扇山・百蔵山

おうぎやま(1137m)・ももくらやま(1003m)


扇山は富士山展望の山として有名ですが、車道歩きと植林歩きが長いのが難点。
しかしヤマツツジが咲く南尾根ルートがあるのを知って、いつか行きたいと思っていました。


2010.5.8
(土)
 梨の木平扇山南尾根
登山口
一般道
合流
扇山大久保山宮谷分岐百蔵山山ノ神猿橋駅
晴れ  09:15着
 09:15発
 (ロス25分)09:4510:45
10:50
11:15
11:50
12:0012:5013:35
14:00
14:3515:15着
15:28発



今日は山はお休みの予定でしたが天気予報が曇りから晴れになり、ライブカメラの富士山と青空を見ていたら、やっぱり富士山が見たくなりました。松浦本に扇山南尾根はヤマツツジがきれいと書かれていたのを思い出し、遅めの出発でも鳥沢駅9:00の直通バスに間に合いそうなので行ってみることにしました。

朝の中央線はトラブルがあって多少の遅延がありましたが、ほぼ予定通り鳥沢駅に着きました。バスはどこから出ているのかな。直行バスというので駅前をウロウロしましたが、なさそうなのでバス通りに出て見れば、左の方に人が7,8人が並んでいるバス停がありました。

連休明けの快晴の週末。人気の扇山なのでもっと混むかと思いましたが、意外と空いています。15分かからず梨の木平に到着。ここでは団体さんが準備中でした。松浦本では、「南尾根から道路に下り立ち、西へ行くと梨の木平だった。」というような事が書かれていたので、バス停から東へ戻ればすぐ分るのだろうと簡単に考えていました。


間違い道
【左に道が・・・】

車道を2,3分くらい戻ると左側にわりとはっきりした道があり、この道だと思い入って行きました。

始めは明瞭な道で、振り返れば富士山がきれいに見えていました。


尾根へ向かって登って行きましたが、だんだんアヤしくなりヤブになってきました。すぐ上の尾根に乗れば道もはっきりするだろうと強引に分け入って登って行きましたが、トゲトゲヤブが多くなり引っかき傷がいっぱい。いくらマイナールートとは言え、ちょっと違うみたい。戻る・・・?  でも、せっかくここまで上がって来たし・・・と、行きつ戻りつ迷っていましたが、どう考えてもヤブ。やはり戻ることにして、またトゲトゲヤブを掻き分け下って行きました。ここで25分のロス。


車道を更に東へ戻ると、向こうにまた別の尾根が見えてきて、緑の中に朱色が混じっていて、思わず「あれだ~!」

そして、なんと「つつじ群生地入口」と書かれている立派な道標が立っていて、びっくり。
帰宅して松浦本を見れば、ちゃんと”「ツツジ群生地・扇山」の道標のある所に降り立った。”と書かれていました。やっぱり私はいい加減。


扇山南尾根 登山口
【扇山南尾根 登山口】
ヤマツツジ
【すぐにヤマツツジ】

最初から整備された立派な道で、すぐ上からヤマツツジが咲いていました。ヤブコギから来ると整備された道は本当に歩きやすくて嬉しい。

振り返れば、富士山がきれいです。
尾根に上がり、前後左右に咲いているヤマツツジを見つつ、しばし休憩。

富士山
【富士山】
南尾根のヤマツツジ
【南尾根のヤマツツジ】

急な箇所が多いけれど、この先はヤマツツジがずっと咲いています。新緑いっぱいの木陰道で、とても気持いい。扇山の一般ルートはずっと植林ですが、こちらはずっと自然林で素晴らしいです。


ヤマツツジ群生地
【ヤマツツジ】

ヤマツツジ群生地
【ヤマツツジ】

一旦傾斜が緩んだのでヤマツツジはもう終わりかなと思っても、まだ上に朱色が見え、扇山の山頂が見えていました。


新緑輝く扇山
【新緑続く扇山へ】
輝く新緑
【輝く新緑 見上げる青空】

スミレやチゴユリが咲いています。
見上げれば、新緑や朱色のヤマツツジが青空に映えて、いい気持ち。

木々の間から所々で富士山が見えしばし休憩。

やがて蕾が目立ってきて左への山腹道になりました。ヤマツツジはなくなりイカリソウやスミレなど見ながら平坦な道を進んで行きます。

富士山
【富士山見つつ休憩】
つつじ群生地分岐
【つつじ群生地分岐】

梨の木平からの一般ルートに合流しました。
ベンチが出来ていて、「つつじ群生地」の立派な道標がありました。ここまで来れば、山頂はすぐです。

植林から新緑の林になって、大久保のコルに到着。緑いっぱいで、爽やかな風が通り抜けて行きます。

大久保のコル
【大久保のコル】


コルから右へ進むと、新緑のカラマツ林の向こうに扇山の山頂が見えてきました。大きなヤマザクラがきれいな花を咲かせています。青空いっぱいに梢を伸ばした明るく大きなサクラです。


