丹沢山・蛭ヶ岳・焼山


2005年2月11日(金)~12日(土)


2005.2.12(土) 丹沢山_不動ノ峰_蛭ヶ岳_姫次_袖平山_焼山_分岐下ベンチ_焼山登山口
快晴 06:00食
 07:10発
08:1509:15
09:40
11:0011:20
11:55
13:40
13:50
14:35
14:45
15:25着
15:38発



窓が明るくなってきました。外は案の定、夜中の風で霧氷はすっかり落とされていました。
がっかり・・・    でも空は快晴です!  
朝食は6時からで、炊き込みご飯、切干大根の煮付け等で朝もおいしく頂きました。


丹沢山の朝
【丹沢山の朝、向こうに富士山】

周りを樹林に囲まれた丹沢山の朝は、木々の間から光が差し込みます。

日の出は6:30頃なので食後は外でオレンジ色に染まった富士山を見つつ日の出を待ちました。


気温は-10℃。周りの白い霧氷は消えてしまってがっかりでしたが、すっきり快晴の空の下、蛭ヶ岳へ出発。今日の丹沢山から蛭ヶ岳への稜線は丹沢一の展望で、ゆっくり味わいながら歩きたい尾根道です。丹沢山の西面はツルベ落しと言われる急な階段で、土が流され掘られたようになっていた所ですが、今日は雪で埋まりとても歩きやすくなっていました。階段の多い丹沢は、冬が一番歩きやすいようです。

左にきれいな富士山を眺めながら下ると、次は不動ノ峰への笹原の登りです。右側の木々には霧氷が少し残り、青い空にきれいに映えていました。

右に見える蛭ヶ岳や白い雪原を見上げつつ登り、途中にある休憩舎でしばし休憩。


不動ノ峰へ
【白い笹原を歩いて不動ノ峰へ】

休憩舎から、少しの登りで不動ノ峰に着きました。後ろに塔ノ岳方面がよく見渡せますが、今は逆光の中です。 不動ノ峰の先からは、正面に富士山と盛り上がったような蛭ヶ岳が見えるので、景色を見ながらゆっくり歩きます。この辺の眺めも大好きな散歩道。昨夜、風があまり当たらなかったような所では、霧氷も散らずにいてくれました。

不動ノ峰から蛭ヶ岳へ
【丹沢主脈縦走  蛭ヶ岳への展望の道】

僅かに下り登り返した所が棚沢ノ頭で、ユーシンへの分岐にもなっています。その先は鎖場のある鬼ヶ岩です。このところずっと寒い日が続いて、溶ける間もないのかアイスバーンになってないので、思ったより危なくありませんでした。


蛭ヶ岳の霧氷
【蛭ヶ岳直下の霧氷】

蛭ヶ岳に近づくと、うれしい事にこの辺りだけは霧氷がきれいに残っていてくれました。西風の陰になるようで、山頂までの斜面の木々は真っ白。立ち枯れの木にも、この時期だけは花が咲いたよう。

紺碧の空に、繊細な白い枝。
”創造の神”は”芸術の神” を実感します。

蛭ヶ岳山頂に着きました。
振り返れば、逆光ながら昨日歩いた丹沢山から塔ノ岳が見え、鍋割山の稜線もきれいに見えています。

蛭ヶ岳山頂から振り返る
【振り返れば丹沢山と塔ノ岳】

蛭ヶ岳山荘の先へ進めば、ここがまた雄大な展望。
正面に、意外と立派な同角ノ頭、檜洞丸、熊笹ノ峰、そして大室山が広がっています。
ちょっと奥の御正体山も大きく、遠くの南アルプスや中央アルプスもすっきり見えます。
蛭ヶ岳へ来るには一泊しなければならないので、そうそう来れる訳ではありません。
コーヒーを飲みつつ、ゆっくり展望を楽しみました。

