生藤山・市道山

しょうとうさん(990m)・いちみちやま(795m)


生藤山から連行峰の先までは、自然林が続く気持ちのいい尾根です。
以前、高尾の堂所山から見えて気になっていた落葉樹林の緩やかな吊尾根と
市道山は行ったことがないので、帰りは五日市へ抜けることにしました。


2009.1.25
(日)
 [鎌沢入口]鎌沢
休憩所
甘水草三国山生藤山連行峰醍醐丸市道山林道[笹野]
快晴 08:30着
 08:30発
09:00
09:05
09:55
10:05
10:20
10:30
10:35
11:00
11:40
11:45
12:45
12:50
14:05
14:15
15:0515:30着
15:41発



藤野駅8:11発、和田行きのバスは満員で出発しました。陣馬山登山口を過ぎ、上沢井のバス停では大勢が下車。バスの窓から見る一ノ尾根の木々は真っ白になっていました。枝に雪が積もったという雰囲気ではなく、霧氷のよう。朝日に輝いて、素晴らしくきれいです。乗客の皆さんも歓声を上げていました。

鎌沢入口で下車。周辺は素晴らしい白の世界になっていました。ここからの生藤山は3度目ですが、こんな素敵な鎌沢は初めて。真っ白で繊細な梢が朝日に輝いて、ほんとにきれい! 感動してしまいました。青空の下、雪と霧氷の白い木々を見上げながら進む車道が、以前よりずっと短く感じました。


鎌沢 霧氷
【鎌沢 霧氷で真っ白】

雪景色
【雪景色を眺めつつ】


霧氷というのは、山上で冷たい霧や雲が強い風によって樹木や岩に吹き付けられて出来るもの、と思っていたのに、あまり風もなさそうな麓で真っ白になっている。不思議に思って後日ネットで調べてみると、この場合は樹霜(じゅそう)に当てはまり、これも気象用語では「霧氷」というようです。



「霧氷」
気温-5℃以下、空気中の過冷却水や水蒸気が樹木や物についた瞬間に凍結・昇華して出来たもので、自然現象としての着氷。でき方によって「樹氷」「粗氷」「樹霜」に分類される。

樹氷:
山上などで冷たい霧などの過冷却水が強い風によって吹き付けられ、木に付着してできる氷。粒状で脆く気泡を多く含むため不透明白色で、風上に成長したものを「えびの尻尾」とも呼ぶ。更に着雪したものを樹氷という場合もあり、蔵王はその樹氷で有名。
粗氷:
樹氷より気温の高い-2℃以下の環境で出来る。組織が大きく、滑らかな透明、半透明のもので、わりとしっかり付いている。
樹霜:
湿度が高く風が弱い、冷え込みの厳しいよく晴れた日の早朝、空気中の水蒸気が昇華して木の枝などに出来る針状・樹枝状の氷で、過冷却水滴が凝固して出来る粗氷・樹氷とは区別される。




雪景色に見とれながら車道を進み、鎌沢休憩所に着きました。ここには小さなトイレがあります。ここまで来ると霧氷はなくなり、気温はマイナスながら明るい陽射しにフリースも山シャツもザックに入れて出発。登山口石碑を過ぎ、短い植林から尾根に出ると、ベンチがあります。10年前は西側が開け、朝日に輝く富士山や中央沿線に沿った街並みがずっと遠くまで見晴らせていましたが、今はすっかり木々が伸びて休む雰囲気ではありませんでした。


植林と桜の道
【植林と桜の道】

潅木の間から富士山を見ながら進み、鳥居の先の小さな祠で、ご挨拶。やがて植林になり、所々に桜の木もある緩やかな道が続きます。

佐野川峠を過ぎ、軍刀利神社への分岐も過ぎて、甘草水ベンチに着きました。ここは桜で有名ですが、富士山や南アルプスも見える休憩場所です。

甘草水ベンチ
【甘草水ベンチ】
三国山
【三国山 山頂】

更に植林を進んで、三国山に着きました。

北西側の樹間からは三頭山も大きく、雲取山〜鷹ノ巣山など奥多摩方面も見えていました。


三国山は西側が開け、富士山と南アルプスの間に三ツ峠山。
目の前には扇山と権現山が大きく、小金沢連嶺もすっきり見渡せていました。

富士山と南アルプス
【三国山から】

三国山から短い急登で、生藤山の山頂です。狭いながらもベンチがあって、一応富士山は見えますが、木々が伸びて、年々見えにくくなるようです。
ここで昼食。今日は簡単なおにぎりなので、あっという間に終わってしまいました。


生藤山から
【生藤山から見る富士山】

生藤山
【生藤山 山頂】

今日は生藤山から先がメイン。右手に富士山を見ながらの気持ちのいい尾根歩きです。


富士山、眺めつつ
【富士山、眺めつつ】

茅丸はもっと急だったはずなのに・・・と思いながら登った次のピークは名も無いピーク。松に隠れて展望もありませんでした。その次の急登が茅丸。生藤山より更に狭いけれど、ベンチもしっかりあります。冬枯れの今は、正面に丹沢がすっきりきれいに見えていました。


