檜洞丸



以前、冬の檜洞丸でとてもきれいな霧氷を見ました。
今年もまた見たいなと思って、出かけたのですが・・・


2005.2.5-6箒沢公園橋_板小屋沢ノ頭_石棚山_檜洞丸_青ヶ岳山荘_檜洞丸_ブナ林ベンチ_箒沢公園橋
(土-日)晴 08:25着
 08:25発
10:05
10:15
11:1513:20
14:10
14:15
09:00
09:20
10:10
10:25
12:00着
12:05発



天気図を見れば、南に小さな低気圧、北から寒気。うまくいけばガスがかかって、その後一気に冷え込むかも、と少し期待しながら家を出ました。いつものように、新松田から御殿場線に乗り換え、谷峨駅でバスを待ちました。7:46発の西丹沢行きはガラガラ。東丹沢は冬でもけっこう人が入りますが、西は本当に静かです。

箒沢公園橋で降りたのは私ひとり、橋を渡って右に折れます。植林の先、沢を渡り堰堤を越え、緩やかに進んで行くと、小さな木橋がかかっていたところは橋が外され、土嚢で整備された道になっていました。その先の陽だまり道を進むと道標があり、沢を離れ左へ登って行きます。

ここから約一時間、このルートで一番大変な急坂が続きます。

ジグザグに少し行くと、滑りやすいザレザレの鎖場だった所が、段状に削られていました。歩き易くはなったけど、土が削られるのはいやだなぁ・・・雨で流されれば、元の状態より更に悪くなりそうです。


段状の鎖場
【段状の鎖場】
板小屋沢ノ頭
【板小屋沢ノ頭】

覆いかぶさるような笹のトンネルを過ぎて、ようやく板小屋沢ノ頭に出ました。

この先からはややヤセ尾根で、小さなアップダウンが続きますが楽しい道です。
雪も出てきて、北面は凍っていますが露岩混じりなので、登りの場合はアイゼンはない方がいいくらいです。

ヤブ沢ノ頭を過ぎ、最後の短い急登を終えると県民の森への分岐に出ます。ここからはブナいっぱいの、緩やかな散歩道です。少し先に新しく石棚山の道標が立っていました。

静かなブナの雪道。誰もいません。
雪は概ねクラスト状で、ときどき深みにはまります。

石棚山稜
【石棚山稜】

下り気味に大きくカーブするあたりは、雪もサラサラ、フカフカ。
気持ちいいブナにぐるっと囲まれ、ゆっくりゆっくり歩きました。
新緑の頃は素晴らしいブナの林で、深山の趣のある所です。

ブナ美林
【ブナ美林】

この窪地を上がってしばらく進むとベンチがあるので、雰囲気のいい林を眺めながらゆっくり休憩。その先は平坦なブナ道が続き雪もずいぶん深くなってきました。テシロの頭付近からは、ツツジの頃ピンクや白のきれいな花が咲く楽しい道です。トレースのないユーシンへの分岐を過ぎれば、まもなくつつじ新道と合流します。

時々、深みにはまりながらつつじ新道に出ると、食材のダンボールを背負った青ヶ岳山荘の小屋番さん達に出会いました。週末は常連さんが来るようです。


檜洞丸の木道
【檜洞丸直下の木道】

檜洞丸手前のバイケイソウの群生する木道も、片側は雪に埋まっています。
階段状の道も雪が積もり、歩き易くなっていました。

檜洞丸 山頂に着きました。
雪の払ってあるベンチが2つ。
先客3人がいるだけの静かな山頂です。

檜洞丸
檜洞丸

ベンチでお昼を食べながらふと見ると、塔ノ岳方面にガスがかかってきて、どんどん迫って来ます。わくわくしながら、さて、今日これからどうするか考えました。一応日帰りの予定でしたが、やはりガスがかかってくれば気になります。
今夜湿った霧に覆われて、明朝一気に冷え込めば期待できるかも知れません。とりあえず青ヶ岳山荘へ行って、予約無しでも2食付で泊めてもらえるか聞けば、大丈夫との事。常連さんも、「今日はご馳走だよ。」と言って下さったので、急遽泊まる事にしてしまいました。


霧
【霧のブナ林】

受付を済ませ、一段落後しばらくして外に出れば、明るいながらも霧の中。うれしい〜

このあと徐々に、あたり一面真っ白になってきました。
幻想的なブナ林を散策。


霧のブナ林は、すべてが山に溶け込みそうです。

幻想的なブナ林
【幻想的なブナ林】

しばらくして、もう一度檜洞丸の山頂へ行き、ベンチで横になりながら空を見上げていると、だんだん明るくなってきてしまいました。丁度真上で、南からの霧が北からの風に押され、少しづつ後退していきます。あ〜これじゃあダメかも・・・だんだん弱気になってきました。でも、もう泊まることにしてしまったので、まあいいか・・・


