経ヶ岳・仏果山

きょうがたけ(633m)・ぶっかさん(747m)


丹沢の東に位置する里山の経ヶ岳・仏果山は展望もよさそうな山です。
いつでも行けると思いながら延び延びだったので行ってみることにしました。


2007.12.15
(土)
 [半僧坊前]尾根
ベンチ
経ヶ岳半原越土山峠
分岐
革籠石山仏果山車道[撚糸組合前]
晴れ
のち曇り
 08:55着
 09:20発
09:50
10:00
10:50
11:00
11:2011:4512:0012:35
13:15
14:1514:40着
14:50発



日々寒くなり、今日もちょっと遅くなったので、まだ行ったことのない経ヶ岳と仏果山・高取山へ行くことにしました。 本厚木駅8:15に下車。8:20発の半原行きのバスに間に合って、ほっと一息。『下車したら少し戻って、右に曲がるんだったっけ。』と、地図を確認しようとウエストポーチを開けると、なんということでしょう!地図がない!

今日行く付近は行ったことがない。高尾山ですら地図は持って行くのに、どうしよう・・・
一瞬、引き返そうかと思ったけれど、今日は宮ヶ瀬ハイキングパスを買ってしまいました。変更は効かないし勿体ない。でもよく考えれば今日行く経ヶ岳と仏果山はフリーパスがあるくらいのハイキングルート。関東ふれあいの道にもなっているし、何とかなるだろうと思い予定通り半増坊前で下車しました。誰か降りないかなあと期待しましたが、私一人でした。残念。

西には青空の下、それらしい山々が見渡せています。付近に道標はないので、うろ覚え通りバス通りを少し戻り、最初の右の道で曲がりました。しばらく行っても道標はない。もっと奥まで行けばあるかなと進んでみても、やはりない。仕方なくバス通りへ戻り、次の道を右に入ってみました。が、やはり上まで行っても道標はない。また戻って更にバス通りを引き返すと、やっと道標を見つけました。よかった、よかった。右折点はもう少し先のようです。


登山口
【やっと見つけた登山口】

道標の更に先、バス通りが左へカーブする所の右下に次の道標があり、ここが登山口でした。
25分もロスしてしまったけれど、ともかく行ってみます。アヤしくなれば、引き返せばいい。

登山口にはヒル注意の看板。この辺りは4月~10月頃までは要注意です。道標に従って左の林道へ。


草地の林道を進んで行くと、前方に大きな堰堤が見えて来ました。右の階段で越えて、後はしばらく植林と常緑樹の登りです。所々にしっかりした道標があり、きちんと整備されている様子なので大丈夫そうです。

支尾根に上がるとベンチがあって、東面が少し開け見晴らしのいい所に出ました。しばし休憩、ここからは雑木と植林が交互に現れます。


尾根
【尾根上のベンチ】
鹿柵の外
【次の尾根上のベンチ】

植林の急坂の上で林道横断してからも短い急登が続き、やがて壊れた防鹿扉を抜けると、またベンチがありました。冬枯れの木々の向こうに仏果山が見えています。


緩やかな雑木道は落ち葉がいっぱい。カサカサと音を楽しみながら進んで行くと、またベンチがあります。さすがフリーパスがある道。道標も完備で迷うような所はありません。華厳山分岐を過ぎると経ヶ岳です。

経ヶ岳山頂に着きました。
上空はきれいな青空で大山も丹沢方面の山々も見渡せているけれど、何となく霞んでいます。

このコースはきっと団体さんも多いだろうと思っていましたが、誰もいなくて静か。明るい光に包まれ暖かな陽射しを受けて休憩にします。


経ヶ岳
【経ヶ岳】
落ち葉道
【気持ちのいい落ち葉道】

ここからは気持ちのいい雑木林の尾根道で、正面の仏果山を見ながら進んで行きます。少し行くと、尖った大岩が見えて来ました。これが経石でしょうか。

南側を回り込むと、岩の上部には方形の穴が開いていて中に四角い石。これは台座?

