神山・駒ケ岳

かみやま(1437m)・こまがたけ(1327m)


今年の登り初めは箱根元宮のある駒ヶ岳へ行きました。
観光地の箱根でも寒い冬、思いのほか静かな山歩きとなりました。


2008.1.2
(水)
 早雲山駅大涌谷
分岐
冠ヶ岳神山防ヶ沢分岐駒ヶ岳防ヶ沢分岐姥子分岐[姥子]
晴れ 08:20着
 08:25発
(休:10)10:1010:50
11:00
11:1511:5012:10
13:00
13:1513:3015:05着
(14:58)発



箱根湯本駅から箱根登山鉄道に乗り換え、何度かスイッチバックしながら急勾配を上がって行き、強羅駅に到着。ケーブルに乗り換えて早雲山駅に着きました。駐車場の横に登山口の道標があり、植林と雑木の混生林を登って行きます。時々硫黄の臭いが漂うなか、何度か折返しながらの急登で、やがて明るい自然林になりました。朝の陽射しを受けながら、馬酔木や熊笹、ヒメシャラなどの道を登って行きます。今日は気温が相当低く寒い日ですが、登れば暑い。

道は緩やかに右へ回り込んで、エアリアの地図より一本北の尾根に出た感じです。上には苔むした祠がいくつかありました。


尾根上の祠
【尾根上の祠】
富士山
【富士山と南アルプス】

ここからは更に平坦になり、右手には木々の間から朝日に輝く富士山がくっきり。こんなにきれいな富士山、大菩薩以来です。すっかり白くなって、お正月に相応しく、清々しい姿で迎えてくれました。

エアリア地図では早雲山の山頂に分岐があるようになっていますが、実際は山頂より下に分岐があり、山頂は通らない雰囲気です。
駒ヶ岳へはお中道を通った方が近いけれど、今日は神山経由で行ってみたいので右の大涌谷分岐へ向かいました。

ちょっと下って回り込む山肌にはイワカガミの黒光りした葉がいっぱい。花の頃はきれいそうです。

早雲山
【早雲山    お中道・神山分岐】
大涌谷分岐
【大涌谷分岐】

すぐに大涌谷分岐になりました。
5,6年前からは火山ガスの濃度が高く大涌谷へ下りるこの道は通行禁止だったようですが、去年の春頃からは通れるようです。
写真の右下には警報装置があり、

「黄色点滅の時はガス濃度が高くなり注意が必要、下山はご遠慮下さい。
 赤色点滅の時はガス濃度が非常に高くなり危険、下山しないで下さい。」

と注意書きがありました。

木々の間から時々富士山を見ながら進んで行くと赤い鳥居が見え、冠ヶ岳分岐に出ました。

冠ヶ岳へも寄って行こうと右へ進むと、下の大涌谷に噴煙がモクモクと上がっているのが見えています。
昔、学校では富士山は休火山と習いました。今は「休火山」とか「死火山」などは定義が曖昧で使われず、現在富士山は「活火山」。この煙を見ると、このあたりも静かに活動していて山が活きているのが納得です。

冠山からみる大涌谷
【冠山からみる大涌谷】

冠ヶ岳の山頂はすぐ先で、狭く木立に囲まれ展望はありません。「仙石原方面から見ると烏帽子のように見えるので冠ヶ岳と名付けられた。」と案内板がありました。休憩して、さっきの鳥居に戻り神山へ向かいます。この先はちょっとした急登で、振り返り見る冠ヶ岳はなるほどこんもり尖った帽子のようでした。


くねくねブナ
【くねくねブナ】

そしてすぐ先には、『どうしてこんなにくねくねになっちゃったの・・・』と聞きたくなるようなブナの大木。
ブナって本当に個性的です。

神山の山頂もすぐで、ここも木々の中。
展望はなく、冷え込んだ朝の霜柱で真っ白です。

ザクザク踏んで案内板の前に行くと、「箱根山の最高峰で、駒ヶ岳・二子山などとともに中央火口丘を形成。古くから神の山として崇められてきた霊山。サンショウバラが見られる。」と書かれています。このあたりは花の頃にもう一度来てみたい山です。

神山
【神山 山頂】

すぐ先に、少しだけ開けて展望のいい場所がありました。
飾りのような雲をひとひら装った富士山と、遠くの南アルプス。
外輪山もよく見え、奥には三国山稜や御坂山稜がすっきり見えて、素晴らしい!