蛭ヶ岳からの展望
【蛭ヶ岳からの展望】

蛭ヶ岳からは姫次へ向かいます。ここの下りもかなり急で、大変だった記憶があります。でも土止めの段々はやはり雪で隠れ、トレースの付いた下りは随分楽でした。下りきってからは、緩やかな上下を繰り返しながら進みます。

このあたりは全体がなだらかな陽だまりの樹林で、カラマツの木が目だってくると地蔵平です。今日は小鳥もいませんでしたが、春はびっくりするほど鳴いていて、しかも鳴き声もいろいろだったのでシートに寝転んで空を眺めていたのを思い出します。


原小屋平
【原小屋平】

原小屋平は本当に小屋があったような狭い平坦地で、向こうに白く見えているのが姫次でしょうか。


この先、緩やかに登って行き姫次に着きました。この時間になると雲も多くなり、蛭ヶ岳や富士山にもかかって来ました。

この付近のカラマツ林は県の美林50選に選ばれていて、春は鮮やかな青緑がきれいです。ベンチは雪に埋もれていましたが、ここには2,3のグループが休んでいました。

帰りのバスは午後一本のみ。西野々15:37発。時間は充分あるので袖平山でお昼にします。

姫次
【姫次・正面に富士山、左は檜洞丸】

袖平山
【袖平山・左は蛭ヶ岳】

姫次から神ノ川方面へ進み、緩いアップダウンで袖平山に着きました。
ここのベンチは雪の上に出ていたので、お昼にちょうど良かったです。

山頂はすぐ後ろなので上がってみると、道志の山々や大菩薩方面がよく見えていました。

昼食後、姫次に戻るともう誰もいませんでした。ここからなだらかな道が延々と続きます。

青根への分岐の八丁坂ノ頭が近づくと、右に丹沢三峰山がよく見えるようになります。

八丁坂ノ頭
【八丁坂ノ頭】

二つ目の青根への分岐を見送ると、やがて檜の植林帯になり、右下に黍殻避難小屋が見えてきます。更に進むと大平分岐で、左は黍殻山ですが道は巻きながら進んでいます。植林はこの辺だけで、また雑木の陽だまり道が続きました。


焼山
【焼山のシラカバ林】

右の宮ヶ瀬、鳥屋方面への分岐を過ぎて、ようやく焼山に着きました。鉄塔の展望台があり、上からは宮ヶ瀬湖の眺めがいいのですが、今日はもう大分曇って霞んできました。

この下の斜面には、小さなシラカバ林があります。登山道補修のため焼山愛好会の方達が植えたものだそうです。春は、ここだけ見ていればどこか信州の高原のようです。


焼山からの下りは、しばらくは植林の急なジグザク道です。バス停は西野々と焼山登山口、どちらでもいいのですが、私は今回も西野々へ下りようと思いました。一つ目の分岐を見送り、左へ尾根伝いに下りてしばらく行くとベンチがあります。バス停に早く着いても仕方ないので、ここでも休憩。

この先の二つ目の分岐で、西野々方面に下り、沢を渡って林道に出たら防鹿ゲートがありました。立派な扉で、そういえば3年前にもあったような・・・でもあの時よりしっかりしていて、鍵は右にも左にも廻らず、開きません。さて、困った。あれこれ試しても開きそうにないので、諦めて引き返す事にしました。さっきの二つ目の分岐まで戻り、焼山登山口の方に下りました。

バス停には、昨日みやま山荘で一緒だった人達がいて、すっかり曇ったバス停はかなり寒くなっていました。諏訪神社の裏手に公設トイレがあります。

三ヶ木行きのバスに乗り、終点で橋本駅行きに乗り換えましたが、三ヶ木からは相模湖駅行きのバスも出ています。


焼山登山口
【焼山登山口バス停】

今回は幻想的な白い霧氷の丹沢山、快晴の素晴らしい展望の蛭ヶ岳と、天気にも変化のあるとても楽しい丹沢主脈縦走となりました。新しくなったみやま山荘は縦走するのに便利な場所にあり、雰囲気も良かったので、また利用したいと思います。



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