向こう側に回り込むときちんとした説明板があり、この岩は弘法大師が経文を納めた岩で、この経石があるので経ヶ岳と呼ばれるようになったと書かれていました。

経石
【経石】
仏果山へ
【経ヶ岳から仏果山へ】

ロープのある急坂を下ると、明るく気持ちのいい冬枯れ道になりました。
暖かな陽射しの静かな道です。


木々の間からは仏果山がすっきり。植林が多いけど、なかなか姿のいい山です。

が、下に林道が見えています。一旦林道に下りるはずですが、もしかしてあそこまで下るの?
何だかもう引き返したくなったなあと思いながらも、とりあえず進みました。

コナラの落ち葉がいっぱいの道を行くと、途中にまたベンチがありました。逆光ながらも大山方面がすっきり見えています。

仏果山
【木々の向こうに仏果山】

半原越
【半原越】

その先で急な段々を下ると、思いのほか早く車道に下り立ちました。よかった、よかった。
あとで地図を見ると、ここは半原越という所のようです。車が数台駐車していました。

向かいの登山口から急な登りでまた鹿柵を二度抜けると尾根に上がりました。

ここからは西側が自然林、東側は植林ですが気持ちのいい道で、すぐにリッチランド分岐になりました。

リッチランド分岐
【リッチランド分岐】
紅葉
【紅葉・・・】


更に進むと、きれいな紅葉が見えてきました。今日は12月15日、この辺りは標高5~600mくらいでしょうか。まだこんなにきれいな紅葉なんて、喜んでいいのか憂うべきか。地球の温暖化は待ったなしの状態らしい。考えれば恐ろしくなる。

この先の土山峠分岐から西へ延びる尾根も雰囲気のよさそうな林が続いています。次回はこの道も歩いてみたいと思いました。

土山峠分岐を過ぎると段々の急登になりました。明るい雑木林なので、急坂でもいい気持ちです。


革籠石山
【段々を上がると革籠石山】
革籠石山
【革籠石山】

上に出ると「革籠石山」の標識がありました。
東側が開け、相模原市街が見渡せます。

この時、下のあちこちからオルゴールが聞こえて来ました。時計を見ると正午です。山あいの村の、お昼を知らせるオルゴール。何だかいいなあと、しばし耳を傾けていました。

落ち葉をサクサク進めば、またまたベンチ。ここは本当にベンチの多いコースです。新緑の頃もよさそうですが、その頃はヒルが出るのでしょうか。もったいない山です。

関東ふれあいの道
【関東ふれあいの道】
ヤセ尾根
【露岩のヤセ尾根】

やがて尾根が狭まり、露岩も多くなって来ました。途中の案内板によると、大山からこの一帯は山岳修験者の霊場だったそうです。そういえば途中に大山三峰山もあります。今は整備されているので、誰でも通れる楽しい道です。

向こうに仏果山の展望台が見えてきて、下には宮ヶ瀬湖が見えてきました。高取山分岐のすぐ先が山頂です。

仏果山、山頂に着きました。
お地蔵様が一体、北を向いて佇んでいます。
ここには人も大勢いて、奥では大鍋で煮込み会をやっていました。おいしそうです。

仏果山
【仏果山】
丹沢方面
【雲に霞む丹沢方面と宮ヶ瀬湖】


ベンチがいっぱいあり、ザックを下ろして展望台へ。晴れていたはずですが上がってみると後ろの大山はすっかり翳り、丹沢方面も雲に霞んでぼんやり。本当は目の前に丹沢の山並みが横たわり、青空を映す宮ヶ瀬湖が見えるはずなんですが、残念。
午後に向かう予定の高取山も陰り始め、何だかしょんぼり。どうしようかな・・・

お昼を食べているうちにすっかり曇って、だんだん寒くなってきました。地図もないことだし今日はもう帰ろうと弱気になると決断も早い。

すっかり翳った道を下って行きました。左に見えていた高取山がだんだん高くなります。
今度また来るからね・・・


雑木林
【すっかり翳った雑木林】
植林
【下は植林が続く】

やがて植林になり、やや藪っぽい道。
一度林道を横断して更に下ると車道に出ます。
この地の産業だった「半原撚糸」の説明板を見たり、「ホタルの里」の沢筋を見たりしながらバス停へ向かいました。

そろそろと思われる所に公共トイレがあり、「バス停まで100m」と記されていました。すぐ先の半原神社の前がバス停です。1時間に一本の割合でしたが、運良く10分後にバスが来てくれました。

半原神社
【半原神社 左が登山口】


待ち時間が長い場合は、隣の「半原」バス停まで行けばセンター経由の本厚木駅行きバスもあるので便利です。(30分に一本、撚糸組合前経由とセンター経由が交互に出ています。) 後日地図で見ると私の歩いた道はセンター前バス停のある道路を横切る感じですが、実際はそのバス道路の方が高い位置にあったので気づかず、下を通る道を歩いていたようです。


経ヶ岳や仏果山はいつでも行けると思いながら、なかなか行けませんでした。行ってみれば植林と雑木林が交互ながら、思いのほかいい山でした。地図を忘れてきましたが、道標が多いのでなくても大丈夫でした。富士山は丹沢に遮断され見えないようですが、行きやすい山なので、またいつか今度こそ高取山まで歩いてみたいと思います。低山こそ用心用心、無事に下山できて感謝でした。



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