三ツ峠山

みつとうげやま(1785m)


三ツ峠山の花畑にもアヤメが咲くようなので、行ってみることにしました。
往きは、まだ歩いたことのない母の白滝コースから登ることにします。


2008.7.5
(土)
 河口局前母の白滝西川林道
横断
木無山
お花畑
三ツ峠山
(開運山)
展望広場送電鉄塔天上山河口湖駅
晴れ
時々曇り
 08:45着
 08:45発
09:10
09:20
10:30
10:40
11:35
11:40
12:10
12:20
12:25
13:05
14:1515:15
15:30
16:15着
16:18発



河口湖駅
【河口湖駅】

河口湖駅からは霞みながらも富士山が見えていましたが、三ツ峠の山頂に着く頃には見えなくなりそうなので、一応写真だけ撮っておきます。甲府行き8:28発のバスに乗った登山者は私だけ。


河口局前で下車。少し先の十字路を右に曲り、道なりに進んで行くと浅間神社の裏手に出たので、ちょっと寄ってお参りすることにしました。さほど広くはないけれど、境内には杉の大木など並んで何やら荘厳な雰囲気。かなり古く、由緒ある神社のようでした。

戻って、道標に従って進んで行くと民家の横に登山口がありました。5分ほどは草が茂ってヤブっぽい道でしたが、沢沿いに出たらすっきりした道になりました。

しっとりひんやり意外と涼しい道です。
若々しい緑がいっぱいの木陰道は気持ちよく、沢音を聞きながら登って行きます。


沢沿い
【沢沿いの道】
母の白滝
【母の白滝】

思いのほか早く前方に滝が見えて来ました。
ここが母の白滝。小さいながらも横幅のある滝で、すだれのように落ちる水しぶきからひんやりした風が流れてきて、なんて気持ちいいんでしょう。

大石に腰掛け、見上げながら休憩。梅雨時の滝は勢いがあって水の音も涼しげ。ずっと眺めていたいような滝でした。

赤い鳥居の「母の白滝神社」の横を登って行くと、また鳥居があって細長い滝がありました。

更にその上に出ると、今度は小さな小さな滑滝のよう。そばまで下りてみると、ここも涼しげで気持ちのいいところでした。

滑らかな沢
【滑らかな沢の流れ】
広葉樹林
【松混じりの広葉樹林】

沢から離れると松が混じる広葉樹林の急登で、ハルゼミの声が賑やかです。
しかし風がないので、緩やかな道になっても、暑い。

そうそう!今回は忘れず持って来たんだと思い出し、ザックから取り出したのはうちわ。今日は山の上でも大活躍でした。


やがて赤松林になり、可憐なヤマオダマキが所々に咲いていました。モミジイチゴが可愛いオレンジ色の実をぶら下げていて美味しそう。けっこう続いて生っていて、つまみ食いしながら歩きました。

ベニバナイチゴは酸っぱく苦く野趣豊か。
ニガイチゴはまあまあ美味しい。
モミジイチゴはほんのり甘く美味しい木苺。
木苺は基本的に毒はないらしいので、食べても大丈夫なはずです。(多分)

モミジイチゴ
【つやつやと、美味しいモミジイチゴ】

シモツケの咲く送電鉄塔の先、道標に従って何度か林道を横断し、西川新倉林道からの木無山への登りになりました。ブナとミズナラの気持ちのいい緑の森で、道の脇にはテンニンソウの葉がいっぱい茂っている箇所もあります。人気の三ツ峠山ですが、このルートは今朝から誰にも会わず、とても静かで気に入ってしまいました。


ミズナラ林
【ミズナラ林】

ブナ
【ひょうきんなブナ】

そろそろ木無山の山頂が近づいてきたかなと思われる頃、アヤメを見つけました。深い青紫の花は、緑の中ではっとするほど鮮やかできれい。梅雨時の花のアヤメや紫露草など青系の花はとても素敵です。


