大室山・加入道山



大室山は西丹沢の北に位置し、山頂は樹林におおわれ展望はありませんが、
ミツバツツジの咲くブナの林で、加入道山まで静かな山歩きを楽しむ事が出来ます。


2004.5.29(土) 西丹沢
 自然教室
_用木沢出合_犬越路_大室山_加入道山_白石ノ滝_林道_西丹沢
自然教室
晴れのち
うす曇り
 08:30着
 08:40着
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新松田駅からバスで1時間10分、終点の西丹沢自然教室は周りの山々の周遊ルートが取れる便利な登山口です。大室山も右回り、左回りで登りましたが、新緑の頃は今回が初めてです。
まずはゲートのある用木沢出合まで車道を歩き、ここで右折。沢沿いの緩やかな道を何度か橋を渡りながら進み、涸れ沢になった辺りからはちょっとキツイ登りになります。新緑の下なので気持ちいいけど余り風が抜けないのでちょっと暑い。時々木々を見上げながら息を整えます。

笹が被さるような急坂を抜けて犬越路に着きました。ここは檜洞丸、日陰沢橋、大室山の分岐になっていて、明るく眺めもいいので絶好の休憩ポイント。ベンチにはいつも大勢の人がいて、賑やかな所です。

すぐ横の避難小屋の脇から、大室山へ。


犬越路
【避難小屋から犬越路を振り返る】
富士山
【尾根道から望む富士山】

初めは少し急ですが、しばらくするとゆるやかになり、左には木々の間から富士山が見えるようになりました。

小さな鎖場の先からはずっと登り調子が続きますがブナの明るい新緑が続く静かな道です。

緑色の木漏れ日が、本当にいい気持ち。

ブナ
【ブナの新緑】
大室山
【大室山はトリカブトが群生】

山頂が近くなると急坂になり、ブナの大木がある明るい斜面を登って行くと、ミツバツツジもあちこちで見かけるようになりました。

林床にはトリカブトとバイケイソウの葉が目立ってきました。トリカブトの方が優勢で林の中いっぱいに広がっています。

やがて稜線に出て、ブナの木立の西ノ肩に出ました。山頂より落ち着いた雰囲気で、ベンチもあるのでここでお昼にする人が多いようです。

とりあえず先に大室山の山頂へ向かいます。

大室山 西ノ肩
【大室山 西ノ肩】
大室山へ
【大室山 山頂へ】

右へ5分程、ミツバツツジの咲くなだらかな頂稜を行くと山頂が見えてきます。

大室山の山頂に着きました。

やや狭く、周りは樹林に囲まれているので展望はありませんが、今日は明るい日差しが降りそそいでいます。木陰やベンチに、いくつかグループが来ていました。

大室山
大室山

西ノ肩へ戻り、富士山を見ようと左端へ行ってみましたが、もうこの時間はうっすら見えるだけでした。昼食後は加入道山へ向かいます。下り始めはやや急坂です。


木道
【大室山の西の木道】

やがてブナやカエデの林になって、ゆるやかな楽しい木道になりました。
ミツバツツジがあちこち咲いているところを見ると、花付きは去年より良かったようです。


しばらくすると急な下りとなり、前方が開けてきます。正面の加入道山の左に富士山が見えていますが、今はもうすっかり霞んでしまいました。このルートの中では、一番展望のいい所です。狭い鞍部の破風口を過ぎ、わずかな登り返しで上に出ると、またブナや笹の雰囲気のいい道になります。道志への分岐がある前大室は加入道山よりやや高い。下ってまた緩く登り返します。

平坦な道を進んで行くと加入道山 山頂です。
全体が広葉樹におおわれた静かな山頂で、すぐ左下に避難小屋があります。
ベンチもありますが、いつもひっそりとしています。


加入道山
加入道山
ブナ林
【ブナ林】

白石峠へ向かう道にも雰囲気のいいブナ林があり、そこを過ぎると急坂の下りになります。


加入道山からは10分ほどの下りで、ベンチのある白石峠に着きました。ここから左へ新緑の急坂を、段々のジグザグで降りていきます。

小さな沢を渡り杉林の山腹を進むと、木立の間から白石ノ滝が見えます。
水晶沢ノ頭から白石峠にかけては、その名の通り白い大石が多く、この流域は大理石の産地だったそうです。


白石滝
【白石ノ滝】
鉄製の堰堤
【鉄製の堰堤】

このあとジグザグに下り、沢に下り立つと古びた鉄製の堰堤があります。水の少ない乾燥気味の時は荒れた感じに見えますが、水量があり濡れているとコンクリート製とはまたちょっと違った雰囲気です。

この先、何度か木橋を渡りながら緩やかに下り、最後は左岸の林道に出ます。


少し先で車道に合流、10分ほどで用木沢出合。ここからは朝来た道を戻ります。5月の最終日曜日は西丹沢の山開きで、前日に当たる今日はバスの増発も多く、停留所に着いたら丁度発車するところでラッキーでした。


大室山は普段でも静かな山で、この時期大混雑する隣の檜洞丸とは対照的です。尾根の樹間からは富士山が眺められるので、紅葉の頃から冬もお勧めです。



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