鷹ノ巣山

たかのすやま(1736m)


空気の澄み渡る秋から冬にかけて、ついつい気になる鷹ノ巣山。
そろそろ冬も終わりだけど、今日の展望はどうでしょうか・・・


2006.2.18(土) 東日原_稲村岩分岐_休憩_ヒルメシクイ
のタワ
_鷹ノ巣山_六ツ石山_トオノクボ_水根
晴れ 08:55着
 09:00発
10:00
10:30
11:35
11:45
12:1512:45
13:35
14:55
15:15
15:4016:28着
16:30発




午後から雲が出そうな予報でしたが、急に石尾根を歩きたくなりました。展望も、あまりスッキリは期待できそうもないけど、ともかく行ってみます。


稲村岩
【稲村岩と尾根】

奥多摩駅8:30発の東日原行きのバスで、終点で下車。通りをそのまま先へ進み、平日のみの中日原のバス停を過ぎると真正面に稲村岩が見えてきます。

鷹ノ巣山の登山口は、この写真の突き当たり、やや右にカーブする所に道標があり、左の小さな階段を下りて行きます。少し先で短い植林を下ると橋が見えます。


巳の戸橋を渡ると登りになり、谷間の日陰の道を沢沿いに進んで行きます。左にそそり立つ稲村岩の基部を見上げながら奥まで進み、右岸のジグザグ登りになると傾斜は増して落ち葉がいっぱい。所々地面がツルツルに凍っていて滑りやすく、雪があってアイゼンを使える方が登り易かったかなあと、この時期来たことをちょっと後悔。

尾根近くになり、明るくなった落ち葉道を斜めに登って稲村岩分岐に着きました。岩陰にザックを置いて、前回パスした稲村岩のテッペンに行ってみようと思います。岩ゴツゴツのヤセ尾根で、もし周りに木がなかったら怖そうなところですが、手がかり足がかりは沢山あるので注意していけば大丈夫です。あそこかなと思ったらまだ先があり、分岐から10分程で着きました。

木や角のような岩があるのでぐるっと360度という訳にはいきませんが、これから向かう稲村岩尾根がよく見渡せ、冬枯れの尾根がまろやかに延びていました。


稲村岩尾根
【稲村岩尾根】
滝入ノ峰
【滝入ノ峰】

稲村岩尾根と、ちょうど正対する位置に滝入ノ峰が見えます。
右下の三角形の植林とミズナラ林の境をいつも斜上していたんだなあと、何やら楽しい。葉を落とした滝入ノ峰の姿を見ると、去年の秋、きれいな紅葉だったかも知れないのに巻いてしまった事がつくづく悔やまれます。

その奥に見えるのが鳥屋戸尾根の笙ノ岩山で、遠くのピークが川苔山のようです。


慎重に下って、分岐に戻りました。しばし休憩後、出発。ここからは日の当たる明るい自然林で気持ちいい。しばらくするとブナも現れ、木々と日の光を楽しみながら登って行きますが、小さな植林の横を過ぎると傾斜も増して急登が続くようになりました。

下から男性二人連れが登ってきたので道を譲りましたが、さすがに速く、どんどん離され姿が小さくなって行きました。


稲村岩尾根
【急登の稲村岩尾根】
休憩
【休憩の先からも急坂】

スズタケの急坂の先、すこし緩やかになってくると、そろそろ休憩タイム。
あまり休憩という雰囲気の所ではないけれど、前回もう少し先にいい所があるかもと頑張り続け、ヒルメシクイのタワまで登ってひどく疲れた事があったので、今回は一時間を目安に休むことにします。

今日は風はないけれど、空気は冷たい。
大きな木の下に腰掛けると、冬のひんやりとした山の気と、春の柔らかな陽光がとてもいい気持ち。

時々現れるブナの大木を見上げながら進み、ヒルメシクイのタワに着きました。ここは急登続きの稲村岩尾根で唯一平坦で休憩にいいところ。
でも、もうちょっと、30分くらい下にあってくれると助かるのですが・・・

木々の先に最後の急登が待っています。
今回は休まず通過。

ヒルメシクイのタワ
【ヒルメシクイのタワ】

少し先の鷹ノ巣山直下の北斜面は雪が残りアイスバーンになっていました。ツルツルの上に雪も残っているので、ここでアイゼン装着。わずかな距離なので簡単な4本爪ですが、おまじないくらいの効果はあります。ゆっくり一歩一歩登って行って、狭い笹道の先で飛び出すと突然開けます。


鷹ノ巣山
鷹ノ巣山

鷹ノ巣山 山頂に着きました。
今日の鷹ノ巣山は人も少なく全体でも10人くらいで、雪はまったくありません。

上空は青空でも下の方は雲がたなびき、大岳山や御前山など山々は見えますが、富士山は雲に隠れてもう見えませんでした。

西側の木々には霧氷が着いて白くキラキラ輝いてきれいですが、逆光なので残念。隣の日陰名栗峰や七ツ石山方面にも所々霧氷の着いている木があって、白い点々になっています。


