高尾スミレオフ会




金森さんのネットグループの高尾スミレオフ会に参加させていただきました。
城山までの道々で、スミレや花一つ一つ見ながらの丁寧な春の野の花旅です。


2010.4.10(土)
晴れ 時々曇り
  高尾山口駅小仏川日影沢林道城山高尾山高尾山口駅



高尾山口駅に9時集合でしたが、早めの電車に乗ったら8時半に着いてしまいました。早すぎ。
駅前は桜がきれいなので、ちょっと散歩。今日は暖かくなるとの予報に高尾山へ向かう人も多く、周辺は春の華やかさに賑わっています。

さて10分前。うろうろして、ただ一人分かる金森さんを見つけました。他の皆さんは、初めての方ばかり。 自己紹介して、8名全員揃ったところで出発です。小仏川へ向かいますが、京王線高架下の巣に出入りする燕をしばし鑑賞。親鳥が戻って来たりヒナが顔を出したリと、可愛い巣がいっぱいあります。


高尾 氷川神社
【高尾 氷川神社】

高架をくぐると氷川神社の大きな鳥居。
桜がきれいに咲いています。
早速、周辺の花一つ一つ見ながら、春の野の花旅が始まりました。


沿道の草地には、ツクシがいっぱい出ていました。今日は同世代の方も多いので、子供の頃食べた話など出て懐かしい。イチリンソウを見つけたり、ノジスミレを見たり。そして秩父で見たアヤしげなスミレもいました。「ビオラソロリア」という外来種だそうで、他にアメリカスミレサイシンという侵略脅威のスミレも増えてきているとのこと。さすがスミレ博士集団。舌を噛みそうな外来種の名前まで、よくご存知です。



ノジスミレ

ビオラソロリア(外来種)

ヒメウズ

ヤマルリソウ

途中、寄り道してヒメウズやヤマルリソウなど今年の咲き具合を確認。ワクワクしながらついて歩き、写真を撮っていたらカメラのバッテリーが点滅しだしました。今日はちゃんとフル充電した替バッテリーを持ってきたので大丈夫♪ と思ってザックを開けると・・・

はぁ~!なんと!バッテリーがない! えっ、なぜ?と、よくよく思い返せば、今朝になってザックを取り替えた時、入れ忘れていたようです。仕方ないので、この先は一枚ずつの真剣勝負で行くことにしました。

ガックリしつつも、気を取り直して出発。やがて小仏川に出ました。朝は曇っていましたがどんどん晴れてきて、この頃には青空いっぱいになりました。こんなに晴れると思っていなかったので、ほんとに嬉しい。


春らしい明るい水色の空で、川縁の桜もとてもきれいです。
梅がきれいだった遊歩道は桜の木も多く、暖かな日差しを
いっぱい受けて歩く道は春爛漫。 本当にいい気持です。
しかし、なんてきれいな青空なんでしょう。 ほんと嬉しい♪


小仏川
【桜満開の小仏川】

春爛漫
【春爛漫の花旅へ】

ムラサキケマンとヤマエンゴサクのあいのこのような花は、ジロボウエンゴサクというそうです。小仏川のほとりは、3月にはなかったロープ歩道が出来ていました。ここは春の花が多いところなので、地元の方が保護に乗り出してくれたのでしょうか、今はヤマエンゴサクがたくさん咲いていました。


タカオスミレ
【タカオスミレ】

3枚葉も可愛いカントウミヤマカタバミ、イチリンソウ、ナガバノスミレサイシンなど見て行くと、タカオスミレが咲いていました。 高尾は3月に歩くことが多いので、タカオスミレを見るのは初めてです。

ヒカゲスミレの一種で、花は白で紫の線が入り、葉は紫色がかっています。可愛いスミレというより大人の雰囲気が漂うスミレで、図鑑などで見るよりずっと素敵なスミレでした。



ヒカゲスミレ?

マルバスミレ

コスミレ

ヒメスミレ

多分ヒカゲスミレの仲間だろうというピンクの線が多いスミレや花が大きめのコスミレ、名前どおり可愛いヒメスミレ、たおやかな色白美人のヒゴスミレ、珍しいオトメスミレなど見ながら進み日影へ。3月は、まだ少なかったニリンソウがいっぱい咲いています。イチゲ類はすっかり終わっていて、今はトウゴクサバノオなどが咲いていました。



ヒゴスミレ

オトメスミレ

エイザンスミレ

ナガバノスミレサイシン

いろはの森への道を見送り、日影沢林道を真っ直ぐ進み、途中でフタバアオイを教えて頂いて、それを撮ったのが最後。とうとうバッテリーが切れてしまいました。残念ながら、もう写真はなしです。やがて、皆さんお馴染みのお弁当広場に着きました。高尾山口駅を出発して3時間半。いろいろ密度の高い歩き方だったので、あっという間の3時間半でした。輪になって座り、美味しいデコポンを頂いたりおしゃべりしたりの楽しい昼食タイムです。

さて、そろそろ城山へ。普段と違う時間帯の”これから山登り”。初めての経験で、何だか楽しくてウキウキしてしまいます。 植林で見晴らしがないけれど、いろいろお話しながら歩きます。皆さん立派なカメラをお持ちですが、私は露出と絞りの区別すら分らない。どちらも光を調節するものならどちらか一つあればいいのではと思っていましたが、同じような人が他にも約1名いて安心。皆さんに丁寧に教えて頂いて、とても勉強になりました。

日影沢林道は4月になるとスミレもいろいろ咲き出して、今年は特にコスミレが多いそうです。 ニオイタチツボスミレは今までにも見ていたのだと思いますがよく分からず、今回初めて教えて頂いて匂いをかいでみました。本当にいい匂い。爽やかでほんのり甘い香りがしていました。ほかにオカスミレやセンボンヤリなど見ながら進んで行きます。


城山に着きました。皆さん、早速一杯です。 ビールを飲みながら、話題は昭和の話へ。五徳、七輪、衣紋掛けなど、今はほとんど使うことのない生活用品も出てきて、それもかなり昭和前半の物。団塊世代以上が分るのは当然ながら、まだ若いメンバーの方々が分るのが可笑しいやら楽しいやらで、私達年配グループに合わせて下さった話題で盛り上がりました。(金森さんは中間位置です。念の為。)


さて、そろそろ出発。 一丁平への道は桜が多く、そろそろ見頃。来週あたりが満開でしょうか。沿道の花は遅れているのか、あまり見られず、ヒトリシズカやイカリソウが多かった一丁平のシラカバ林も随分花が減り、モミジイチゴが増えて藪っぽくなっていました。青年の森で咲き始めたミツバツツジを見て、 店じまいしたもみじ台の茶店の前を通って、高尾山の山頂へ着きました。今日は暖かな登山日和で、まだ大勢の人で賑わっています。


1号路を下り、高尾山口に着いたのが5時半。ほぼ毎年、同じルートでスミレの咲き具合を見ながら歩かれるそうで、丁寧に時間をかけての花旅でした。参道のお蕎麦屋さんで打ち上げ。春の山菜天ぷらなど頂きながら、いろいろな話に花が咲きました。帰る頃には周辺のお店はみな閉まって、しーんと静か。まだ8時過ぎなのに、昼間の喧騒が別世界のような風情の高尾山麓でした。



朝はちょっと緊張していましたが、皆さん気さくで親切な方ばかり。スミレ博士とカメラマン揃いで、いろいろ丁寧に説明して頂き、穏やかな青空の下、たくさんのスミレに出会えて、とても楽しい春の一日でした。
金森さん、皆さん、色々お世話になり、本当にありがとうございました。



 裏高尾・城山の花々



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