節刀ヶ岳・鬼ヶ岳

せっとうがたけ(1736m)・おにがたけ(1738m)


節刀ヶ岳は、西湖の北 鬼ヶ岳と十二ヶ岳のすぐ後ろに位置し、
秋はドウダンツツジの真っ赤な紅葉できれいに染まるそうです。
周辺の山の紅葉もそろそろ見頃かなと、大石峠から歩きました。


2006.10.21
(土)
 大石プチペンション村
手前の角
水場大石峠節刀ヶ岳金山鬼ヶ岳鍵掛峠根場
うす曇り 09:40発10:40
10:50
11:20
11:30
12:25
13:00
13:1013:35
13:45
14:30
14:45
15:50着
16:08発



河口湖駅9:18発の大石プチペンション村行きのバスは天下茶屋行きと同じ5番乗り場から。乗り込んだのは私だけで、すでに富士吉田方面から乗車していた地元の人が途中で降りると、大きなバスに私一人になってしまいました。なんだか申し訳ないような、勿体ないような・・・大丈夫かな、この路線。御坂周辺のバスが少なくなると、困ります。

大石プチペンション村へ左折する手前の角で降ろしてもらい、そのまま直進します。しばらく車道歩きは覚悟していましたが、何やらダンプがよく通る。右側はコンクリートの立派な壁が出来ていて、10分程歩くと、大きなトンネルが見えてきました。ダンプが行ったり来たりと大きな工事で、どうやら芦川村へ抜ける道路が出来るようです。関係のない林道は腹立つけど、バスが芦川村まで延びてくれるなら歩ける山域も広がるので嬉しいなあと、勝手な期待。


大石峠登山口
【大石峠登山口】

トンネル左手の未舗装の林道を進み、大石峠登山口に着きました。道標や立派な案内板があり右折。

簡易舗装の道を少し行くと右に小さな草地があり、足元に手作りの道標があったので、ここから登って行きました。辺りは紅葉にはまだ早い広葉樹で、しばらくするとわずかながら植林になり大きく折り返しながら登って行きます。

うっすら色づいた木々が見られるようになって、やがて水場に出ました。登山道よりちょっと上の方に水場があり、細い樋から沢水が流れています。

水場
【水場を振り返る】
松、カラマツ、広葉樹林
【松、カラマツ、広葉樹林】

紅葉した木々も増えてきて、更に大きく折り返しながら登って行きます。

野菊がポツポツ咲く中、ときどき草の茂みにリンドウやトリカブトの青い花がのぞいていました。赤いドライフラワーは何でしょう。とても鮮やかできれいです。



リンドウ

リュウノウギク


ヤマトリカブト

やがて上の方が明るくなり、草をかき分け登って行くと開けた草地に出ました。ここが大石峠。

夏は花の多い所で展望もいいのですが、富士山は雲に隠れて見えず残念。
誰もいなかったけれど、男性が一人到着しました。

大石峠
【大石峠】

大石峠からは西へ向かいます。稜線上の道は、右側が気持ちのいい自然林。この辺りは落葉樹も多いようで、足下の落ち葉をカサカサと踏みながら進んで行きました。左側は木々も疎らなので、晴れていれば展望もよさそうです。


金堀山へ
【金堀山へ】

やがて熊笹の林になってきました。紅葉も鮮やかになって、笹の緑に映えています。晴れていればもっときれいな事でしょう。予報では昼前後は晴れマークだったのにと残念です。

金堀山らしい山を過ぎると左手が崩れ落ちたガレ斜面になり、ここも眺めがよさそう。下には赤や黄色もありますが、やはり日差しがないのでぼんやりしています。

左側
【左側は見晴らしもいい】
節刀ヶ岳
【上が山頂 紅葉は随分散っている】

節刀ヶ岳直下の分岐に出ました。立派な道標があり、右へ登って行きます。ここから山頂まではドウダンツツジが多く、山頂全体が赤く染まるはずでしたが、ちょっと遅かったようです。

足元には縮れたような小さな赤い葉がずいぶん散っていました。

節刀ヶ岳 山頂に着きました。
先客は大石峠で会った男性一人だけで静か。狭いけれど眺めはよく、ギザギザの十二ヶ岳から金山、鬼ヶ岳が目の前。後ろは釈迦ヶ岳です。

節刀ヶ岳
【節刀ヶ岳 山頂】
金山
【金山】

さて出発。すぐ下の分岐まで戻り、右へ林の中の平坦な道を進んで行くと、前方に15人くらいのグループが昼食中でした。

ここは金山の山頂で十二ヶ岳、節刀ヶ岳、鬼ヶ岳の中心点。樹林に囲まれ展望はありませんが小広い草地で、これらの中では一番広い山頂です。「こんにちは〜」と言いながら通り抜け、鬼ヶ岳へ向かいました。

紅葉や足元のトリカブトを見ながら緩く下り、登り返して行くと鬼ヶ岳です。角のような岩があって、中央には大岩もあり360度の展望ですが、今日は近くの山がうっすら見 えるだけです。予報は晴れだったのにと、ここでも残念。

