、正面に山が見えています。なだらかなので、丸山でしょうか。よく分かりません。

岩頭見晴から
【岩頭見晴から】

下って林道を横断し、次の高みに出ると小石下で、ここからも正面に山が見えています。奥が荒川東岳(悪沢岳)でしょうか。やはり南アルプス南部の山。森林限界がずいぶん高い様子で、山頂近くまで緑が迫っています。


小石下
【小石下】

荒川三山?
【あれが荒川三山?】

イワカガミ
【イワカガミの葉がいっぱい】

また林道を横断し、尾根伝いに進んで行きます。
ほぼ平坦な道が続き、周辺にはシャクナゲの木があったり、イワカガミの葉が多かったり。花の頃はピンクが広がってきれいなことでしょう。

登りになって、少し先に数人が休んでいました。水が流れていたので、ここが清水平でしょうか。とても冷たくて美味しい水です。

今日は千枚小屋までなので、時間はたっぷり。家から持って来た水を入れ替えたりして、のんびり休憩しました。

少し登ると、上に「清水平」の標識がありました。

清水平
【清水平の標識】

苔むしたオオシラビソの森になってきました。いかにも南アルプスらしい、しっとりした雰囲気です。
緑のビロードのような苔をそっと撫でたり、苔むす木肌に触ってみたり。 静かな森です。
シダの葉が茂る窪地には「蕨段」という標識がありましたが、蕨の葉とは違う気がします。


苔むす倒木
【苔むす倒木】

オオシラビソ帯
【オオシラビソ帯】

見晴台
【見晴台から】

その先に「見晴台」の分岐があったので、右上に上がってみると小さな広場の展望地に出ました。横には林道が接しています。

開けた方向には確かに大きそうな山が見えているのですが、稜線は雲の中で残念。
地図には「荒川三山、赤石岳がよく見える」と記されているので、多分そうなのでしょう・・・

木陰に腰掛けて、半分の昼食タイム。
つかの間、雲が途切れた時、中央あたりにチラッと小屋が見え、「荒川小屋が見えた」と皆さんが言っていました。


見晴台から登山道に戻って、またしばらくは樹林帯の登りです。やがて緩やかになって、道幅も広くなって来ました。東海フォレストの案内板が幾つか現われ「木馬道跡」や「古い伐根と樹木」など伐採当時の様子や現在の森の様子などが記されています。苔に覆われた伐根は、なかなか存在感がありました。


木馬道跡
【木馬道跡】

伐根
【苔むす伐根】

右手に池が見えてきて、道標からちょっと下ると駒鳥池がありました。瑞々しい緑に囲まれ、鏡のような水面は木々を映し、とても神秘的。
昼間は森の妖精が、そっと来そうな雰囲気です。
でも、夜は・・・


駒鳥池
【駒鳥池】

駒鳥池の畔で休憩にしようと思っていましたが、泥濘だったので、少し先の倒木ベンチで休憩。道が大きく左へ巻いて、「お疲れさま 小屋まであと15分 ガンバレ」の看板がありました。その先にはマルバダケブキが群生しています。


千枚小屋
【千枚小屋】

段々を上がると、千枚小屋でした。
ベンチが並び、展望のよさそうな場所です。
向かいに見える山々は赤石岳でしょうか。

昨年、火事で焼失してしまった山小屋ですが、元の素泊まり用宿舎「月光荘」は延焼を免れたので、こちらを食事つき宿舎に充てていました。他に小さな素泊まり用の木造小屋や新しく建てたプレハブ小屋(団体用)もあります。食堂もプレハブですが、南アルプス南部の山々一帯を所有する東海パルプの系列小屋なので、いずれ再建されるのでしょう。

月光荘は6畳弱くらいの区分が2階も合わせて10区分くらいあります。今日は混んでいて、1区分に7〜8人でしたが、寝袋なので気分的には楽でした。

小屋周辺はタカネグンナイフウロやミヤマキンバイ、クルマユリ、など色とりどりの花に囲まれています。夕食までまだまだ時間があるので、小屋前ベンチで残り半分の昼食タイムのあと、やはり千枚岳へ行ってみることにしました。

雲が多く展望はなさそうですが、明日は長い行程なので、花だけでも先に撮っておくことにします

月光荘
【月光荘】

千枚小屋横を上がると、すぐに小さな水場がありました。マルバダケブキの多い斜面を上がって行きます。トリカブトやヨツバシオガマなど花も多いです。


千枚小屋
【振り返り見る千枚小屋】

マルバダケブキ
【マルバダケブキの花畑を行く】

やがて、散歩道のようなダケカンバ帯になりました。
この辺の主のような、個性的な風貌のダケカンバが立っています。


ダケカンバ帯
【ダケカンバ帯】

ダケカンバ
【主のようなダケカンバ】

ハイマツ地帯
【稜線への道はハイマツ地帯】

明日は千枚岳の山頂へ直行するので、今日は東の稜線を経由して山頂へ向かってみようと思い、上の分岐で右の二軒小屋方面へ行ってみました。

が、こちらは花が少なく、ハイマツ茂る岩ゴロ道。稜線に合流した所まで行ってみましたが、そこから山頂へ向かう道(地図では破線)はハイマツに埋もれてしまったのか、踏み跡もよく分かりませんでした。

さっきの分岐まで引き返し、千枚岳へ向かいました。
こちらは花が多く、ウサギギク、ハクサンチドリ、タカネグンナイフウロなど次々咲いています。

千枚岳への道
【花咲く千枚岳への道】

ガレ斜面に出ました。左下に花がいっぱい咲いています。紅白のタカネビランジやマツムシソウ、タカネツメクサなどなど。イワオウギかと思って近づくと、なんと先月の白馬岳でも見れなかった真っ白なシロウマオウギがあり、黄色がかったタイツリオウギもいました。シコタンソウは赤い実になっている花もあって、アクセサリーのようで可愛くて素敵です。明日の朝ではまだ日陰で、よく見えない斜面だと思うので、ゆっくり写真に撮れて楽しい時間でした。山頂はもう少し上です。


タカネグンナイフウロ

タカネビランジ

シロウマオウギ

シコタンソウ

千枚岳
【千枚岳】



千枚岳の山頂に着きました。
が、今はすっかりガスになってしまい残念。明日の朝に期待することにして、小屋へ戻ることにしました。20分ほどで千枚小屋に戻りましたが、直前で雨がパラパラ降ってきました。


夕食は第一陣で、4:00からでした。プレハブ食堂は24人くらいずつ入れて、3〜4交替だったのでしょうか。30人くらいの団体さんは別棟での食事でしたが、14時以降に小屋に到着した人達には食材がなくなったのか、夕食はおにぎりだったようです。食堂もトイレ・水場もそれぞれ離れているので、小雨とはいえ雨が降ると不便で、備え付けのビニール傘を差しての移動です。6:30頃には小雨もやんで、星がきれいでした。明日はすっきり晴れてくれますように!



 千枚岳の花々



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