茅丸から
【茅丸から見る丹沢】

茅丸
【茅丸 山頂】

連行峰へ
【連行峰へ】

気持ちのいい雪道を進んで行きます。
積雪は概ね5cm前後。

この先は、勝手に「お弁当山」と呼んでいる、まろやかな自然林。向こうに連行峰を見つつ進んで行きました。

緩やかな段々登りで、連行峰に到着。
陣馬山から見ると重量感のある立派な山容ですが、山頂はなだらかで木立に囲まれ展望はありません。

ベンチがあって、北の大岳山が僅かに見えますが、ここも木々に隠れるのは時間の問題のようです。

連行峰
【連行峰】
陣馬山
【陣馬山が見える】

連行峰からの下りも明るい尾根道。
向こうに陣馬山が見えていました。

気持ちのいい落ち葉と雪の道。明るい日差しに雪も融けて、風も穏やか。

一瞬、どこからか甘い花の香りがして、早春の匂い。ロウバイ?・・・と、あたりを見渡してもそれらしい花は見えません。気温はかなり低いけど、日差しには春を感じました。

醍醐丸へ
【醍醐丸へ】

和田分岐の道標が立つ山ノ神からは右側が植林になるので、ちょっと暗く寒い雰囲気になります。
いくつか小ピークを越えて、醍醐丸に着きました。南側は植林なので、ベンチがあっても日陰で寒々。北側は自然林で、大岳山方面がすっきり見えます。ここから北へは初めての道。トレースがなければ陣馬山へ抜けようと思いましたが、一応トレースはついているので行ってみることにします。


醍醐丸
【醍醐丸】

大岳山
【醍醐丸から見る大岳山】

古い道標
【古い道標】

しばらくは急な下りで一時右側が植林でしたが、間もなく緩やかな自然林になりました。

この道は、かなり以前はよく歩かれていたようで古い道標が時々現れますが、関場方面は踏み跡の気配もなく、道も消えていそうな雰囲気でした。

ふかふかの落ち葉の上の雪道。時々滑って尻餅をつきながら緩やかに上下して進んで行きました。

醍醐丸までは時々人とすれ違いましたが、この道は全く静か。明るい木漏れ日の下、優しい雪道が続いています。

左手遠くに透けて見えるのは大岳山。右手近くに見えているのは峰見通りの山々のようです。

734m点あたり
【734m点あたり】

734m点の次の小ピークは東西に山道があるようで、道標では十字路になっていました。この先は山腹をトラバースするような道で落ち葉と雪に埋もれた細い道はちょっと危なげ。注意しながら進んで行きました。


関場バス停分岐
【関場バス停分岐】

やがて関場分岐の最後の道標です。ここは地図でも実線で記されているルートで、関場方面へは一人分くらいの僅かなトレースがついていました。



更に登って行くと刈寄山分岐に出て、「市道山分岐 日本山岳耐久レース」の道標が立っていました。

少しの急登で、市道山の山頂に着きました。
西側は植林ですが、南側は落葉樹林なので、この時期はいくらか明るいようです。

展望はないけれど、乾いた山頂でコーヒータイムにしました。ほんとに静かで、誰も通りません。

市道山
【市道山 山頂】
笹平へ
【笹平へは急下り】

植林で日陰になった道を少し進むと、臼杵山・笹平分岐。左へ下りて、笹平へ向かいます。
ここからは急降下。滑りやすい雪道なので注意しながら下って行きました。

途中で一旦緩やかになりました。左手は広葉樹林なので、午後の日差しが明るい道です。

市道山
【振り返り見る市道山】

やがてまた植林の急降下になり、沢音が聞こえて来ました。誰も住んでいる気配のない民家の傍を下って行くと、細い流れの小坂志川。雪の積もった橋と階段を上がれば林道に出ました。この辺りは日中でも日が差さないようで、周辺はまだ真っ白。ひっそりとした天光寺は静かな佇まいで、雪景色にぴったりでした。南秋川もまだ霧氷がそのままで木々は真っ白。橋を渡ると、すぐ先が笹平のバス停でした。


小坂志川
【小坂志川を渡る】

南秋川
【南秋川を渡る】

「笹平」バス停。民家はあるのに人の気配がなく、すぐ上にお墓がある。人通りもなく、湿った日陰道路に立って一人バスを待つには・・・  なんとなく、お墓から誰か出てきて、すーと傍に寄って来そうな雰囲気。落ち着かないので、一つ先のバス停まで歩きました。
次の「笹野」バス停は道幅も広く、立派な橋もあって明るい雰囲気。地元のおばさんが寄ってきて、天気のことなど世間話をして通り過ぎて行ったので、何やら温かな気持ちになってバスを待ちました。



朝の鎌沢では真っ白な景色に、とっても感激しました。繊細な霧氷は、本当に素晴らしいです。
三国山からはきれいな富士山が望め、生藤山から山ノ神にかけては陽光に春を感じました。醍醐丸から市道山への吊尾根は所々植林もあるものの自然林が多く、静かで気持ちのいい道でした。新緑の頃に、コースを変えてまた歩いてみたいと思います。



前回の雲取山    HOME    山域別    次回の鬼ヶ岳