鷹ノ巣山

たかのすやま(1736m)


鷹ノ巣山は奥多摩でも屈指の展望で、広い山頂からの眺めは素晴らしいです。
そして左右に伸びる石尾根。広い防火帯の道は、雪の頃もとても楽しい道になります。


2008.1.26
(土)
 峰谷登山口浅間神社雑木林鷹ノ巣山
避難小屋
鷹ノ巣山六ツ石山
分岐
三ノ木戸
分岐
車道奥多摩駅
晴れ 08:25着
 08:30発
09:2509:40
09:50
10:30
10:40
11:40
11:45
12:20
13:05
14:4515:10
15:20
16:2016:50着
17:15発



3日前、近郊の山にもようやくまとまった雪が降りました。白い石尾根は5年振り。4:30起床、今日は朝から気合が入っています。奥多摩駅7:50発の峰谷行きのバスには12,3人が乗っていたでしょうか。途中の水根で降りた人がいたような・・・後日、奥多摩の主Hgさんも、水根沢から鷹ノ巣山へいらしていたことが分かりました。が、私は一番後ろに座っていたので、どんな方だったのか記憶に無くて残念です。

終点で下車。バス停横の水洗トイレは凍結していて使用できませんでした。まだ日の当たらない雪の残る車道は、所々凍っているので転ばないよう注意しつつ、しばらくは車道歩き。途中2箇所ほど左のショートカットの山道を通って集落の上に出ました。


奥の集落
【登山口から見る奥の集落】

大きくカーブして、数台駐車している登山口に着きました。朝日の当る「奥」の集落の向こうには、緩やかなカヤノキ尾根のなだらかな稜線が見えています。


左の階段が登山口。奥行きのない狭い階段を上がり左へ行くと雪の植林になり、また肌寒くなってきました。いつもゴーと水の流れる音のする大木の根元も今日は静か。凍っているようです。

やがて浅間神社の鳥居が見え、この先は短いながらも気持ちのいい自然林です。しばし休憩。


浅間神社
【浅間神社 鳥居】
急登
【植林の急登】

寂れた社の横を過ぎると、このルート一番の急登。カラマツとヒノキが交互に現れ、結構なジグザグ登り。雪はまだ柔らかいので今日はアイゼンは不要です。

時々見上げては、息を整えます。でもここを上がれば、後は気持ちのいいミズナラ林が待っているので、ハーハー言いながらもウキウキ。

植林を抜けると素晴らしく明るい冬枯れの林。
青い空と白い道。ここはいつ来ても気持ちのいい林で、早く歩くのはもったいない。

冬の陽射しに輝く枝先や雪の感触を楽しみながらゆっくり歩き、時々佇み空を見上げたり、木々の間から向こうの山を見たり。左には日陰名栗峰の白い斜面が見えています。

浅間尾根のミズナラ林
【浅間尾根のミズナラ林】
水場から
【水場から見る富士山】

やがて左へ大きく巻くように進んで行くと、木々の間に南アルプスも見えてきました。途中の水場は凍っているのか流れはない。

この水場からは富士山が見えるのですが、今日は雲の上から頭だけ見えていました。

鷹ノ巣山避難小屋はすぐ先。トイレを拝借して、最後の登りです。

鷹ノ巣山避難小屋
【鷹ノ巣山避難小屋を振り返る】
鷹ノ巣山へ
【鷹ノ巣山へ】

ここからは防火帯の広い雪道。
太陽が燦燦と降り注ぎ、気持ちいい~・・・
けど、雪焼けしそう。


南面が大きく開け、富士山や周辺の山並みが広がってきます。
視野がどんどん広がって行くので、何度も振り返りながら登って行きました。
左に大菩薩連嶺、奥には南アルプスが並び、飛龍山や雲取山、
右手には長沢背稜の山々も広がってきました。
ここからの眺めは本当に素晴らしいのに、いつも見るのは後ろ向き。

日陰名栗峰~雲取山
【振り返れば南アルプス  日陰名栗峰~雲取山】


鷹ノ巣山山頂に着きました。
ここは素晴らしい展望の山で、今日も奥多摩三山や大菩薩などはよく見えますが、遠望はすっきりとはいきません。富士山も、上にいくつか浮かぶ雲と同じくらいの大きさしか見えていませんでした。