木無山 お花畑
【木無山 お花畑】

すぐ先が木無山のお花畑でした。
ここは三ツ峠山で一番のお気に入りの場所。
すっきり青空なら、花畑の奥にちょっと隠れ気味の富士山が見えるはずですが、今日は残念。

でもこの時期、日差しがあるだけでも嬉しい。ロープの外から伸び上がって見るだけですが、春、夏、秋、いろいろな花が入れ替わりながら咲く楽しみな花畑です。今はアヤメが点々。次はギボウシでしょうか、蕾を伸ばしてあちこちで待機しています。


木無山ベンチへ向かう道端にもアヤメは咲いていて、思わずにっこり。グループごとに咲き具合が違って蕾もまだあります。楽しみつつもだんだん羽虫が多くなってきました。うちわが活躍。



展望広場に着きました。
いつも賑やかな場所ですが、今日はいくらか空いているようです。ザックを置いて山頂へ。

四季山荘のテラスからは下の屏風岩クライミングの様子がよく見え、今日も掛け声かけつつ、あちこちで練習していました。

三ツ峠山 展望広場
【三ツ峠山 展望広場】
三ツ峠山 山頂
【三ツ峠山 山頂】

三ツ峠山の最高点、開運山に到着。
360度の素晴らしい展望の山頂ですが、ここはまた一段と羽虫がいっぱい。着いた皆さんも、顔に纏わりつく羽虫を我慢しながら記念写真を撮ると、急ぎ退散して行きました。

富士山も南アルプスも見えないけれど、隣の黒岳や釈迦ヶ岳など見えています。上から見ても、今日の展望広場は空いています。

御坂の山々
【展望広場と御坂の山々】
木無山
【木無山 ベンチ】

展望広場で昼食後、また木無山へ戻って帰りは府戸尾根を下ります。ここは最もポピュラーな下山路。朝と違って抜きつ抜かれつ下ります。

今はあちこちで鹿の被害を聞くけれど、この花畑は何とか無事であるよう、このロープが鹿にも効くといいのにと思いながら下って行きました。柵で覆われたら悲しい。

花畑ロープ
【府戸尾根へ】

三ツ峠山から河口湖へ伸びるこの尾根は広葉樹林が続く緩やかな気持ちのいい道です。黄色のサワギクや白いクサタチバナが咲き、シーズン最後のヤマツツジが見送るように咲いていてくれました。送電鉄塔の立つ草地から見る河口湖は霞んでいますが、シモツケが咲きアヤメも幾つか咲いています。


府戸尾根
【テンニンソウの葉とヤグルマソウ】

府戸尾根
【緑のトンネル】

途中でニッコウキスゲを見つけ、気持ちのいい緩やかな下りをボーっと歩いてしまい、霜山も新倉山もいつ通ったのという感じで車道に出てしまいました。いつも車道に出てから、『あれっ、霜山は?』と思い出します。


天上山
【天上山】

横断して更に進み、天上山に着きました。
樹林に囲まれた暗いイメージがありましたが、今日は時々光も差し込んで明るい緑の小ピークでした。ベンチもあり静かなので、ここでティータイム。


すぐ先のロープウエイ駅には青空が広がり、逆光の富士山が霞んで見えていました。 2000年版の地図にはここから下る道が記されてなかったのでロープウエイで下るしかないと思っていましたが、2007年に買い換えた地図には登山道が実線で記されていました。「アジサイ:7月上旬~8月上旬」と記されているけど、どんなでしょう。

ロープウエイ駅左手から観光用にしっかり整備された道があって、下って行くとアジサイは咲き始めといった雰囲気。最盛期は7月中下旬といったところでしょうか。


白樺林
【アジサイハイキングコース】


出会うのは観光客ばかりですが、途中に小さな白樺林や草地もあって、ロープウエイで下るより楽しい道でした。下の護国神社でお参りし、そこからは車道。道なりに下って行けばバス通りに出て、河口湖駅はすぐでした。


三ツ峠山のお花畑には季節ごとに花が咲き、秋冬は展望も素晴らしいので、やはりいい山だなあと思いました。いつも人が多くて賑やかですが、母の白滝コースでは誰にも会わず静かな若葉道を楽しめました。今度は北口登山道も歩いてみたいと思います。


 三ツ峠山の花々



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