野口五郎岳

のぐちごろうだけ(2924m)
2006年8月1日(火)~5日(土)


2006.8.4(金) 水晶小屋東沢
乗越
竹村新道
分岐
野口
五郎岳
野口五郎
小屋
三ツ岳烏帽子
小屋
ニセ
烏帽子
四十八池烏帽子
小屋
快晴 06:00発06:4008:1508:55
10:00
10:15
10:20
12:00
12:50
14:05
15:05
15:30
15:40
16:1516:55泊




朝、日の出と共に小屋の西側へ行ってみると、
きれいな朝焼けの鷲羽 岳とくっきり槍ヶ岳。
今日も快晴! 素晴らしい朝で感謝!

鷲羽岳
【朝焼けの鷲羽岳】

山並を眺め小屋に戻ると、朝食の準備が整いました。食後、出発する前にまた西側へ行ってみると、今回歩いた太郎平~黒部五郎岳~三俣蓮華岳~鷲羽岳の稜線が朝日に照らされ、すっきり見渡せます。しばし眺めて引き返し、野口五郎岳へ向けて出発しました。

鷲羽岳~三俣蓮華岳~黒部五郎岳~太郎兵衛平
【鷲羽岳~三俣蓮華岳~黒部五郎岳~太郎兵衛平】

立山方面
【太郎池と立山方面】

一旦、大きく下ります。その先ハイマツの岩稜帯を進んで行くと、やがて左下に小さな池の五郎池。水晶岳、赤牛岳に沿って東沢谷が真直ぐ延び、遠くの立山や白馬方面も見通せます。

ワリモ乗越の東側は赤く荒々しい山肌。
東沢乗越辺りは花も多く、槍ヶ岳と赤茶けた硫黄尾根が正面に見えています。

槍ヶ岳と硫黄岳
【花畑の向こうに槍ヶ岳と硫黄岳】
野口五郎岳への道
【野口五郎岳への道】

竹村新道分岐までは花も咲いていましたが、ここを過ぎると岩だけになり、真砂岳を巻いた道が野口五郎岳へ向けて真直ぐ続いています。

緩やかな登りで野口五郎岳に到着しました。
ここは広い石の山頂です。岩がゴロゴロしているので五郎岳というそうですが、黒部五郎岳は大岩ゴロゴロの狭い山頂、野口五郎岳は小岩ゴロゴロの広場のような山頂です。

野口五郎岳
【野口五郎岳】

黒部五郎岳ではガスで残念したが野口五郎岳は快晴。槍ヶ岳~鷲羽岳~水晶岳~赤岩岳がすっきり見渡せ笠ヶ岳の頭も見えています。さらに右側には五色ヶ原~立山、白馬そして後立山の山々もきれい。今日の行程はゆっくり烏帽子小屋までなので折角の眺望を心ゆくまで楽しみました。

槍ヶ岳~鷲羽岳~水晶岳
【野口五郎岳から振り返り見る 槍ヶ岳~鷲羽岳~水晶岳】

野口五郎小屋
【野口五郎小屋】

少し下ると右下に野口五郎小屋が見えてきました。ちょっと寄ってトイレを拝借。庭いっぱいに布団が干してありました。


三ツ岳のルートは山頂を巻いていますが、地図には「展望良い」と記されています。しばらく山腹を進むと薄い踏み跡があったので、急斜面でしたが登ってみました。山頂は狭いけど、いい雰囲気。五色ヶ原から立山や雲が浮かぶ後立山の峰々。今日は烏帽子小屋までなので時間はたっぷりあります。ゆっくり景色を楽しみながら水晶小屋のお弁当を食べました。雲がぽっかり浮かんでは、消えていきます。

五色ヶ原・立山~後立山
【三ツ岳から見る五色ヶ原や立山~後立山】

雷鳥と高瀬ダム
【雷鳥と高瀬ダム】

稜線伝いに下り始めると雷鳥が数羽いてあちこち気ままに動いていますが、一羽だけじっと山を見つめている雷鳥がいました。

下には高瀬ダムが見えています。

ずっと展望のいい稜線歩きでしたが、途中の道標で右折。ガレっぽい急斜面を下っていくと、左側はコマクサの群生地らしい斜面になりました。が、今年は早かったのか、咲き終わりに近い花が多いようです。

右折点
【右折点】


チシマギキョウ

ウサギギク

コマクサ

サンカヨウ

樹林帯になり、ひょうたん池の横を通ってキャンプ場に着きました。雲の中に入ったのか、振り返ると三ツ岳は雲に隠れ始めました。

キャンプ場
【キャンプ場を振り返る】
烏帽子小屋
【烏帽子小屋】


僅かに登り返して行くと小さな花畑になりコイワカガミやチングルマなどの先に烏帽子小屋が建っていました。小屋から赤牛岳が目の前でベンチ前の花壇にはチシマギキョウがいっぱい。コマクサや白いコマクサも咲いています。

小屋に入ると、バンダナの若い女性が受付中。
アラッ!と思い声をかけると、やっぱり!! 去年、スバリ岳からずっと前後しながら歩き、針ノ木小屋で一緒だった人でした。アラ~! と懐かしく、彼女はビール、私はお茶でその後の山の話に花が咲きました。


ガスがかかっていた烏帽子岳方面も明るくなってきたので、二人で散策。彼女は去年、種池~針ノ木岳から蓮華岳のあと七倉岳で船窪小屋に泊まり、翌日は船窪岳からここを通り烏帽子小屋に泊まったそうです。その時この辺では雷が鳴り響き、大急ぎで走るように通ったので、烏帽子岳はパスしたとのこと。途中のコマクサ斜面は、今年は花がなく葉もありませんでしたが、去年はとても沢山咲いていたそうです。

ニセ烏帽子からは、すぐ横に烏帽子岳が見えていますが、あそこは明朝登ります。

「 ビールを飲んだので、ここでゆっくりします。」と言う彼女を残して、私は四十八池の方まで行ってみることにしました。

烏帽子岳
【ニセ烏帽子から見る烏帽子岳】

四十八池
【四十八池と南沢岳】


この先の烏帽子岳分岐を素通りして、真っ直ぐ行くと細い小道が続き、小さな池がポツンポツンとあります。周辺は花も多く、サンカヨウやショウジョウバカマなど咲いています。

この道は平坦で誰も通りません。静かな山上の散歩道で、すっかり気に入ってしまいました。次はどんなかなと、どんどん行ったら最後は残雪で埋まった池になり目の前は南沢岳。楽しい道だったなあと嬉しくなったけど、時計を見ると4:15。夕食は5時からなので、もう戻らないと・・・   明日、また来よう。


小屋に戻ると丁度夕食が始まるところでした。
食後、部屋に戻りましたが、ここは蚕棚式で私の場所は階上。横6枚の布団に、今日は単独女性3人でした。布団は軽く乾燥していて、乾燥室もストーブが焚かれています。食事は普通だけどスタッフは皆さん親切でした。

休憩後、もう一人の女性は明日が早いのか、まもなく就寝。私は彼女と外に出て、読売新道の奥、スゴ乗越の向こうに沈み行く夕陽を眺めていました。


夕陽
【スゴ乗越の向こうの夕陽】



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