南面の雪は浅め、100円ショップの銀マットでも折りたたんで使えば雪の冷たさは和らぎ、昼食タイムです。今日は人も少なめで、静かな山頂でした。


鷹ノ巣山
【鷹ノ巣山  山頂】

大岳山・御前山
【大岳山・御前山を見ながら】

さて、ここからの石尾根が今日のメイン。
青い空と白い雪道を楽しみにしていました。大岳山や御前山を眺めつつ、広い斜面を下ります。無雪期は裸地化して荒れた斜面も雪があれば歩き易い。

右手には枯れ草の向こうに、遠く南アルプスの白い稜線や富士山が見えています。

富士山
【石尾根から見る富士山】
鷹ノ巣山を振り返りつつ
【鷹ノ巣山を振り返りつつ】

振り返りつつ鷹ノ巣山に別れを告げ、広い雪道を歩きます。今回は気温がかなり低く乾いた雪だったようで、サラサラふかふか歩きやすい。

榧ノ木尾根の分岐を過ぎ水根山を越えると、正面には同じように防火帯の白い道をつけた山が見えています。川苔山でしょうか、写真では見えませんが踊平周辺の白い防火帯もはっきり見えていました。

川苔山を見ながら
【川苔山を見ながら】
城山付近のブナ木立
【気持ちのいいブナ林】

ブナ木立が多くなる城山あたりからは更に雰囲気のいい道になります。大木もあって、時々立ち止まり、青空に伸びる枝先など見上げながらのんびり進んで行きました。

左手には、木々の間から三ツドッケや蕎麦粒山など長沢背稜の山々が見えています。

風もなく、冬の柔らかい陽射しを浴びて歩く雪道は、本当にいい気持ち。

城山付近のブナ木立
【明るいブナ木立】
大きなブナ
【青空に広がる大きなブナ】

この尾根に来ると、いつも気になるこの大木。
力強い枝を大空に広げています。

が、よく考えると私はこの木の、葉の装いを見たことがない。いつも『次回こそは新緑の頃に来よう。』と思うのに、まだ来たことがなかった。その頃私は、いったいどこで浮気しているのでしょう。今度こそ、芽吹きか新緑の頃に来てみたい。

根の浮き出た短い急下りのあと、しばらくするとまた短い急下りで鷹ノ巣山を巻く縦走路と合流します。

縦走路に合流
【下の縦走路に合流】
六ツ石山分岐
【六ツ石山分岐】

将門馬場の南面を巻き、六ツ石山の北側を巻いて六ツ石山分岐に出ました。今日はのんびりし過ぎて少し遅くなってしまったので六ツ石山は今回はパス、左の奥多摩駅方面へ下りました。

狩倉山を巻いたのち下る斜面は急坂。雪がない時期は滑りやすいけれど、雪があるといくらか歩きやすい道になっています。向こうに見えるのは大岳山。

大岳山を見ながら
【大岳山を見ながら急坂下り】

結構長い斜面で、下の三ノ木戸分岐に下り立てば、あとは緩やかな下りだけです。向かいに見える御前山を見ながら小さな岩に腰掛け、しばしティータイム。今日はコーヒーではなくて、温かい生姜湯。


雑木林
【夕陽の明るい雑木林】

三ノ木戸山の北側を巻いて行くと雑木林の先は植林が交互に現れます。以前は下界が近づくと、『あー、やれやれ』と、ほっと一段落の気分でしたが、最近は『来た来た。ここからが本番、気合を入れて・・・』と思うようになりました。無事に車道に下り立ち、感謝です。あとは道標に従い二度ほどショートカットしながら、奥多摩駅へ向かいました。



久し振りの雪の鷹ノ巣山や石尾根は、やはり楽しい雪道でした。展望がいいので、つい秋や冬に来ることが多いけれど、次回こそは春の若葉萌ゆる頃に来てみたいと思います。そういえば、5年前の鷹ノ巣山の写真、まだ現像に出してなかった。このあとからデジカメに切り替えたので、少しフィルムが残ったまま・・・ まだ使えるものかしら。



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