蛭ヶ岳
【蛭ヶ岳】

小屋へ向かい始めると、蛭ヶ岳のきれいな姿も見えてきました。
冬の蛭ヶ岳は凛として、一段と素晴らしい。


小屋へ戻って、炬燵で女性用の甘酒を頂きながら常連さん達とおしゃべりしていると、最後の2人が到着。全員揃ったようです。今夜は女性2人と男性7人、小屋番さん2人、そして私です。

日没が迫ると、みんなで檜洞丸の西側の犬越路方面へ少し下りたところへ向かいました。
この時期は、富士山の真上に日が沈む「ダイヤモンド富士」が見られるそうです。

今日はまだ少し左寄りでしたが、素晴らしい日没を見ることが出来ました。


日没
【日没】


富士山の後ろに沈んだ太陽は周りの空をオレンジ色に染めていき、雲もうっすら赤く輝いています。
後光の差したような荘厳な富士山の、あまりの美しさに感動。言葉もありません。

荘厳な富士山
【荘厳な富士山と湧き立つ雲海】

小屋にもどると、早速何やら準備が始まり、若い男性二人が背負ってきた特別注文の日本酒やらマグロやらが廻ってきて、下戸の私も少し頂きました。

夜は鍋を囲みながら、小屋番さんのギターに合わせ皆で歌います。小屋番さんは40代なので、昭和50年頃の歌が中心でした。その頃の私は、ちょうど子育て真っ最中。歌といえば「ピンポンパン体操」や「およげたいやきくん」、「ウルトラマン」や「宇宙戦艦ヤマト」を聞いていた頃。皆さんが次々歌う歌は時々耳にする程度でしたが、こうして聞けばいい歌が多い時代でしたね。

トイレは外なので、9時頃ちょっと出てみると霧はすっかり晴れ、蛭ヶ岳の左側や鍋割山の右側には、街の灯りが瞬いていました。空には、たくさんの星・・・この頃にはもう、明朝の霧氷は諦めていました。ギター宴会は11時まで盛り上がり、静かになったのは12時近くでした。


朝 日の出は6時半ころです。
ブナ林に覆われている檜洞丸の、樹間から見る日の出もなかなかいいものでした。

今日は快晴。富士山を見に行くと、南アルプスまですっきりよく見えました。


檜洞丸から見る日の出
【檜洞丸の日の出】
青ヶ岳山荘
【青ヶ岳山荘】

朝食は8時前。日本酒2本とマグロを担いできた若い人は二日酔いで、ボーっとしています。本当にご馳走様でした。今日は真っ直ぐ下りるだけなので、私もゆっくり帰る準備をします。

常連さん貸切同然のところに、飛び入りで参加させて頂いて、ありがとうございました。心配りの小屋番さんにも感謝して出発。常連さんは二人連れ4組なので、それぞれ出発して行きます。


帰りにまた富士山を見に、犬越路方面に立ち寄りました。すっきり晴れ渡った先に大室山が見えていて、一瞬行こうかなと考えましたが、今日は予定外。家の用事もあるので、ゆっくり眺めるだけにしました。

檜洞丸の朝
【檜洞丸から朝の眺め 右奥にゆったりとした大室山】

帰りは、やっぱり好きな石棚ルートで下ります。バスは9:50の次は13:00なので、ブナ林でコーヒーでも飲みながらのんびり下りようと、この時は思っていました。


石棚ルート
【石棚ルートで下山】
ブナ林ベンチ
【ブナ林ベンチ】

しかし、途中で出会った昨日の女性常連さん二人と話をしていたら今日は”日曜日”。私の頭のバス時刻表は昨日の”土曜日”のままでした。西丹沢のバスは、土曜と日祝は違います。

少し先のブナ林ベンチでコーヒー飲みつつ改めてバス時刻表を見れば、12:00の次は14:00で13:00はない! これは大変! 2時までバス停で待つなんて時間がもったいない。慌てて下り始めました。


途中、今朝 蛭ヶ岳から下りてきたという青年に追い越されながらも、何とか12時に箒沢公園橋に到着、その青年と話をしているとバスが来ました。よかった、よかった、日曜日と知らせてもらったお陰で無事に間に合って感謝です。


今回は檜洞丸ピストンを山荘一泊という、ちょっと贅沢な山行になりましたが、お陰で楽しい夜を過ごす事が出来ました。青ヶ岳山荘は、早寝早発ちの縦走予定の人にはお勧めできませんが、お酒好きならまた来たくなるような、気さくで温かく明るい山小屋でした。お目当ての霧氷は残念でしたが、思いがけず荘厳な富士の日没を見る事が出来、思い出に残る山行となりました。



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