扇山の山頂へ
【扇山の山頂へ】

ヤマザクラ
【ヤマザクラ】

扇山 山頂
【扇山 山頂】

扇山の山頂に到着。
数グループがいましたが今日はとても静か。
富士山には雲が迫りつつも、まだきれいです。

ヤマザクラや富士山を見ながらお昼にして、午後は百蔵山へ行くことにします。

大久保のコルまで戻り、すぐ上の大久保山へ。
輝く新緑の林を、爽やかな風が吹き抜けて、とってもいい気持。

大久保山
【大久保山】
急下り
【急下りを振り返る】

大久保山を過ぎると、少し先から急下りになります。落ち葉の頃は非常に滑りやすくて大変でした。

昨日は東京はまとまった雨でしたが、こちらは降ったのか降らなかったのか、地面は乾いていて順調な急下りです。


けっこう長い下りが終わって、カンバノ頭はピークを通らず左へ下りて、あとは緩やかな道です。植林混じりの雑木林で、チゴユリやオカスミレなど点々と咲いています。秋はけっこうすれ違った扇山~百蔵山の間でしたが、今日は一人二人だけでとても静かでした。

宮谷分岐を過ぎ、やがてコタラ山の山腹を巻きながら左へ進んで行きます。


宮谷分岐
【宮谷分岐】
百蔵山への急登
【百蔵山への急登】

百蔵山への最後の登り。
ここも急登で、ヤマブキが咲いていました。
光が差し込む新緑なので、いい気持ちです。

百蔵山の山頂に着きました。
八重桜が咲いています。

サクラ咲く百蔵山
【サクラ咲く百蔵山】
富士山
【富士山は雲の中】

富士山はもうすっかり雲の中ですが、薄日の差す山頂には爽やかな風が通り抜けて気持ちよく、倒木ベンチでコーヒータイム。

あとは猿橋駅へ下りるだけなので、のんびり。

さて、下山。以前は葛野経由で猿橋駅へ下りましたが、今日は直接駅へ向かいます。

東の百蔵浄水場経由がいいのか、西の山ノ神経由がいいのか分らないので、今回は西回りで下りることにします。猿橋駅分岐で左へ。

猿橋駅は左へ
【猿橋駅分岐】
ヤマツツジ
【こちらもヤマツツジ】

アカマツ林の尾根伝いで、こちらにもヤマツツジがちらほら咲いていました。

やがて尾根の高みに出て、ちょっと開けた所に出ました。ここから左へ折れて、あとは植林下りです。白いイカリソウが咲いていました。

植林の最後に登山届ボックスがあって、その先で左の山ノ神に挨拶してから、右へ下りました。すぐ先から舗装道路です。

浄水場・山ノ神  分岐
【山ノ神は左  猿橋駅は右】
猿橋駅へ
【真っ直ぐ進んで猿橋駅へ】

右に見える岩殿山を見ながら下り、総合グラウンドの横を通って中央高速の横に出ました。

正面に新しく出来た橋を渡り、更に左の百蔵橋を渡れば間もなく猿橋駅です。振り返れば百蔵山と扇山がよく見えていました。



チゴユリ

イカリソウ

白イカリソウ

オカスミレ

オトコヨウゾメ


扇山の南尾根はヤマツツジがいっぱい続き、満開できれいでした。周囲の尾根もヤマツツジは咲くと思いますが、あの尾根だけは下から上までずっと続くので、ちょっと不思議な雰囲気です。たおやかで優雅な雰囲気のアカヤシオ、ちょっと影のある雰囲気のヤマツツジ、華麗な彩りのミツバツツジ、そして清楚なシロヤシオ。5月は山を個性的に装うツツジの季節で、あちこち気になる山が多くなります。



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