甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳


2004年10月16日(土)~10月17日(日)

2004.10.17(日) 長衛荘_大滝ノ頭_小仙丈ヶ岳_仙丈ヶ岳_馬ノ背水場_藪沢_大平山荘_北沢峠
快晴 05:00食
 06:00発
07:5509:05
09:20
10:25
11:20
12:25
12:50
13:15
13:30
14:15
14:25
14:40着
14:55発



朝です。疲れは多少残っているものの、お天気はよさそう。ここの朝食はお弁当ですが、寒い朝に冷たいご飯は食べる気がせず、お湯を沸かしてお昼のパンと熱いココアを摂りました。
さて、出発。今日の調子はどんなでしょうか。まだ暗いうちから出発した人も多く、明るくなった原生林は爽やかで、静かです。


大滝ノ頭
【大滝ノ頭】

昨日のことがあるので、今日は慎重にゆっくり歩き始めました。ハァハァもドキドキも余りなく、丸太ベンチのある4合目で休憩。


大滝ノ頭で藪沢へのトラバース道を見送ってから、しばらくするとハイマツ帯に出ます。

今日は快晴、素晴らしい展望が広がっていて、振り返れば雲ひとつない秋晴れの下、昨日苦労した仙水峠から駒津峰の急な山腹が見えます。

甲斐駒ヶ岳と鋸岳との稜線の奥には八ヶ岳もよく見えていて、周りの景色を楽しみながら、ゆっくり休みつつ歩きました。

甲斐駒ヶ岳
【振り返ると甲斐駒ヶ岳と遠くに八ヶ岳】
小仙丈ヶ岳
【小仙丈ヶ岳】

小仙丈ヶ岳に着きました。
左に見える小仙丈カールが大きい。

小仙丈ヶ岳からは鳳凰三山も白峰三山も近くに見え、今日は富士山もすっきり見えています。


右手には馬ノ背の稜線が見えます。名前通りゆったりした稜線は、奥の丹渓新道に続いています。遠くに見えるのは北アルプス。

帰りは藪沢に下りますが、ダケカンバが本当に多い。林の中に建っている小さな小屋は、馬ノ背ヒュッテでしょうか。

緩やかな道で、やがて前方に仙丈ヶ岳が見えて来ました。なだらかな山頂に人がいっぱい立っているのが見えます。

馬ノ背
【馬ノ背】

仙丈ヶ岳
仙丈ヶ岳

仙丈ヶ岳に着きました。今日は素晴らしい晴天で、360度、遮るものがありません。

風はありますが日差しも強いので寒くはなく、皆さんもそれぞれ展望を楽しんでいました。


甲斐駒ヶ岳からアサヨ峰、早川尾根
そして地蔵岳、観音岳、薬師岳の鳳凰三山
右の北岳の奥には富士山が見えています

仙丈ヶ岳から
【仙丈ヶ岳から見る甲斐駒ヶ岳~北岳  遠くに富士山】

風を除け、南寄りの岩陰で昼食タイム。熱いインスタント味噌汁を作り、長衛荘の朝食弁当を食べました。コーヒーを飲みながら、周りの景色をながめて出発。


藪沢カールの上を、カーブを描くように稜線伝いに下りると正面に甲斐駒ヶ岳が見え、すぐ下の仙丈小屋が近づいて来ました。
山荘横の水場は流れていますが、周り全体が凍っていて真っ白です。

広河原から甲府行バスは、12:30と16:02のみ。北沢峠15:10のバスに乗ればいいので、今日はゆっくり出来ます。あまりに天気がいいので下りるのがもったいなく、小屋のベンチでずいぶんのんびりしていました。


仙丈小屋
【左は馬ノ背の下山道 下は仙丈小屋】

藪沢カール
【藪沢カール】

ここの下りは、正面に素晴らしい景色を見ながらの緩やかな下りです。

振り返れば、仙丈ヶ岳と藪沢カールの中に建つ仙丈小屋が見えました。


丹渓新道との分岐を過ぎると、ダケカンバが多くなってきます。雪で曲がった大きい太い木や、まだ細い若々しい木などいっぱいです。

台風の影響もあってすっかり葉は散っていましたが、黄葉の頃はこの辺一帯、黄金色できれいだった事でしょう。下草も多く、夏はお花畑になるようです。

ダケカンバ林の中の馬ノ背ヒュッテは10月10日迄で今は閉まっていました。

馬ノ背
【ダケカンバの多い馬ノ背】

藪沢新道
【藪沢新道からは正面に甲斐駒ヶ岳】

この下の沢の水場も甲斐駒が正面に見えます。
この先、大平山荘へはそのまま沢沿いに左岸を下って行かなくてはいけないのに、後から下りて来た人につられてうっかり沢を渡ってしまいました。しばらく行って原生林の中に藪沢小屋が見えてきてびっくり、間違えた事に気付き慌てて引き返しました。

この僅かな間にも7,8人の人とすれ違ったので、大滝ノ頭経由で下りる人が多いようです。


25分程下りた所で沢を渡るのですが、この先は樹林帯。バスの時間まで、まだ随分あるのでここでコーヒータイムにしました。この道を歩く人は少ないようで、誰にも会わずとても静かでした。

右岸に渡るとしばらくは正面に鋸岳を見て、やがて樹林の急な下りになります。途中、藪沢大滝の展望台への入り口がありましたが、今は荒廃して通行禁止になっていました。

鋸岳
【右岸に渡ると正面は鋸岳】

大平山荘前
【大平山荘からの眺め】

その後は広葉樹やとシラビソなどの混じった緩やかな道が続き、やがて大平山荘が見えてきました。
西面が開け、林道の横の明るく見晴らしのいい所に山荘は建っています。


山荘横の登山道を登るとすぐに林道と合流、少し先で北沢峠に着きました。広河原行きのバスは定員いっぱいになり次第、順次発車していました。しかし広河原では、待機していた4,5台のバスに次々乗車しても時間規制があるため、16:022の定刻までどのバスも出発できませんでした。


紅葉には遅かったものの、甲斐駒ヶ岳はコースに変化があって通常ならとても楽しめるいい山でした。仙丈ヶ岳は全体になだらかで、快晴の下ゆったり展望を楽しむ事が出来ました。
今回はドッドッドッ! という初めての経験をして、乗換えのある夜行はやっぱり良くないと反省。睡眠がとても大切だという事を実感し、それでも無事に下山できた山行に感謝しました。



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