富士山
【富士山と湖尻〜長尾峠〜丸岳〜金時山】

霜柱
【溝状の道は霜柱でザクザク】

神山の先は大石ゴロゴロの急降下で、やがて溝状になってきました。今は霜柱がいっぱい。ザクザクでまだマシでしたが、ここは泥濘の日には歩きたくない道です。

何やら長く感じて、ようやく防ヶ沢分岐に出ました。
ここは四辻になっていて、帰りには右の防ヶ沢方面へ下りますが、今は真っ直ぐ駒ヶ岳へ進みます。

防ヶ沢分岐
【防ヶ沢分岐】

更に霜柱の道を登って行くと、やがて笹原の斜面になり駒ヶ岳山頂に着きました。
振り返れば雄大な景色。が、富士山にはもうしっかり雲が浮かんでいます。
上空にも雲が多くなり、さっき歩いた神山は時々日陰になって暗くなっていました。
左手には外輪山の三国山と、その奥に愛鷹山塊。遠くの南アルプスはまだきれいです。

駒ヶ岳山頂から
【駒ヶ岳山頂からの雄大な展望】

箱根元宮
【箱根元宮】

駒ヶ岳山頂に建つ箱根元宮からは、雲に隠れた富士山が左横に見えています。
参拝して今年の山の安全をお祈りしました。
どうかどうか、今年は怪我をしませんように。

ロープウエイですぐ上がれ、天気もいいのに参拝客は意外と少ないでした。


北東側は横一列に並んだ丹沢が一望です。
大室山から檜洞丸〜蛭ヶ岳〜塔ノ岳〜三ノ塔〜大山がくっきり。
手前には明神ヶ岳と明星ヶ岳の緩やかな稜線が箱根湯本まで続いています。
相模湾もきれいに見えていますが、海はうっすら雲がたなびいて、ちょっとぼんやりです。

丹沢方面
【大室山〜蛭ヶ岳〜大山〜相模湾   手前に明神ヶ岳・明星ヶ岳】

ゆっくり展望を楽しみながら昼食。帰りは姥子へ下りてみようと思います。富士山を眺めつつ笹斜面を下り、さっきの防ヶ沢分岐に戻りました。ここから今度は左へ進みます。

振り返ると駒ヶ岳の笹斜面が大きく見えていました。こちらの道は南面、もう霜も少なく落ち葉の道です。


駒ヶ岳
【振り返り見る駒ヶ岳】
姥子方面
【姥子方面への表示はない】

15分ほど下った所に道標がありました。防ヶ沢と駒ヶ岳は示していますが姥子方面への表示はありません。でも後ろに細い道が続いていて、古い4枚板の標識(駒ヶ岳国有林の表示)があるので、ここから入って行きました。

かなり笹が深い道だったようですが、今はきれいに刈られて歩きやすくなっていました。ブナ林が広がり、大木もあってなかなかいい感じの道です。

笹刈払い道
【ブナの斜面の笹刈払い道】
芦ノ湖の遊覧船
【下に芦ノ湖の遊覧船】

森の下には芦ノ湖が見え、海賊船が青い湖面を滑るようにゆったり進んで行くのが見えました。

更に先では、芦ノ湖全体が見渡せる開けた場所もあって、この道は楽しいです。

芦ノ湖
【雲に翳った芦ノ湖】
姥子へ
【正面には雲に隠れた富士山】

やがて正面には富士山。雲に隠れていますが、少しでも見えればなんとなく嬉しい。

山肌を巻いて行く道なので、ずっと平坦。誰も通らず、とても静かな自然林の道ですっかり気に入ってしまいました。

やがてミズナラやヒメシャラの林になって、前方に明神ヶ岳と大涌谷方面がチラッとみえる所に来ました。
ここからは左へ急降下。まだ新しいのに一部崩れて流されたような土止め段々の下りで、滑らないように慎重に下ります。

大涌谷方面
【明神ヶ岳と大涌谷方面】

落ち葉いっぱいを踏んで、やがて植林になりました。下にはミヤマシキミの赤い実がいっぱい。遠目には千両に似て、檜を松と思えば、お正月の雰囲気と言えなくもないけど。


駒ヶ岳登山口
【分かりにくい駒ヶ岳登山口】

やがてバス通りのすぐ横に出ました。ここは逆ルートで行く場合、登山口が分かりにくそうな場所です。道標は無く、左上に見えるあの4枚板の標識が目印ですが、バス通りからは見えにくいです。


バス通りに沿って登山道が続いているので、右へ進んで行くと関東森林管理局の姥子保養所の建物横に出て、少し先が姥子バス停でした。時刻表を見ると14:58の便があり、1時間に2本は通るようです。今は15:05。行ってしまったばかり?残念。 仕方ないのでロープウエイで帰ろうかと思いましたがバスは大体が遅れて来るもの、しばらく待っていたら5分ほどでバスが来ました。ラッキー! 感謝です。



年初めの駒ヶ岳は笹原の向こうの富士山も大きく、山頂は思いのほか人も少なめで静かでした。気温が0度だったので、一般の初詣にはちょっと寒かったのかも知れません。観光地の箱根とは思えないほど静かな山歩きが出来ました。自然林が多いので新緑や花の頃にまた来てみたいと思いましたが、その頃はきっと大賑わいなのかも知れません。



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