西へ伸びているのが鍵掛峠方面で、紅葉が広がっています。日差しがあればなあ・・・

鬼ヶ岳
【鬼ヶ岳 山頂】
鍵掛峠へ
【鍵掛峠への道】

しかし下り始めると、何ともステキな光景!
草叢が金色に輝いて、ずーっと続いています。並木道というのはあるけれど、ここは並草道。ふさふさとして金色の毛皮のよう。

サワサワとそよぎ、こんな秋の景色もあったのかと感激してしまいました。これは何という草でしょうか。

一旦途切れても、またしばらくすると現れ、弱い日差しでも十分金色。絵本のような、楽しい道です。

金色草の道
【紅葉と金色草の道】
紅葉
【左側が開ける】

やがて尾根も狭まって、ロープや岩っぽい下りになるとこの金色草も終わりです。

大岩を越えたり巻いたりしながら下って行きますが、両側の眺めもよくて下の山肌には赤や黄色のきれいな紅葉が点在。この稜線は楽しく静かで、気に入ってしまいました。

えっ、ここが? というようなところが鍵掛峠でした。誰も通らず静かな峠で、時間があるのでここでコーヒータイム。

時々差し込む光は頼りなげですが、あたりは優しい雰囲気。周りの色づいた木々を見ながら、しばしぼんやりと時を過ごしました。

稜線の道は隣の王岳に続いていますが、ここからは根場(ねんば)への道標に従って左へ下ります。

鍵掛峠
【鍵掛峠】
ブナ林
【ブナ林】

この下りも、とてもいい道でした。
ところどころ大きなブナが立ち、周りの紅葉もきれい。急下りですが、右に左に鮮やかな紅葉もあって、ずっと広葉樹が続く雰囲気のいい森です。

途中にある大きな岩を振り返ると、中央の石棚に小さな石仏が奉ってありました。よく分からないけど、とりあえず手を合わせご挨拶。

馬酔木などの常緑樹が目立ってくると道は尾根から外れ、西の山腹をジグザグに下るようになります。ここも広葉樹林ですが、この辺の紅葉はまだこれからです。

ブナ林
【広葉樹林】

白い柱のような物が林立し、ちょっと不気味な雰囲気の所が見えてきました。近づくと、白い細筒の中に幼木が植えられています。鹿などからの食害を防ぐ防護筒という物だそうで、筒のところどころにある丸い小さな穴から小枝が飛び出し、伸びようとしています。微笑ましいような、気の毒なような。


鍵掛峠登山口
【鍵掛峠登山口】

新しそうな大きな堰堤を過ぎてまもなく登山口が見えてきました。立派な道標が立っています。

林道を下って行くと、前方に藁葺屋根の家が見えてきました。川を挟んで両側に点在し、民家園のような雰囲気です。

近づくと「西湖いやしの里根場」と書かれていて、軒下で農作業をしている人や水車小屋などもあります。整備された空き地もあるのでまだこれからも増えそうだなあと、両側の民家を眺めながら川沿いに下って行きました。

西湖いやしの里根場
【西湖いやしの里根場】

一番下で橋を渡ると入口があり、どうやらここは入場料が必要な所だったようです。大人200円小人100円と記されていました。近くの関係者らしい人に聞くと、「2年かけて12棟完成。あと3年かけて全部で27棟(と聞いた記憶)になる予定です。中にはお蕎麦屋さんや体験館などもあるので、またどうぞ」と説明されました。


鍵掛峠は直進
【右は雪頭ヶ岳  鍵掛峠へは直進】

民家園を出て、道なりに右へカーブしながら進むと雪頭ヶ岳からの道と合流。あちら方面を指して「十二ヶ岳、金山、雪頭ヶ岳、鬼ヶ岳」の大きな道標がありますが、鍵掛峠方面への道標はありません。

根場から登る場合、よく見ないでボーっとしていると右折してしまいそうですが、王岳や鍵掛峠へ向かう場合は直進し、民家園の中を通って行くことになります。民家園からバス停までは10分もかかりませんでした。


魚眠荘前には西湖民宿16:00発の定期バスが来るはずですが、バス停の時刻表は壊れたままです。バス通りを隔てた斜め向かいの駐車場には公設トイレがあるので拝借。出てくると、この駐車場の向かいにもバス停があるのが見えました。行ってみるとレトロバスのバス停で、こちらにはきちんと時刻表があります。16:09があるのは知っていましたが、バス停が離れているのは不便。こちらの方が目立つ場所なので安心、ここで待っていると16:08に定期バスが来ました。中はガラガラ。運転手さんが「レトロバスは満員なので、河口湖へ行く人はこのバスに乗って下さい。クーポン券は使えます。」と案内。河口湖駅近くは紅葉客の車で渋滞かなと思いましたがすんなり到着。16:38発の電車も大月駅で”ホリデー快速 ビューやまなし”に接続できたので、思いのほか早く帰宅出来て助かりました。



節刀ヶ岳はこじんまりと狭いながらも眺めのいい山でした。人も少なく、ここはまたすっきり晴れた日に白い富士山を見に来たいと思います。今回は鬼ヶ岳から鍵掛峠にかけての金色草の道が印象的で、あの稜線は楽しい道でした。十二ヶ岳周辺は変化があっていい山が多いのに、難点はバス。朝はもう少し早い時間だと嬉しいのですが・・・



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