風があり寒いので後方の笹間際まで退いて昼食タイム。一人去り、二人去って、稲村岩尾根を先行していた5,6人の女性グループが出発すると、山頂に残ったのは私ひとりになりました。
誰もいない鷹ノ巣山・・・寒くなければ、このままずっとここにいたいような山頂です。

帰りはとりあえず六ツ石山まで行ってから考えることにして出発。
振り返りつつ下って、倉戸山分岐あたりまで下ると雪が少し残っていました。


倉戸山分岐
【倉戸山分岐を過ぎて】
ブナ
【ブナと青空】

水根山から城山にかけての防火帯には大きなブナが点在。青空に向かって力強く、個性のある枝を広げています。

緩やかな起伏を繰り返し、静かな散歩道が続きます。


大好きなこの道ではいつも、次回は新緑の頃にと思うのですが、その頃になると別の山に目が向いてしまいます。私の中で、鷹ノ巣山は秋冬の展望の山とインプットされてしまっているようです。

明るい石尾根
【明るい石尾根】

城山の先で尾根から離れ、右下に下って石尾根縦走路と合流。将門馬場の山腹に沿って進み、雪の残る六ツ石山の北面を巻くように進んでいくと分岐に出ます。真っ直ぐ行けば奥多摩駅に行けますが、右折して六ツ石山へ向かいます。


六ツ石山
【六ツ石山】

もうすぐ3時。誰もいない六ツ石山に着きました。
新しい標柱が立っています。

山頂からの富士山は木々の間ですが、南の防火帯の先には御前山が見え、西には今来た鷹ノ巣山からの石尾根が見えています。晴れていればその先に南アルプスも見えるはずで、この六ツ石山もいい山です。

奥多摩駅へ下りれば便利だけど、このまま防火帯も下りたい。コーヒーを飲みながら、バスの時間が中途半端だけど明日は日曜日なので水根17:28のバスでもいいかな〜と、のんびりしていました。

霞んだ山を見ているうちに寒くなってきたので出発。御前山を見ながら防火帯を下ります。この道は、初めての六ツ石山で境橋からハンノキ尾根を登った時以来なので、とても懐かしい道です。

防火帯
【御前山を見ながら】
トオノクボ
【トオノクボ】

でも、途中のシラカバ林辺りまで来た時、突然 ”ひょっとして急げば、16:28のバスに間に合うかも”  と思ってしまいました。エアリア丹沢のコースタイムはギリギリだけど、奥多摩はやや余裕があります。今からでも急げば何とかなるかもと思い、とたんに足早になりました。

ハンノキ尾根分岐のトオノクボで一旦止まり、この先もいい道だけどな〜、と思いながらも右折。

ここからは初めて。しばらく行くと植林になり、真っ直ぐ下る急な道になりました。南面なので乾燥していて歩きやすいけど、急坂なのでころばないように気をつけてひたすら急降下。

水根へ
【水根へ大急ぎ】

途中の山ノ神でご挨拶。更に下って産土神社(うぶすなじんじゃ)の赤い鳥居をくぐって行くと、ようやく民家の先で車道に出ました。地図を見るとショートカットの道がありそうな気もしますが、あれこれ偵察している時間もない。ともかく「急がば回れ」で、ここからは駆け足。走るのは大の苦手だけど、休み休み駆け足。折り返し地点が遠く感じられ、やっとターンして何とか間に合いました。汗を拭き、スパッツを外してホッと一段落と思ったらバスが来ました。ガラガラのバスで、暑くてしばらくボーっとしていたら、途中で乗ってきた地元の人が「今日は冷えるね〜」と運転手さんと挨拶。そうかな〜と思っていた私ですが・・・

後日、咳がひどくなり気管支喘息のようになってしまいました。花粉が飛んでいたかも知れない植林の下の車道を、息を切らしながら走ったのが大失敗。咳の出る花粉症の症状に苦しむ事になり、帰りの予定をきちんとしていたら、と後悔しました。



鷹ノ巣山に初めて登ったのは晩秋の稲村岩尾根からで、急登続きでフラフラしながら登って行きました。両側から迫る笹の茂みの先、突然開けた180度の展望はとっても衝撃的でした。澄み渡った秋空の下、素晴らしい眺望で奥多摩三山、笹尾根〜陣馬山、丹沢、富士山、南アルプス・・・
あれ以来、鷹ノ巣山は奥多摩で一番好きな山になりました。あの突然の大パノラマの感動は、他のルートから登ったのでは味わえないような気がします。



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