お坊山

おぼうやま(1430m)


中央線笹子駅の北に横たわるお坊山東尾根は静かな自然林のようです。
青空を眺めながら、久しぶりの山をのんびりモードで歩いてきました。


2007.1.27
(土)
 笹子駅東尾根
登り口
ピーク入道山棚洞山東峰お坊山大鹿峠景徳院甲斐大和駅
快晴 07:35着
 07:40発
08:1009:05
09:15
09:3510:15
10:25
11:25
12:05
12:15
12:20
12:5514:0514:35着
14:56発



あれこれ家庭の事情でしばらく山をお休みしていましたが、今日は久しぶりに山へ行ける週末で快晴。駅から歩ける山へ行こうと思い、以前から気になっていたお坊山東尾根を歩くことにしました。

笹子駅で下車。国道を右へ行き、滝子山方面への道標がある吉久保入口バス停で左折。中央線のガードをくぐり、右へ行くと稲村神社で、ここで滝子山への道から外れ左の小道へ上がります。前方右に見える高速下の小さなガードをくぐると、「お坊山登山道」の白い看板がありました。足元に小さく「左へ」と書かれています。


登り口
【行き過ぎた?】

尾根を回り込むように進んでいくと、やがて道は下るようになってしまいました。あらっ、と思うと右に焼けた倒木があり、なにやら踏み跡っぽいのでここから登り始めました。

が、落ち葉がいっぱいで、やがてかすかな踏み跡はなくなり、登るにつれ急斜面になって行きました。


ちょっと違うみたい。でも地図を見ればこの上の尾根に出ればいいのだから、とりあえず上に行こうと思い、そのまま登って行きました。が、だんだんただ事ではなくなってきました。もう少し手前から登り始めるべきだったか、と一旦戻ろうと思ったけれど振り返り見下ろすと、かなり急。尾根の上は見えそうな雰囲気なので、こうなったらゆっくりでもいいから少しづつ慎重に登っていけば上に出れるからと、木につかまりながら一本づつ高度を稼いで行きました。久しぶりの山なのに、ちょっと無茶で感心しない。まあ、いざとなれば今日の目的地は入道山でもいいかなと、ともかく少しづつ確実に登って行きました。

やっと尾根に出て、ほっと一息。
普通ならここも急坂の部類に入りそうですが、今までの急斜面を思えばラクラク登り。
やっぱり登山道はいいな~

緩やかになり、少し先に送電鉄塔がありました。気持ちのいい雑木の明るい道で、雪も少し残っています。小さな山頂で休憩。見上げれば、雲ひとつない青空に冬枯れの枝先が白く輝いています。


尾根
【やっと尾根に出た♪】
入道山
【入道山 向こうに棚洞山】

緩やかな上下で入道山に着きました。
右手に見える滝子山が大きい。今年は暖冬というけれど、本当に雪が少ない。

前方には次の棚洞山が見えていますが、ここから見るとちょっと急な感じです。

入道山の少し先にベンチのある休憩地点がありました。せっかくなので、ちょっと腰掛け目の前の滝子山を鑑賞。こうしてみると浜立山の尾根も自然林でよさそうです。

滝子山
【滝子山方面】
雑木林
【明るい雑木林】

南面の斜面は雪がまったくなく、キラキラと輝くような明るい日差しの中、気持ちのいい雑木林を進んで行きます。

ところどころ落ち葉がいっぱいでザックザク。棚洞山の巻き道分岐には小さな手作り道標があり、山頂へは直進。

分岐から僅かな登りで、棚洞山に着きました。赤松林の陰でやや寒く、雪が残っています。

向こうに見えているのが、お坊山の東峰。気持ちよさそうな自然林が続いています。

棚洞山
【棚洞山 向こうにお坊山東峰】
東峰へ
【東峰へ】

棚洞山から先は雪も結構ありました。今年はどこも雪も少ないようだけれど、やっぱり冬は青い空と薄っすらでも白い雪道がうれしい。

この先ずっと自然林。気持ちのいい道です。


しばらく行くと、山肌を大きく巻くようなジグザグに道になりました。時々どこか違うところへ行くのでは、と思うほど大きな折り返し道で落ち葉がいっぱい。登山靴が埋もれそうに積もっている所もあります。尾根伝いにも行けるようですが、今日は登り始めの急斜面に懲りたので忠実に巻き進んで行きました。冬枯れの木々の間からずーっと隣に見えている滝子山の角度が少しづつ変わり、折り返しの幅がだんだん小さくなって、最後は直進。

お坊山、東峰に着きました。
誰もいませんが、今日は駅から一度も登山者に会っていません。

ベンチがあって滝子山の眺めがいいし、お坊山は山頂が狭いのでここでお昼にしました。


東峰
【東峰】

お坊山手前で大鹿峠への巻き道の分岐を見送り、上のベンチに出ました。
大菩薩から滝子山までの稜線が大きく広がって、気持ちのいい眺めです。
白谷丸あたりだけ白いけど、今年は2月にならないと白くならないのでしょうか。


お坊山から見る滝子山方面
【お坊山から見る滝子山方面】

お坊山
【お坊山】

お坊山はベンチからすぐです。
狭い山頂は西面が開けているだけですが、眺めはいい所です。今日は快晴ですが、下にはもう薄雲が漂い南アルプスも八ヶ岳もやや霞みがちでした。


今日はお坊山まで。帰りは甲斐大和駅へ下ります。さっきのベンチまで戻って、左の急斜面を下りました。ここは北斜面なので雪がいっぱい。ザクザク下って行くと、時々尾根から外れ左へ行きそうになるので、その度に右へ軌道修正。記憶よりけっこう長い下りで、やがて大鹿峠に下り立ちました。

大鹿峠は雪もまだら。その先景徳院へは巻き道を行かず、左のやせ尾根を少し登り返します。


大鹿峠
【大鹿峠を振り返る】
景徳院
【景徳院 下り口】

日当たりの明るい急坂を行き、送電鉄塔の手前左が下り口です。

尾根の上は雪が残っていて、西へ向かう道は日差しがいっぱい。明るい自然林で緩やかに下って行きました。

尾根道
【雪の尾根道】
落ち葉
【落ち葉がいっぱい】

やがて雪もなくなり、落ち葉がいっぱいの道になりました。ここも埋もれるほどの落ち葉です。柔らかな日差しを浴びながら、ザクザク、カサカサ下って行きました。

この尾根は以前登りに使ったことがありますが、下は民家の敷地内を通ったのを忘れていました。庭先のような所を通り抜けるので何やら申し訳なく、そーっと通り抜けました。

車道に出て右へ行き、道なりにカーブして下れば景徳院の横を通ってバス通りに出ます。

景徳院
【景徳院】

バスは本数が少ないので甲斐大和駅まで歩くことにします。車も少ないので、この車道はあまり苦にはなりません。時間が早いので空はまだ青い。久しぶりの山歩きに心地よい疲れを感じながら、駅へ向かいました。



お坊山東尾根は長い尾根ですが、自然林がいっぱいの気持ちのいい道でした。次回は下りに利用して、登山口を確認したいと思います。今日は快晴で暖かく絶好の山日和でしたが、山中はもちろん笹子駅でも甲斐大和駅でも、登山者には全く会いませんでした。静かなのはうれしいけれど、ちょっと寂しい。皆さん、どちらへ行かれたのでしょう。



前回の大岳山    HOME    山域別    次回の三ツドッケ・滝入ノ峰